三省製薬株式会社
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【 三省製薬 News Letter 】
近年人気の“発酵”美容成分。美白有効成分「コウジ酸」で培った発酵技術をさらに磨いています!
美容成分の「発酵技術」をリードする三省製薬の取り組み
■ ケール、豆乳、大麦などからも発酵美容成分を続々と開発!
■ 今後の注目は第3の植物性ミルクとして人気のライスミルクを乳酸菌で発酵させた
「ライスミルク発酵液」!
美容成分、化粧品の開発・製造・販売とオリジナル化粧品ブランド「デルメッド」、「yameKAGUYA(やめかぐや)」、「IROIKU(イロイク)」を展開する三省(さんしょう)製薬株式会社(本社:福岡県大野城市 代表取締役社長:陣内 宏行)では、当社の企業・事業動向やトピックスをニュースレターとして定期的に発信しています。
今号では、最近注目を集めている発酵美容成分やその技術、今後注目の発酵美容成分などをご紹介します。
目 次
■ 昔からある「発酵」。食の分野のみならず、近年は発酵美容成分にも注目が集まる!
■ 当社を代表する美白有効成分「コウジ酸」も、発酵美容成分!(*1)
■ ケール、豆乳、大麦などからも発酵美容成分を続々と開発。
■ 当社の発酵技術の強みは「安定した品質」。生きた菌を扱うからこそ、人のチェックが重要。
■ 今後の注目は、「ライスミルク発酵液」!コメの品種や産地のカスタマイズも可能。
*1:美白とは、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐことです。
昔からある「発酵」。食の分野のみならず、近年は発酵美容成分にも注目が集まる!
納豆、味噌、酒、醤油、ヨーグルトなど、健康に良い食品のイメージが強い「発酵」ですが、近年は化粧品の分野でも発酵コスメとして注目を集めています。
化粧品における発酵の歴史は古く、江戸時代には紅花から作られる「紅」にも発酵の技術が使われていたようです。
微生物のチカラによって人にとって有益なものを生み出す発酵は、これまでも、これからも、多くの可能性を秘めた技術といえそうです。
「発酵」は、安心・安全で環境にも優しいイメージがありますが、加えて「機能的」であることが魅力です。化粧品においては、これまで自然志向の高まりによって天然由来やオーガニックの美容成分が人気でしたが、最近では、同時に「機能性」も求められるようになり、その流れの中で「発酵」が注目されるようになりました。
発酵は、“微生物の代謝”によって生まれた幅広い美容成分が高いポテンシャルを発揮します。
実際、当社が開発した「豆乳発酵液」は、販売開始後に改めて評価を行った際に新たな機能性を発見し、当社の基幹ブランド「デルメッド」のベイスメイク商品に新配合することになりました。
当社のB2B(化粧品原料としての美容成分の販売)においても発酵の引き合いは高まっており、既存の発酵美容成分についての問い合わせだけではなく、新規の発酵美容成分の開発や発酵受託事業についても多くの問い合わせをいただいています。
当社を代表する美白有効成分「コウジ酸」も、発酵美容成分。「外回りの仕事でできてしまった妻のシミを治したい」という当時の社長の想いから誕生。
当社は、1887年(明治20年)、福岡で開業した陣内 三省堂薬局を前身としています。家伝の漢方処方にもとづいて 喘息薬や水虫薬などを製造販売していました。特に水虫薬は 大変よく効くと評判で、中国にも輸出していたようです。
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そして1960年(昭和35年)、陣内三省堂薬局の製薬部門が独立する形で三省製薬(株)が誕生しました。「プラセンタエキス」をシミ治療の医薬品外用剤として製造・販売するなど、皮膚科領域の薬の開発に力を入れてきました(1967年の薬事法改正により、「プラセンタエキス」は医薬部外品に分類され
ました)。
「酒造りをおこなう杜氏の手は白く、美しい」という伝承に着目し、現社長、陣内宏行の父である陣内凡夫が麹菌を使った美容成分の開発に着手したのは1975年のことでした。
当時は乳酸菌飲料の製造も行っており、そこで培った発酵技術を生かしての取り組みでした。しかし、乳酸菌と麹菌では菌の種類が異なるため、日々の変化をじっくり観察して日記をつけるなど、地道で根気のいる開発に取り組みました。
美白効果(*1)の発見は比較的早くできたものの、1988年、厚労省に「コウジ酸」として医薬部外品(美白有効成分)の承認を得るまでは、新規の医薬品と同等の安全性試験が求められるなど、いくつもの困難を乗り越える必要がありました。
13年間にわたって開発の陣頭指揮を取った陣内凡夫にとっては、外回りの仕事でできてしまった妻のシミを治したい、という想いが原動力になったようです。
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「コウジ酸」は、現代においても美白有効成分の筆頭格として、当社のオリジナルブランド「デルメッド」を始め、多くのメーカーの化粧品に配合され人気を得ています。そして、皮膚科のシミ治療にも活用されています。
*1:美白とは、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐことです。
ケール、豆乳、大麦などからも発酵美容成分を続々と開発。
素材からエキスを抽出して作る美容成分とは異なり、発酵美容成分は「発酵させる素材に含まれている成分」と「発酵する菌」の特徴を踏まえて設計します。
素材は自然由来のものを厳選し、菌は麹菌、乳酸菌、酵母、担子菌を扱っています。微生物(菌)に狙ったものを作らせ、それを分離して取り出したり、化粧品原料として使いやすいように精製を加えるなど、発酵(培養)に手間と時間をかけて、じっくり取り組んでいます。
例えば、当社の発酵美容成分「ケール葉発酵液」は、青汁の原料としても知られる栄養豊富な植物「ケール」を素材としています。ケールに含まれるポリフェノールの1つであるフラボノイドに乳酸菌を加えて発酵させることで、天然の保湿因子(NMF)の構成成分である乳酸やアミノ酸が生成されます。(* (リンク ») )
そのほかにも、豆乳(イソフラボン)を素材として開発した「豆乳発酵液」、大麦に酵母を掛け合わせて培養・生成した「大麦発酵エキス」などがあります。
当社の発酵技術の強みは「安定した品質」。生きた菌を扱うからこそ、人のチェックが重要。
麹菌、乳酸菌、酵母、担子菌を化粧品原料として扱う際は、純粋な菌だけを用いて培養しなければならず、ほかの不必要な菌が混入することは絶対に避ける必要があります。そうすることで有用な成分の品質が安定し、安全性と有効性の両立につながるからです。他の菌が混じらないようにするという点では、食品よりも気を遣うところがあります。
菌を扱うことができるのは、社内で2人しかいない「微生物維持管理責任者」の資格を持った社員のみとしています。
微生物維持管理責任者は、純粋な菌だけを維持、継代(培養容器内で増殖した細胞を新しい容器に移し替えて、継続して培養を維持すること)し、死滅させず、菌を絶やさないようにしています。
試験管レベルでの日常の操作、スケールアップした生産時の減菌や作業において、常に純粋な菌だけに保つための技術を確立しています。
発酵美容成分の開発後は、安定した品質で育てた菌を生産に用いることが重要になります。菌の状態が日々変わらないよう維持し続けるために、手順書を作成して、人によるブレや菌の変化が起きないように管理を徹底しています。
培養した菌は、検定して生産の基準を満たしたものだけを厳選し、生産に用いています。菌は凍結保管をしていますが、長時間の停電や機器の故障が起きると菌が死滅しかねないため、長期休暇中でも維持、継代を止めることなく、交代制で対応しています。
このように徹底した品質管理がもたらす「安定した品質」が当社の発酵技術の強みとなっています。
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コウジ酸をはじめとした当社の発酵美容成分を作るのに必要な菌の継代を担当しています。
安定した高品質な美容成分を生産できるよう、菌の状態に気を遣いながら継代していくことは大変ですが、学生の頃に勉強していた微生物に関する業務に携わることができ、日々やりがいを感じています。
(微生物維持管理責任者 熊谷健太)
今後の注目は、「ライスミルク発酵液」! コメの品種や産地のカスタマイズも可能。
ライスミルクは、コメと水からつくられた飲料で、牛乳、豆乳に次ぐ第3の植物性ミルクとして栄養価も高いことから、ヘルシー志向の方々を中心に、近年人気となっています。
このライスミルクを乳酸菌で発酵させたものが「ライスミルク発酵液」です。
アミノ酸を含んでいることから、化粧品に配合することで、保湿効果が期待されます(総アミノ酸約125ppm/2023年、当社調べ)。
当社の独自技術により、色やにおいを抑えることにも成功。水の代わりに使いやすい性状としています。
さらに、コメの品種や産地を自由にカスタマイズできる体制を整えており、お客様企業の様々なニーズに対応していきます。
三省製薬株式会社 会社概要
■社 名 三省製薬株式会社(Sansho Pharmaceutical Co.,Ltd.)
■創 業 1960年3月
■代表取締役社長 陣内 宏行
■資本金 8,767万円
■売上高 24億3,420万円 (2023年3月期現在)
■事業所 本社
〒816-8550 福岡県大野城市大池2丁目26番7号
東京オフィス
〒107-6218 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウンタワー18F
ワークスタイリング内
佐賀工場
化粧品原料製造および化粧品製造業者としてCOSMOS認証取得工場、
ISO9001、ISO22716(化粧品GMP)取得工場
〒841-0048 佐賀県鳥栖市藤木町5番1
■事業内容 化粧品原料の開発、製造、販売
医薬部外品・化粧品の開発、製造、販売(通信販売・OEM)
■社員数 119人(パート社員含む)
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