「あなたの会社もまたテクノロジー企業」
レッドハットのテクノロジー戦略

米国レッドハット上級副社長/製品・テクノロジー部門 社長
ポール・コーミア氏
ジェネラルセッションの最後を締め括ったのは、米国レッドハット上級副社長/製品・テクノロジー部門 社長のポール・コーミア氏。「オープンソースは単にコードのみを指すものではない、そのカルチャーは非常に重要なものです」と語り、オープンソースソフトウェアが今や非常に広い範囲で使われるようになっているのに比べ、オープンソースのカルチャーが広まっていない現状を指摘した。
オープンソースのカルチャーやプロセスは、先にホワイトハーストCEOも語っていたように、企業のイノベーションに重要な役割を果たすものだ。カルチャーについてコーミア氏は、「まずトップから、企業文化を変えていかないといけません」と指摘する。皆が透明性のある環境で問題を共有し、アイデアを持ち寄ってコラボレーションを行い、またその共同作業に必要な標準化も促進する、そういったカルチャーへと変わっていく必要があるというのだ。
「例えばカルチャーの一例として、開発と運用におけるコラボレーションのカルチャーであるDevOpsがあります。例えば国際的な金融グループであるBarclaysは、これを取り入れて先進的アプリケーション構築に取り組んでいます。彼らはアプリケーションの開発に加え、人材も含めたリソースのダイナミックな活用を通じて『未来の銀行』を目指すべく、DevOpsアプローチを採用しています」(コーミア氏)
一方のプロセスは、「開発プロセスやビジネスプロセス、自動化プロセス、セキュリティプロセス、これら4つのプロセスは、いずれも外せない重要な『How』の部分。これらを継続的に改善していくこと大切」と指摘した。例えば開発プロセスにおいては、アジャイルやスクラム、DevOps、CI/CD(継続的インテグレーション/デリバリ)など様々な手法があるが、まずオープンなカルチャーを取り入れた上で、可能な限りの自動化を行ってイノベーションのための時間を作ること、そして適切なプラットフォームを導入することが鍵になるという。
もちろん、テクノロジーもカルチャーやプロセスと並んで重要な要素の一つだ。オープンソースは、すでに様々な技術イノベーションを社会にもたらしてきた。「例えばクラウドやビッグデータなどは、多くがオープンソースイノベーションの成果。それらのテクノロジーを活用しているあなたの会社もまた、テクノロジー企業なのです」とコーミア氏は言う。
レッドハットは、数々のテクノロジーを、企業が使いやすい形で提供してきた。「レッドハットのテクノロジービジョンは『オープンかつハイブリッドなクラウド』。ハイブリッド&マルチクラウドという未来イメージを描いており、アプリケーションと環境が相互運用可能でフレキシブルな姿を実現しようとしています」(コーミア氏)
その将来像において共通のファウンデーションとなるのがRed Hat Enterprise Linuxであり、クラウドプラットフォーム、コンテナ、アプリケーションプラットフォーム、ミドルウェア群、管理および自動化製品群だ。
コーミア氏は、「レッドハットでは、サブスクリプションモデルを通じて継続的な価値を提供し、あらゆるニーズをサポートする包括的なサービスを用意。イノベーションを加速するハンズオン環境としてOpen Innovation Labsも開設しています」と、レッドハットの姿勢をアピールした。