日立製作所独自の先進技術で高速化と安定稼働をとことん追求
1つ目のチューニング項目は、サーバからストレージへのI/O帯域の拡張だ。BS2000に接続されているI/Oスロット拡張装置は、一般的なブレードサーバが搭載しないPCI-Expressスロットを備え、FCスイッチを介さずにホストバスアダプタ(HBA)をストレージに直結できる。またBS2000は2枚のサーバブレードを搭載し、1つのブレード当たり8ポートの8Gbps FC、合計16ポートからストレージに接続する。
ストレージI/Oの広帯域化を目指すと、どうしてもある程度のFCポート数が必要になるが、ブレード内蔵メザニンカードの搭載枚数には限りがあるため、FCの採用を優先すると、サーバ間通信LANやパブリックLANなどの冗長化ができなくなってしまう。そこでDB高速化ソリューション for Oracle RAC on SSDではI/Oスロット拡張装置を使い、HBAを全てPCIeスロットに接続する方法を採用している。
2つ目のチューニング項目は、サーバからSSDまでの経路を均等化し、分散I/Oの処理能力を高めていることだ。ストレージ(HUS130)には、高い読み書き性能を持つコントローラが搭載されており、SSDの能力を引き出すためのチューニングが施されている。RAIDから切り出した論理ユニット(LU)と制御プロセッサを個々に割り当てたほか、ストレージ内のバックエンドパスを均等に使えるよう、SSDの物理的な搭載位置も調整した。また、マルチパスFCの優先パスを効率的に制御する設定も施している。
なお、こうした高度なチューニングが施されているものの、OSやOracleから見て、特殊なハードウェアは一切使われておらず、すべてが既存技術で構成されたオープンなプラットフォームとなっている。そのため、アプリケーションからはごく一般的なOracle Databaseシステムとしてアクセスできる。またサーバOSには「Red Hat Enterprise Linux」を採用しており、UNIXシステムから比較的容易にリプレイスできるほか、多くのソフトウェアの動作が保証されていることも心強い点だと言えるだろう。
このほか、障害耐性や安定性に優れるのもDB 高速化ソリューション for Oracle RAC on SSDの大きな特長の1つだ。ストレージI/Oには全てActive-Activeの冗長化構成が採用されており、日立製作所が行ったテストでは、PCIeバスの障害閉塞機能とFCのパス制御で、抜線時もDBが継続稼働することを確認したという。また、搭載されるSSDが書き込み寿命の90%(と95~98%の1%刻み)に達するとユーザーに通知を出す機能や、99%になるとスペアドライブにデータを自動複製する機能も備えている。
大量データによるI/Oの多いバッチ処理を実行する場合に、DB高速化ソリューション for Oracle RAC on SSDの導入が最も威力を発揮する。処理時間の短縮だけでなく、複数のバッチ処理の同時実行も可能になる。このほか、データウェアハウスやビジネスインテリジェンスなど、データ抽出処理の高速化にも有効だ。


以上で見てきたように、日立製作所独自の先進技術や品質へのこだわりが存分に反映された「DB高速化ソリューション for Oracle RAC on SSD」。DBを飛躍的に高速化させたいが、一方で既存アプリケーションには手を加えたくない──そんな悩みに対して、極めて有効な解決策となりそうだ。