ZDNet Japan副編集長がテスタのプロNETSCOUTに聞く――“事例あるある”から見えるネットワーク障害解決のややこしさ

ケーブル損傷やループ接続――
有線LANトラブル"あるある"

 有線LANでも、意外なところが原因となってトラブルが発生する場合がある。その原因と結果は以下だが、現場で原因究明を求められても、すぐには原因を把握できないのではなかろうか。

その1:想定外のDHCP

 社内のサーバで外部向けサービスを検証しており、その中でDHCPが動作していたが、ちょっとした設定ミスでLAN内のクライアントからも見える状態になってしまった。その後、外から戻ってPCを立ち上げたユーザーだけが本来と異なるDHCPの影響を受け、社内のサービスだけ利用できなくなった。

その2:ケーブル損傷

 頻繁に社内レイアウトを変えているオフィスで、たびたび机の脚に圧迫されるなどしてケーブルが損傷していたが、曲がり方によっては導通する状態となっていた。結果として、つながったり切れたりする、1Gbpsでなく100Mbpsで接続される場合があるなどのトラブルが不定期に発生した。

その3:ループ接続

 スイッチの近くに落ちていたLANケーブルを発見した清掃員が、何かのはずみで抜いてしまったかもしれないと考えて、空いているポートに接続した。これがループ接続となってしまい、出社した従業員の一部がネットワークを利用できなくなった。

その4:VLANの罠

 IP電話機のための仮想LAN(VLAN)が設定されている環境で、机の移動などでLANケーブルを外して、またスイッチに接続し直したが、異なるVLANのポートにIP電話機を接続してしまった。電話機はIPアドレスの取得までできたものの、SIPサーバに接続できず通話できない状態に。

その5:PoE対応のネットワークカメラ

 イーサネットケーブルに電力を供給するPoEに対応した、パン・チルト・ズーム(PTZ)機能つきネットワークカメラを導入したが、PTZの3軸全てを同時に駆動する際の消費電力にスイッチ側のPoE設定が対応できていなかった。結果、リモートでの1軸ごとの操作までは問題なかったが、設定値への復帰では3軸同時に動作するためカメラがダウンした。

ネットワーク技術者の不足に、どう対応するか

 ネットスカウトとZDNet Japanが共同で実施したアンケート調査がある。その結果をNETSCOUTはどのように読んだのだろうか。

 「ネットワークトラブルの頻度に関する設問(図1)では、『トラブルは特にない』との回答が26.2%にのぼっています。しかし、実際には潜在的なトラブルを認知していないことも考えられます。例えば4G通信機能も搭載されているモバイル端末では、無線LANが不調でもエンドユーザーは通信に支障を感じず、気付かないこともあるでしょう。また、ネットワークの通信速度低下は、程度によっては見過ごされる、現場が我慢して管理者にまで伝わってこないといったケースも考えられます。無線LANのトラブルに関しても、少し待ったら解消した場合は、いちいち管理者に相談することもないでしょう」


図1:「企業内でネットワークトラブルに見舞われたことはありますか。トラブルに見舞われる場合、おおよそどれくらいの頻度で起こりますか」

 一方で、管理者まで上がってきたトラブルについては、ネットワークの遅延や切断といった具体的な障害と並んで、「原因の切り分けが難しい」という回答も多く、原因究明に時間を要していることがうかがえる(図2)。


図2:「企業内のネットワークトラブルの主な原因は何ですか」

 また、ネットワークのトラブルシューティングにおいて企業内で不足しているものとしては、「ネットワークに関する知識」「ネットワーク管理者などの人的リソース」「ネットワークテスタなどのツール」といった回答が上位に入った(図3)。

 「ユーザー企業もインテグレーターも、高度な知識やノウハウを持つネットワーク技術者が不足しています。特に、専任のIT担当者を置くことのできない地方拠点などは、総務担当者がネットワークのトラブルにも駆り出されることが多いようです。SIer、NIerの業者でも同様に、スキルのあるエンジニアは案件数の多さから大都市に集中する傾向にあります。」(NETSCOUT)

 つまり、どちらにしても地方拠点においては、中央に頼りがちになり、現場での即時対応が難しい傾向にあるということだ。

誰でも簡単に使えるネットワークテスタで、
見えない損失を防ぐ

 こうしたネットワーク技術者不足を補うのが、ネットワークテスタだ。無料ツールやネットワーク機器の付属ツールなどもあるが、優れた操作性とユーザーインターフェースにより、スキルが高くなくても誰もが使いこなせるのが、ネットスカウトが提供するテスタだ。

 「当社のテスタには有線用と無線用、そして両方に対応するものがあり、簡易的なものからプロ向けまでさまざまなラインアップがあります。ほとんどが簡単なレクチャーで誰でも利用できるよう設計されており、現場でも迅速かつ簡単に実施できます。一連のテスト項目を事前に設定しておくことで、ユーザー環境に合わせた試験が可能です」(NETSCOUT)

 クラウドを介してレポートを送ることができ、現地にいないネットワーク技術者がそれを見て解決策を立案するのを手助けする。

 「ある大学の学生寮では、各ベッドサイドにLANポートを設置する工事で学生ボランティアを活用し、事前設定した『Link Sprinter』を配布してテストさせました。何百というポートを設置したそうですが、学生たちはケーブルを接続・配置して『LinkSprinter』でテストしてスムーズに作業を進め、管理者はその進捗と結果を管理できていたそうです。より上位のテスタである有線テスタ『LinkRunner AT』や無線テスタ『AirCheck G2』、有線/無線テスタ『OneTouch AT G2』は液晶表示で、より多彩な機能を持っており、誰でも使えるようにとなっています。また、専門家ならより高度に使いこなすことが可能になります」(NETSCOUT)

 ネットワークのトラブルは現場の業務を遅延・停滞させる上に、従業員のモチベーションにも悪影響を与える。それによる損失は明確化されていないものの相当な金額になっているはずだ。セキュリティ対策などと比べてネットワークへの投資後回しにされがちだが、テスタの導入によって、こうした見えない損失を防ぐことにつながるであろう。


LinkRunnerAT

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LinkSprinter

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OneTouchAT

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AirCheck G2

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提供:ネットスカウトシステムズジャパン株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2017年4月30日
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