データのライフサイクルに応じた処理がポイント
ビッグデータビジネス推進部
山口俊朗氏
デモに先立ち、山口俊朗氏が、企業がビッグデータに取り組む際のポイントを解説した。同氏によると、そもそもビッグデータの価値とは
- 「リアルタイムに今がわかること」
- 「自分に合ったサービスが得られること」
- 「新たな気づきを得ること」
といった点にある。それら価値を得るうえで必要になるのが、データをライフサイクルに応じて処理していくことだ。
ビッグデータのライフサイクル
このサイクルとは具体的に、
- 1. リアルタイム監視、
- 2. 蓄積・検索、
- 3. 集計・分析、
- 4. フィードバック
を指す。単に大量のデータを蓄えて分析すれば何か分かるだろうというのではなく、「これらライフサイクルを踏まえ、PDCAサイクルを構築していくことが重要になる」(同氏)のだ。
日立では、このライフサイクルに沿って製品/ソリューションの展開を行なっており、ユーザーの要件によってミドルウェア、ハードウェアを柔軟に提供できる体制を敷いている。
例えば、リアルタイム監視については、ストリームデータ処理が可能な「uCosminexus Stream Data Platform」、蓄積・検索についてはNoSQLに該当する分散KVSの「uCosminexus Elastic Application Data Store」、集計・分析についてはバッチジョブを複数サーバで分散実行できる「uCosminexus Grid Processing Server」などのプラットフォームをそれぞれ提供している。
興味深いのは、こうした日立独自の技術に加え、新しい技術や既存の優れた技術を持つ企業とパートナーと連携を図りながら、ユーザーにとって導入しやすいソリューションとして構築している点だ。今回は、ビッグデータに限らず既存のITシステムにおいて関連性の高い「2. 蓄積・検索」と、「3. 集計・分析」におけるソリューション、実際のデモを見ていきたい。