ビッグデータをビジネスに生かそうという機運が急速に高まっている。SNSなどで発せられる消費者の膨大な“生の声”をはじめ、スマートフォンや交通機関、ICカードなどが生成する各種センサー情報、ネット店舗やリアル店舗での取引情報など、従来のITシステムでは手に負えなかった巨大で複雑なデータが日々生まれている。そうしたデータを自社の商品開発やマーケティング、販促、顧客対応などに生かそうという発想は、ビジネスの最前線でしのぎを削る企業にとって、当然とも言えるものだろう。
ビッグデータ活用は、けっして海外の“先進的な”企業に限られた話ではなく、すでに国内においてすぐに実施できる手の届く取り組みになっている。とはいえ、まだ具体的な施策の方向性が見えにくく、何から手をつけ、どのような施策として落としこんでいけばいいのか、期待と不安を抱えながら慎重な姿勢をとっている企業も少なくないのが現実だ。
そこで今回、ビッグデータ関連のソリューションを提供する株式会社 日立製作所(以下、日立)が、実際にデモンストレーションとしてビッグデータを体験できる場を開催した。メイン解説を同社PFビジネス本部 ビッグデータビジネス推進部の山口俊朗氏が担当し、アナリストの立場としてIDC Japanソフトウェア&セキュリティグループマネージャーの赤城知子氏が、ユーザー企業の立場でゼンリン経営戦略室 マネージャーの渋谷健氏が参加している。
左から、山口氏、赤城氏、渋谷氏
運用管理ソフト「JP1」、高信頼性のストレージ、サーバ製品群などを有する同社のソリューションは、ユーザー企業にどのような価値をもたらすものなのか。赤城氏、渋谷氏の立場ならではの意見を交えながら、以下、フォトレポートのかたちで紹介していこう。