ビッグデータ利活用にも寄与するプラットフォームに
-- UCPは、お客さまの投資対効果を最大化できる基盤になるというわけですね。
橋本氏はい。先ほどの話にもつながりますが、いま多くの経営者は仮想化技術を使うことで、高性能・高信頼な機器とリソースを高効率で活用して投資対効果を最大化したい、事業価値を創造する分野に投資を振り向けたいと期待されています。その一方で、仮想環境の活用は急速に進んではいますが、VM数の急増によるデータセンター運用管理の複雑化や、さまざまな機器、管理ツールによるシステム設計と検証の複雑化が大きな課題になっています。このため、新規サーバへの投資よりも、運用管理コストの方が大きくなっているのが現実です。UCPはそういった課題を、データセンター事業者向けのIaaS※2基盤としても、またプライベートクラウド向けのPaaS※3基盤としても、トータルに解決できるプラットフォームになると考えています。
※2 Infrastructure as a Service:サーバやストレージなどのハードウェアをネットワークを介して提供する形態。さまざまなミドルウェアなどをインストールできる、システム構築の自由度が高い実行環境を提供する。
※3 Platform as a Service:サーバやストレージなどのハードウェアからミドルウェアまで含めた、業務アプリケーションの実行環境をネットワークを介して提供する形態
-- クラウド環境の迅速な構築と改変、運用コストの削減を推進する基盤として、UCPはお客さまのビッグデータ利活用にも寄与するプラットフォームとなりそうですね。
橋本氏日立はビッグデータ利活用の本格化に向け、膨大なデータを収集・蓄積する「インフラクラウド」、その検索と可視化を担う「コンテンツクラウド」、分析・予測によって新たな価値創出を支援する「インフォメーションクラウド」という3つのステップでのソリューション展開を推進しています。今回発表したUCPは、そのファーストステップとなるインフラクラウドを支える製品として、高信頼な仮想化環境の提供と、お客さまの効率的なITプラットフォーム運用に寄与するものだと考えています。
-- 最後に、お客さまへのメッセージをお願いします。
橋本氏 UCPを先行発表した海外のお客さまからはすでに多くの引き合いをいただいており、サーバやストレージの増産体制が続いています。これは、使い勝手がよく、運用管理の負荷が軽減できるITプラットフォームの登場を、いかに多くのお客さまが望まれていたかの証左だと思います。そのご期待に応えるため今後も日立は、UCPコンセプトのさらなる充実を図り、社会イノベーションとお客さまビジネスの発展に貢献していきたいと思います。