今やコンビニやスーパーで当たり前となった「セルフ自動釣銭機」。しかし、約20年前の日本には、客が自分で現金を投入するスタイルなど存在しませんでした。これは、そんな「当たり前」がまだ影も形もなかった頃、一人の男のひらめきから始まった、無謀で熱い開発記です。
① 現場の悲鳴と「田中守」のひらめき
当時の店舗調査で判明した衝撃の事実。
従業員の労働時間の30%が、カウンターでの「現金授受」に消えていたのです。
荻野正之介
レジ作業を楽にしたい、現金誤差をゼロにしたい
そんな切実な想いで企画会議をしていた時、一人の男が口を開きました。田中守氏です。
田中守
君さー、駅の券売機もジュースの自販機も、客が金を入れてお釣りが出るんだから、それで良くない? この前スーパーで自動釣銭機を見たよ
この一言が、運命の歯車を回しました。
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