翌年に開催が迫る、ラグビーワールドカップ日本大会。全国12都市に及ぶ会場の中でも、大分県は世界ランク1位に輝くニュージーランド戦を含め、計5試合の好カードを持つ注目都市です。この祭典を機に相当数の訪日客が見込まれることから、今後は主に欧米などの観光客獲得が課題。それらの問題は臼杵市にとっても例外ではなく、日本大会が地域の未来にとって継続的かつ、意義深いものとなるよう準備を進める必要があります。そこでSAPジャパンが推奨する「デザインシンキング」を用いたワークショップの実施により、1つでも多くの地域課題が解決へと向かうことを共に願い、「SAP HANA」の開発から拡販などを共同で行うSAPグローバルテクノロジーパートナー・インテル社と共同でイベントを開催。「ラグビーワールドカップ観戦のために来日した外国人が臼杵市に立ち寄り、また来たい!と思う体験を提供するには?」というテーマのもと、世代や国境を超えた約60名が6月22日・23日に臼杵市に集いました。
新たなアイディアの創出手法・デザインシンキングとは何か
まずデザインシンキングとは、AIや機械学習、IoTなどをはじめとする新たなソリューション群「SAP Leonardo」の根幹であり、イノベーションを加速するメソドロジーの1つ。「ユーザーの共感をいかに呼び起こすか?」という観点から出発し、新たなビジネスモデルを生み出していく手法です。
初日に行われた「臼杵市内ツアー」では、10チームに振り分けられた参加者が訪日客の視点に立ち臼杵市の街へ。実際の環境に赴き、状況を把握した上で、当事者が抱える課題を見極めていきます。より細やかなイノベーションの種を見つけるため、店舗や一般の人々へインタビューも実施。最終目的地である「臼杵石仏」では国宝である磨崖仏群や、その先に広がる風景に立ち尽くす人の姿も見られました。けれど、夜に開かれた懇親会にまで議論を持ち越しても、多くの参加者が口を揃えて話すのは「明日の想像がつかない」という言葉。それでも、未知なる空間に身を置く中で唯一皆が見えていたもの。それはローカル×テクノロジー企業のコラボレーションにより、臼杵市が大きく変わろうとする姿勢だったのではないでしょうか。
