ギリアド・サイエンシズ株式会社
sacituzumab govitecan-hziy、治療歴のあるHR陽性HER2陰性
転移性乳がんに対する全生存期間(OS)の優位性を継続
―第III相TROPiCS-02試験において、Trop-2を標的とした初の抗体薬物複合体であるsacituzumab govitecan-hziyが、対照薬の化学療法と比較して、
OS中央値の継続的かつ臨床的意義のある3.3カ月の改善を示す― ―HER2低発現(IHCスコア1+、IHCスコア2+/ISH検査陰性)および
HER2陰性IHCスコア0の患者さんにおいても、
sacituzumab govitecan-hziy投与によるOSベネフィットを確認―
ギリアド・サイエンシズ(本社:米国 カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は6月5日、内分泌療法をベースとする治療および少なくとも2つ以上の化学療法を受けたHR陽性HER2陰性(HR+/HER2-)(IHCスコア0、IHCスコア1+、またはIHCスコア2+/ISH検査陰性)の転移性乳がん患者さんを対象に、対照薬の化学療法(医師が選択した治療(TPC))との比較により、sacituzumab govitecan-hziyを評価する第III相TROPiCS-02試験において、より長い全生存期間(OS)を示す結果が得られたことを発表しました。本探索的分析では、TPCと比較して、sacituzumab govitecan-hziyにおいて、OSベネフィット中央値に臨床的意義のある改善が認められました(OS中央値:14.5カ月 対 11.2カ月;ハザード比(HR):0.79;[95%信頼区間:0.65-0.95];p値=0.0133)。これらの結果は、2023年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で口頭発表されます(抄録番号 1003)。またこの抄録は、ASCO年次総会後、今年の夏に開催される2023 Best of ASCO(R)プログラムにも掲載される予定です。
ダナ・ファーバーがん研究所乳がん部門長兼ハーバード大学医学部の准教授の、サラ・トレイニー博士(Sara Tolaney, MD, MPH)は次のように述べています。「今回発表された長期解析結果は、sacituzumab govitecanが、治療歴のあるHR+/HER2-転移性乳がんに対し、従来の伝統的な化学療法よりも長期にわたりOSベネフィットをもたらすことを示しています。この病期では、逐次化学療法が一般的ですが、次第に治療効果が小さくなります。患者さんの生存期間を延ばす可能性のある新薬には、特に大きな意義があります」
sacituzumab govitecan-hziyの無増悪生存期間(PFS)率は、TPCと比較して、6カ月、12カ月および18カ月の重要な時点において、一貫して高くなりました(それぞれ、45.6% 対 29.4%、 21.7% 対 8.4%、14.4% 対 4.7%)。同様に、sacituzumab govitecan-hziyのOS率も、TPCと比較して、12カ月、18カ月および24カ月の重要な時点において、一貫して高くなりました(それぞれ、60.9% 対 47.1%、 39.2% 対 31.7%、25.7% 対 21.1%)。TROPiCS-02試験では、92%の患者さんに、免疫組織化学的検査による測定を行い、HER2の状態別にOSの評価も行いました(HER2 IHCスコア0群:n=217、HER2低発現群:n=283)。sacituzumab govitecan-hziyを投与された患者さんは、TPCと比較して、HER2 IHCスコア0群(OS中央値:13.6カ月 対 10.8カ月;HR:0.85[95%信頼区間:0.63-1.14])、HER2低発現群(OS中央値:15.4カ月 対 11.5カ月;HR:0.75[95%信頼区間:0.57-0.97])のいずれにおいても、OSの改善が認められました。
ギリアドのオンコロジー部門の治療領域責任者で、上級副社長のビル・グロスマン(Bill Grossman, MD, PhD)は次のように述べています。「今回、治療歴のあるHR+/HER2-転移性乳がん患者さんにおける長期解析結果が示されたことにより、sacituzumab govitecan-hziyは、これまで選択肢がほぼなかった患者さんに対し、生存ベネフィットをもたらすことが実証されました。sacituzumab govitecan-hziyには、さまざまな乳がんを患う女性のアウトカムを変革する可能性があると信じています。治療歴のある転移性HR+/HER2-乳がん患者さん、および転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者さんに対する生存ベネフィットが認められたことは、ギリアドの臨床開発におけるほんの序章にすぎません。このベネフィットを最も大きな影響をもたらす可能性が高い、より早期の段階で、患者さんに広く届けることが私たちの大きな目標です」
TROPiCS-02試験において、最も多く認められたグレード3以上の有害事象は、sacituzumab govitecan-hziy投与群で好中球減少症(52%)、下痢(10%)および倦怠感(6%)、TPC群では好中球減少症(39%)、血小板減少症(4%)、倦怠感(4%)および呼吸困難(4%)でした。新たな安全性シグナルは確認されませんでした。TROPiCS-02試験でsacituzumab govitecan-hziyを投与された患者さんにおいて、間質性肺疾患(ILD)は認められませんでした。sacituzumab govitecan-hziyについて明らかになった安全性プロファイルは、過去の試験と一貫しています。TROPiCS-02試験での副作用による中止率は、sacituzumab govitecan-hziy投与群で6%、単剤化学療法群では4%でした。
2023年2月、sacituzumab govitecan-hziyは、内分泌療法をベースとする治療および転移性疾患に対して少なくとも2つ以上の全身療法を受けた、切除不能局所進行または転移性HR+/HER2-乳がんの成人患者さんの治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)に承認されました。欧州医薬品庁(EMA)も、HR+/HER2-転移性乳がんに対する治療薬としてタイプII変更承認申請(MAA)を受理しました。
sacituzumab govitecan-hziyは、National Comprehensive Cancer Networkの腫瘍学臨床ガイドライン(NCCNガイドライン)で、HR+/HER2-転移性乳がんの治療薬としてカテゴリー1の推奨も受けています。
sacituzumab govitecan-hziyには、重度または生命を脅かす好中球減少症および重度の下痢に関する枠組み警告があります。その他の重要な安全性情報については、後述をご参照ください。
HR+/HER2-転移性乳がんについて
ホルモン受容体陽性/ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HR+/HER2-)乳がんは、乳がんの中で最も多いタイプで、全新規症例の約70%を占めます。早期乳がんのほぼ3例のうち1例の患者さんが最終的に転移性となり、HR+/HER2-転移性乳がん患者さんの5年相対生存率は34%です。HR+/HER2-転移性乳がん患者さんは、内分泌療法に耐性を示すようになるため、主な治療選択肢は単剤化学療法に限定されます。このタイプの乳がんは、治療中に複数の化学療法を受けるのが一般的ですが、患者さんの予後は依然として良好ではありません。
TROPiCS-02試験について
TROPiCS-02試験は、内分泌療法とCDK4/6阻害剤および転移性疾患に対して2~4つの化学療法による治療歴のあるHR+/HER2-転移性乳がん患者さん543名を、医師が選択した化学療法(エリブリン、カペシタビン、ゲムシタビン、ビノレルビン)または sacituzumab govitecan-hziyに1対1の割合で無作為に割り付けた国際共同、多施設、非盲検、第III相試験です。主要評価項目は、化学療法を受けた患者さんと比較し、sacituzumab govitecan-hziyを投与された患者さんにおける、盲検独立中央判定(BICR)による固形がんの治療効果判定規準(RECIST 1.1)に基づくPFSとしました。副次評価項目は、OS、全奏効率(ORR)、クリニカルベネフィット率、奏効期間(DOR)および安全性、忍容性、生活の質(QOL)が含まれます。本試験では、米国臨床腫瘍学会(ASCO)および米国病理学会(CAP)の基準に従い、免疫組織化学(IHC)スコアが0、IHCスコア1+、またはIHCスコア2+でin situハイブリッド形成法(ISH)検査が陰性の場合をHER2陰性と定義しました。
TROPiCS-02試験の詳細については、 (リンク ») をご参照ください。
sacituzumab govitecan-hziyについて
sacituzumab govitecan-hziyは、ファースト・イン・クラスのTrop-2を標的とした抗体薬物複合体です。Trop-2は、乳がんおよび膀胱がんの90%以上を含む複数のがん種で高発現する細胞表面抗原です。sacituzumab govitecan-hziyは、トポイソメラーゼI阻害剤であるSN-38のペイロードを独自の加水分解性リンカーで抗体に結合できるよう意図的に設計されています。この独自の組み合わせにより、Trop-2発現細胞と微小環境の両方に強力な活性をもたらします。
sacituzumab govitecan-hziyは、2つ以上の全身療法歴があり、そのうち少なくとも1つは転移性疾患に対する治療歴を有する切除不能な局所進行または転移性TNBC成人患者さんの治療薬として、40カ国以上で承認されており、世界各国で規制当局による複数の審査が行われています。
sacituzumab govitecan-hziyは、治療歴のある特定のHR+/HER2-転移性乳がん患者さんの治療薬としても米国でも承認されており、二次治療を受けた特定の転移性尿路上皮がんの治療薬としても迅速承認されています。適応の詳細については以下をご参照ください。
また、他のTNBC、HR+/HER2-乳がん、転移性UC、およびTrop-2が高発現する転移性非小細胞肺がん(NSCLC)、転移性小細胞肺がん(SCLC)、頭頸部がん、および子宮内膜がんを含むさまざまながん種に対する治療薬として開発が進められています。
米国におけるsacituzumab govitecan-hziyの適応について
米国では、以下の成人患者さんに対する治療が適応とされています。
・2つ以上の全身療法歴があり、そのうち1つ以上は転移性疾患に対する治療歴を有する、切除不能な局所進行または転移性TNBC
・内分泌療法をベースとする治療および転移性乳がんに対して2種類以上の全身療法を受けた、切除不能な局所進行または転移性ホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性(IHCスコア0、IHCスコア1+、またはIHCスコア2+/ISH検査陰性)の乳がん。
・プラチナ製剤を含む化学療法およびPD-1阻害剤、またはPD-L1阻害剤の投与歴がある局所進行または転移性UC。本適応症は、奏効率および奏効期間に基づき迅速承認されました。本適応症の承認を継続するには、検証的試験で臨床ベネフィットを検証し、説明することが条件となります。
米国におけるsacituzumab govitecan-hziyに関する重要な安全性情報
枠組み警告:好中球減少症および下痢
・重度または生命を脅かす好中球減少症が生じる可能性があります。好中球絶対数が1500/mm3以下の場合や好中球減少性発熱の場合は、sacituzumab govitecan-hziy の投与を中止してください。治療中は定期的に血球数を測定してください。二次予防のためにG-CSFを検討してください。発熱性好中球減少症の患者には、遅滞なく感染症治療を開始してください。
・重度の下痢が生じる可能性があります。下痢が生じた場合には、患者の様子を観察し、必要に応じて水分と電解液を投与してください。下痢の発現時には、感染性の原因を評価し、陰性の場合は速やかにロペラミドの投与を開始してください。重度の下痢が発生した場合は、グレード1以下になるまで sacituzumab govitecan-hziy の投与を中断し、その後は投与量を減らしてください。
禁忌
・sacituzumab govitecan-hziyに対する重度の過敏症反応
警告および使用上の注意
好中球減少症:重度、生命を脅かす、または致命的な好中球減少症が発生する可能性があり、投与量の変更が必要になる場合があります。sacituzumab govitecan-hziyで治療を受けた患者の64%に好中球減少症、49%の患者にグレード3~4の好中球減少症、6%の患者に発熱性好中球減少症、1.4%の患者に好中球減少性腸炎が認められました。いずれかのサイクルの第1日目に好中球絶対数が1500/mm3以下の場合、またはいずれかのサイクルの第8日目に好中球数が1000/mm3以下の場合、sacituzumab govitecan-hziyの投与を中止してください。発熱性好中球減少が発生した場合は、sacituzumab govitecan-hziyの投与を中止してください。臨床的に必要な場合または米国の添付文書(USPI)の表1が示す場合、G-CSFを投与してください。
下痢:sacituzumab govitecan-hziyを投与された全患者の64%に下痢の症状がみられました。11%の患者において、グレード3~4の下痢が認められました。1名の患者に下痢の後の腸管穿孔がみられました。脱水およびその後の急性腎障害に至る下痢は、全患者の0.7%で認められました。グレード3~4の下痢が認められた場合、sacituzumab govitecan-hziyの投与を中止し、グレード1以下に回復した時点で投与を再開してください。発現時には感染性の原因を評価し、陰性の場合は速やかに初回に4mg、その後は下痢のたびに2mg、最大で1日16mgまでロペラミドを投与してください。下痢が治まってから12時間後にロペラミドを中止してください。臨床的に必要であれば、追加の支持療法(例:水分と電解液の補給)を受けることができます。治療に対して過剰なコリン作動性反応を示す患者は、その後の治療のために適切な前投薬(例:アトロピン)を受けることができます。
過敏症および注入に伴う反応: sacituzumab govitecan-hziyで、生命を脅かすアナフィラキシー反応を含む重篤な過敏症反応が発現しています。重篤な徴候・症状には、心停止、低血圧、喘鳴、血管性浮腫、腫脹、肺臓炎、皮膚反応などがあります。投与後24時間以内に、35%の患者において過敏症反応が発現しました。グレード3~4の過敏症は、患者の2%に発現しました。sacituzumab govitecan-hziy投与の永続的な中止に至った過敏症反応の発現率は0.2%でした。アナフィラキシー反応の発現率は0.2%でした。前投薬が推奨されます。このような反応を治療するための薬や緊急用の器具をすぐに使用できるようにしてください。投与中および投与終了後少なくとも30分間は、過敏症および注入に伴う反応について患者を注意深く観察してください。注入に伴うグレード4の反応がみられた場合は、sacituzumab govitecan-hziyの投与を永続的に中止してください。
悪心および嘔吐:sacituzumab govitecan-hziyの投与を受けた全患者の64%に悪心が発現し、このうち3%にグレード3~4の悪心がみられました。35%の患者に嘔吐が認められ、このうち2%の患者にグレード3~4の嘔吐がみられました。化学療法誘発性の悪心・嘔吐(CINV)の予防のために、2剤または3剤の併用療法(例:デキサメタゾンと5-HT3受容体拮抗薬またはNK1受容体拮抗薬のいずれか、および適応となる他の薬剤)で前投薬するようにしてください。グレード3の悪心またはグレード3~4の嘔吐に対してはsacituzumab govitecan-hziyの投与を中止し、グレード1以下に回復した時点で追加の支持療法を用いて再開してください。臨床的に必要な場合には、制吐剤およびその他の支持療法を追加することができます。全ての患者に対し、悪心と嘔吐の予防および治療に関する明確な指示とともに、自宅で服用する薬剤を処方してください。
UGT1A1活性の低下した患者における副作用リスクの上昇:ウリジン二リン酸-グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)*28対立遺伝子がホモ接合体の患者において、好中球減少症、発熱性好中球減少症および貧血のリスク、sacituzumab govitecan-hziyによるその他の副作用のリスクも高くなる可能性があります。グレード3~4の好中球減少症の発現率は、UGT1A1*28対立遺伝子がホモ接合体の患者で58%、UGT1A1*28対立遺伝子がヘテロ接合体の患者では49%、野生型対立遺伝子がホモ接合体の患者では43%でした。グレード3~4の貧血の発現率は、UGT1A1*28対立遺伝子がホモ接合体の患者では21%、UGT1A1*28対立遺伝子がヘテロ接合体の患者では10%、野生型対立遺伝子がホモ接合体の患者では9%でした。UGT1A1の活性の低下が認められた患者については、副作用を注意深く観察してください。UGT1A1の機能低下を示す可能性がある、急性の早期発症または異常に重度の副作用が認められた患者においては、観察された副作用の発現、持続時間および重症度の臨床的評価に基づいて、sacituzumab govitecan-hziyの投与を中断、または永続的に中止してください。
胚・胎児への毒性:その作用機序から、妊婦に投与すると催奇形性および/または胚・胎児致死を引き起こす可能性があります。sacituzumab govitecan-hziyには遺伝毒性成分であるSN-38が含まれており、急速に分裂する細胞を標的としています。妊婦や妊娠可能な女性には、胎児への潜在的なリスクについて説明してください。妊娠可能な女性には、sacituzumab govitecan-hziyの投与中および最終投与後6カ月間は有効な避妊法を使用するよう指導してください。妊娠可能な女性パートナーを持つ男性患者には、sacituzumab govitecan-hziyの投与中および最終投与後3カ月間は有効な避妊法を使用するよう指導してください。
副作用
安全性解析対象集団において、臨床検査値異常を含め最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、白血球数減少(84%)、好中球数減少(75%)、ヘモグロビン減少(69%)、下痢(64%)、悪心(64%)、リンパ球数減少(63%)、倦怠感(51%)、脱毛(45%)、便秘(37%)、ブドウ糖増加(37%)、アルブミン減少(35%)、嘔吐(35%)、食欲減退(30%)、クレアチニン・クリアランス減少(28%)、アルカリホスファターゼ増加(28%)、マグネシウム減少(27%)、カリウム減少(26%)およびナトリウム減少(26%)でした。
ASCENT試験(局所進行または転移性TNBC)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、倦怠感、下痢、悪心、脱毛、便秘、嘔吐、腹痛および食欲減退でした。1%以上の頻度で認められた重篤な副作用(SAR)は、好中球減少症(7%)、下痢(4%)、肺炎(3%)でした。27%の患者においてSARが報告され、5%の患者が副作用により治療を中止しました。ASCENT試験で最も多く認められたグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球数、白血球数、リンパ球数の減少でした。
TROPiCS-02試験(局所進行またはHR+/HER2-転移性乳がん)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、下痢、倦怠感、悪心、脱毛および便秘でした。1%を超える頻度で認められた重篤な副作用(SAR)は、下痢(5%)、発熱性好中球減少症(4%)、好中球減少症(3%)、腹痛、大腸炎、好中球減少性腸炎、肺炎および嘔吐(それぞれ2%)でした。28%の患者においてSARが報告され、6%の患者が副作用により治療を中止しました。TROPiCS-02試験において、最も多く認められたグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球および白血球の減少でした。
TROPHY試験(局所進行または転移性UC)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、下痢、倦怠感、悪心、感染症、脱毛、食欲減退、便秘、嘔吐、発疹、腹痛でした。最も高頻度(5%以上)で認められたSARは、感染症(18%)、好中球減少症(12%、うち発熱性好中球減少症は10%)、急性腎障害(6%)、尿路感染(6%)、敗血症または菌血症(5%)でした。SARは44%の患者で報告され、10%が副作用により治療を中止しました。TROPHY試験で最も多かったグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球数、白血球数、リンパ球数の減少でした。
薬物相互作用
UGT1A1阻害剤:UGT1A1阻害剤とsacituzumab govitecan-hziyを併用すると、SN-38の全身曝露量が増加する可能性があるため、副作用の発現率が高まる可能性があります。UGT1A1阻害剤とsacituzumab govitecan-hziyの併用は避けてください。
UGT1A1誘導剤:UGT1A1誘導剤を併用している患者において、SN-38への曝露量が減少する可能性があります。UGT1A1誘導剤とsacituzumab govitecan-hziyの併用は避けてください。
枠組み警告文を含む完全な処方情報 (リンク ») を参照してください。
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