コロナ禍が長期化するなか、多くの企業においてリモートワークが浸透しており、それに伴いさまざまなコラボレーションツールの利用率も高まっている。しかしながら、こうした状況がもたらす課題もまた深刻化しているのが現実だ。その課題とは、SaaSのセキュリティ、とりわけデータ保護をどのように実現するかである。国内大手電機メーカーにおいて「Microsoft 365」に不正ログインされてしまったことに起因する情報漏えい事件が発生したのは、記憶に新しいことだろう。こうした背景を受けて本稿では、Microsoft 365およびその中核製品となるTeamsのデータ保護を中心に、SaaSのセキュリティにまつわる具体的な課題と、実践しやすい解決方法について解説している。SaaSという新しいサービスを活用する以上、これに対応する業務の安全対策をもう一度確認し、必要な手立てを検討していただきたい。