また、モバイルミドルウェアサービスでは、エンタープライズデータ用のネットワークとモバイルデータ用のネットワークを連携させる機能を提供。マルチプロトコル対応のコミュニケーションエンジンとデータ同期エンジンを搭載し、複数のデバイスを高い管理性とセキュリティのもとに展開できる。これにより、必要なデータを必要なときに、ポリシーや文脈、推論に基づいて提供することが可能になる。
さらに、デバイスサービスでは、さまざまなデバイスをサポートし、デバイスとデバイスからのデータの動きをポリシーベースで管理する。複数のアプリケーションを高いセキュリティのもとに利用可能。業界標準技術によるプラットフォームを提供することで、他のフレームワークとも連携できる。
このデバイスサービスとデータサービス、モバイルミドルウェアサービスをつなぐのがメッセージングサービスであり、モバイルデバイスとエンタープライズアプリケーション間でデータをやり取りするためのインタフェースを提供する。このテクノロジは、Sybase 365によって提供されたアーキテクチャを活用することで実現されている。
新しいアーキテクチャではまた、統合開発ツールと管理コンソールも提供されている。統合開発ツールは、Visual Studioとオープンソースの開発環境であるEclipseをベースに開発されており、さまざまなコンポーネントに対応したモデルおよびメタデータセントリックな開発が可能。エンタープライズデータとモバイルデータ間のギャップを埋めることを目指している。
また管理コンソールでは、セキュアなデバイスの管理やアプリケーションのプロビジョニングおよび展開など、インフラ全体を管理するための統合コンソールを提供。標準技術をサポートすることで、IBMのTivoli運用管理製品群などとの連携も可能になる。
「世界には7700社以上のモバイルキャリアがあり、170万人のモバイルユーザーがいる。また、700万人以上がコンシューマ向けモバイルポータルを定期的に利用している。一方、企業向けモバイル分野でSybaseは、2000社以上の顧客を持っており、そのうち81社がフォーチュン100企業であり、1500社以上のOEMパートナー企業を持っている。コンシューマと企業のモバイル活用はもはや避けられない」とNathan氏。
同氏は、「Sybaseは、モバイルデータベース分野およびモバイルデバイス管理ソフトウェアでナンバーワン、モバイルミドルウェア分野でナンバーツーの実績がある。たとえば、2010年に実施される米国の国勢調査(U.S. Census)において、iAnywhereのモバイル技術が採用されておりその技術力は疑う余地はない」と話している(関連記事参照)。