世界のカプロラクタム市場動向、年平均成長率6.3%で拡大継続2026-2032

QY Research株式会社

From: DreamNews

2026-10-28 11:30

カプロラクタムとは
カプロラクタム(Caprolactam、CAS番号105-60-2)は、白色固体または無色液体として存在する環状アミド化合物であり、代表的な合成樹脂であるナイロン6(ポリアミド6)の主要原料である。カプロラクタムは、繊維、工業用糸、エンジニアリングプラスチック、フィルムなど幅広い用途を支える基礎化学品であり、繊維産業や自動車、電気・電子、包装分野の需要動向と密接に結び付いている。

市場ではFibrant、BASF、中国石油化工(Sinopec)などが主要企業として挙げられ、上位3社の世界市場シェアは30%を超える。中国と欧州が主要市場を形成し、両地域で世界市場の80%超を占めるとされる。製品形態では固体品が85%超、用途別ではナイロン6繊維向けが約75%を占める。

カプロラクタムの写真



カプロラクタムの世界市場規模
QYResearch調査チームの最新レポート「カプロラクタム―グローバル市場シェアとランキング、全体の売上と需要予測、2026~2032」によると、カプロラクタムの世界市場は、2025年に13710百万米ドルと推定され、2026年には14480百万米ドルに達すると予測されています。その後、2026年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR)6.3%で推移し、2032年には20900百万米ドルに拡大すると見込まれています。



上記の図表/データは、QYResearchの最新レポート「カプロラクタム―グローバル市場シェアとランキング、全体の売上と需要予測、2026~2032」から引用されている。

カプロラクタム市場の需要構造と主要用途
カプロラクタム市場の需要は、ナイロン6の生産・消費動向に大きく左右される。特にナイロン6繊維向けは主要用途であり、衣料品、カーペット、産業用繊維などの需要が市場を支えている。一方、自動車部品、電気・電子部品、包装フィルムなどに使用される樹脂用途も、需要の多様化に寄与する。用途別の成長率は一様ではなく、衣料品などの消費財向けと、耐久性や耐熱性が求められる工業用途では、景気変動に対する感応度も異なる。

カプロラクタム市場の地域構造と供給競争
中国は生産能力の拡大を背景に、世界のカプロラクタム供給における存在感を高めている。2025年11月の業界分析では、中国の生産能力は2024年に年間727万トンへ拡大し、世界全体の67.5%を占めたと報告された。

供給能力の増強は調達先の選択肢を広げる一方、需給が緩和した局面では価格競争を激化させる要因にもなる。欧州や日本では一部設備の閉鎖・再編が進んでおり、地域間のコスト差や物流条件も競争環境を左右する。

カプロラクタム市場の最新動向と今後の展望
2025年の米国企業AdvanSixの年次報告では、世界のカプロラクタム設備稼働率は約74%とされ、中国と米国では80%超、欧州およびアジアのその他地域では55~65%程度だった。こうした稼働率の差は、地域ごとの供給余力や採算性を考えるうえで重要な指標となる。

今後は、ベンゼンなどの原料価格、ナイロン6の需要、中国の新増設計画、製造コスト、環境負荷低減への対応が市場の方向性を左右する。カプロラクタムメーカーには、単純な生産能力の拡大だけでなく、安定操業、コスト競争力、用途別の品質要求への対応を通じた差別化が求められる。

本記事は、QY Research発行のレポート「カプロラクタム―グローバル市場シェアとランキング、全体の売上と需要予測、2026~2032」に基づき、市場動向および競合分析の概要を解説します。

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E-mail:japan@qyresearch.com

会社概要
QYResearch株式会社は、2017年に東京で設立された市場調査会社であり、各種業界に向けた調査・分析サービスを提供しています。主な業務内容には、市場規模分析、業界ポジション評価、フィージビリティスタディ、競争環境分析、事業計画策定支援などが含まれます。さらに、米国、韓国、ドイツ、スイス、ポルトガル、中国、インド、インドネシア、ベトナムをはじめとする世界10カ国に調査ネットワークを構築し、現地視点を活かしたグローバル市場調査レポートを展開しています。


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