必要な情報収集や障害通知を自動化するSVP Webコンソール
森山:次に、2つ目の「運用・管理」についてです。従来は、ネットワークやサーバなどを複数の画面から管理する必要がありましたが、BS500ではSVP Webコンソールによってリモートからでもシャーシ全体の状況を1つの画面で管理し、必要な情報収集や障害通知が自動化されました。自動通報はJP1/SC(ServerConductor)やEメール通報やSNMPなどニーズに合ったプロトコルを選択できます。各種ログも自動で取得するので、1人の管理者でも多数のサーバを管理できます。
シャーシ全体の状況を1つの画面でリモート管理し、必要な情報収集や障害通知を自動化するSVP Webコンソール
岩上:企業の情報システム部門やSIerなどからは、平時でも一定期間でどれだけの稼働率があったのかをレポーティングしたいという要望もよく聞かれます。いずれもシステム運用の責任を負っていますから、トラブル発生時の対処だけでなく、「ちゃんと稼働していますよ」ということを報告することも重要な責務です。それを支援する仕組みが求められているといえます。
森山:もちろん、そうしたニーズにも対応しています。
そして、3つ目の「保守・メンテナンス」に関してですが、一般にはファームウェアのアップデートが発生した時は、保守員が派遣され、システムを停止して作業が行われます。それに対し、BS500とHA8000シリーズではお客さま自身やデータセンターの管理者などが、Webコンソールからリモートでアップデートを実施できるよう簡易になっています。
メンテナンス時間を短縮--BS320比で8分の1も
岩上:なるほど。有償となる保守員の派遣や日程調整が不要な上に、企業の管理者も都合のよい時間に更新作業ができるというわけですね。ファームウェアのアップデート作業簡素化も昨今のサーバにおける重要なトレンドの一つと捉えています。作業を外部委託すると、どうしても日程などの調整がきかない場合もありますね。作業を外注せずにすむコスト削減効果はもちろんですが、運用する側が自身の都合で作業をスケジューリングできることによる全体の作業時間の短縮も重要なメリットですね。
森山:まさに、おっしゃる通りです。それによってコスト削減はもとより、メンテナンス時間はBS320に比べ約8分の1にまで短縮できます。ファームウェアを一括配付することで、次回リブートしたタイミングでアップデート版が反映しますので、サービス停止時間も大幅に縮小化できるのです。
また、BS500では万が一、ハードウェア障害が発生しても、SVP Webコンソールに障害部位がグラフィカルに表示されるとともに、ワンクリックで各種ログも採取可能なので、不具合情報が直感的かつタイムリーに収集できるようになっています。
さらに、物理サーバ内部の障害部分にはLEDが点灯するようにしており、現場の作業員がひと目で発見できるほか、パーツの交換にはドライバーなどの工具を不要にした設計を行なっているので、保守作業を短時間で実施できるようにしました。
障害部位の特定から部品交換までを容易化。データセンター内のユーザーによる保守作業も可能に※(※個別見積、個別の契約や教育受講が前提となります)
岩上:大規模にブレードを採用する場合、ハードウェア的な集積度が高まるため、部品交換のリードタイムをいかに短くできるかがベンダーに厳しく問われるようになっています。
森山:リードタイムの短縮には、作業の短時間化だけでなく、保守の体制も大事です。当社グループの日立システムズの保守サービスは非常に高いレベルを維持しており、日立システムズと日立製作所の設計者と密接に情報交換を行っているとともに、サポート体制も国内300カ所以上の拠点で展開していますので安心して運用いただけると考えています。
岩上:分りました。本日はありがとうございました。
森山:ありがとうございました。