日本軽種馬登録協会は、1971年に設立された公益法人で、軽種馬(競走馬)の登録、登録証明書の発行、繁殖情報に関する統計業務や血統情報関連書籍の発行などの業務を通して競馬世界の発展に寄与することを目的としています。
今回、これまで書籍として毎年発行していた血統書データをインターネット化することで、検索機能など既存利用者の利便性をはかると同時に書籍に比して低価格で利用可能(当初は無料)で情報を提供することで、新規利用者の拡大にもつなげます。
データベースには、競走馬の繁殖成績、輸出入情報、血統情報(父馬、母馬など五代分の血統情報など)が収録されています。登録されているデータ量を頭数で換算すると、現時点で70万件を超えており、毎年約3万件が新規に追加されます。
同協会では、「インターネット血統書データベースサービス」の公開にあたり、システム構築費用を抑えながら高い信頼性と高速な検索速度、および同協会の基盤となるデータの保護を実現できる提案として、OSJによるオープンソースをベースとしたシステムを採用しました。
今回構築したシステムの特長は下記のとおりです。
* フルオープンソースのLAPPによるWebシステム構築
OSにLinux、WebサーバにApache、データベースにPostgreSQL、開発言語にPHPを採用
し、透明性の高いシステムです。同時に商用製品のライセンスコストを不要とする
ことで、システム構築費用を大幅に削減しています。
* OSJ独自のアーキテクチャ「IOSSA」による実装
オープンソース活用を最大化するためのOSJ独自のアーキテクチャである「IOSSA
(イオッサ、Integrated Open Source Systems Architecture)」に沿ってシステム
を実装しています。OJS内で蓄積した構築ノウハウと標準的な実装方法(テンプレー
ト活用など)を採用することで、構築費用を抑えながら、性能と信頼性の高いシス
テムを実現しています。
* Zend Encoderによりセキュリティを強化
サイトの安全性を高めるためにZend Encoderにより、PHPにより記述されたプログラ
ムを暗号化しています。
同協会では、将来的に血統情報の有償サービス化を検討しており、課金システムとの接続や複数の有償サービスを想定したシステム構築を実施しています。また、POG(ペーパーオーナーゲーム、仮想的な馬主となり、獲得賞金などを競い合うゲーム。馬主となる馬の選定にあたって血統情報が重要視される)のプレイヤー向けの検索サービスの提供も視野にいれています。
同時に、馬主向けの情報システムなど、現在、商用ソフトウェアを利用したシステムも順次、オープンソースを基盤としたシステムに移行し、さらなるITコストの削減を予定しています。
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※Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他における登録商標または商標です。
※その他、記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
■インターネット血統書データベースサービスについて
同協会に登録されている馬の様々な情報(繁殖成績、輸出入情報、血統情報など)をインターネット上で閲覧できるサービスです。馬名に加えて父馬や種雌馬の血統からの検索が可能です。日本軽種馬登録協会のWebのトップページからアクセスし、新規申込を行うことで、サービスを使用できます。 (リンク »)
■財団法人 日本軽種馬登録協会について
当協会は、「軽種馬の登録を行い、もって軽種馬の改良増殖及び資源の涵養並びに競馬の公正な施行に資すること」を目的に設立されたものであり、そのため各馬の血統調査、個体識別、科学的技法による親子判定を行い登録している。登録された各馬にはそれぞれ登録証明書が交付され、様々な場所で個体の確認に活用され、競馬の公正な施行や血統の保持に役立っている。
■オープンソース・ジャパン株式会社について
ユーザ企業や自治体などの基幹系情報システムのコスト削減に焦点をあてLAMP 技術を中心に、様々な分野のオープンソース技術を統合して、新たな情報システムの仕組みを構築していきます。また4つの子会社(ゼンド・ジャパン株式会社、ゾープ・ジャパン株式会社、イーセキュリティ・ジャパン株式会社、日本アプリケーション・サービス株式会社)とオープンソース・ジャパン・グループを構成、確実な技術支援体制に裏づけられたオープンソース、コンテンツ・マネジメント、セキュリティ、業務系アプリケーション構築の各事業を推進しています。詳細は、以下のURLをご参照ください。
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