IDSシェアー、「ARIS」を活用し東北計器工業にSAP R/3を導入

IDSシェアー・ジャパン株式会社

2004-10-26 11:30

国内初、BPMツールARISによる「プロセス指向のSAP導入」
ビジネスプロセスマネジメント(BPM)コンセプトをワールドワイドで提唱するIDSシェアー・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:力 正俊、以下IDSシェアー)は、東北電力企業グループの1社で、電力量計の製造・修理業務を手がけている東北計器工業株式会社(本社:宮城県黒川郡大和町、代表取締役社長:冨田芳昌、以下 東北計器工業)に、同社のBPMツールである「ARIS」(ARchitecture of Integrated Information Systems)を活用して「SAP R/3」を導入し、今月10月より本稼動を開始したと発表しました。ARISをプロジェクト前段の戦略立案・全社業務の見直しといった業務改革フェーズから活用し、その結果を受けて「SAP R/3」をフルモジュール導入した点で、IDSシェアーにおいては国内初のARISによる完全なプロセス指向に基づいたSAP導入の事例です。

東北計器工業では、電力自由化進展による厳しい事業環境のもと、さらなる総原価低減等に向けた経営インフラの整備を図るため、2001年よりERP導入に向けた社内プロジェクトを立ち上げ、検討を重ねてきました。今回のERPを活用した新情報システムでは、従来のオフコン主体の「部分最適型」の各業務システムを一新し、新基幹業務システムとして世界シェアNo.1のSAP R/3を選択しました。これにより、購買、販売、会計、生産管理などの同社の業務を統合的に運用し、企業全体の経営資源をリアルタイムで一元管理することを目指しました。

同プロジェクトの前段となる業務改革フェーズにおいて、IDSシェアーはコンサルタントとして参加、ARISを活用してプロジェクトの位置付けと現状課題を明確化し、新システム導入の目的を「経営判断に必要なデータを、必要な時に、必要な人に見えるようにすること」と定義しました。この目的に照らし、各現場から選抜された業務改革担当者との綿密な打合せを通じて現状分析、課題の洗出し、改善提案を行い、最終的に費用対効果の策定と実施の優先順位付けを行いました。こうした一連の業務改革を経ると同時に、ARISによるERP導入後の業務モデル(To-Beモデル)の策定も行ったため、SAP導入工程も効率的かつ効果的に進める事が可能となり、その結果、計画通り10月からの本稼動が実現しました。

IDSシェアーでは、プロジェクトの全フェーズを通じ、ARISによって構築したプロジェクト管理モデル(戦略モデル、プロジェクト・スケジュール、課題と解決策、組織図、システム構成、As-IsとTo-Be業務モデルやシステム操作マニュアルなどを包含)のコンテンツをイントラネットで公開しました。経営トップから現場のエンドユーザに至る全社員がプロジェクトの進捗状況や可視化された業務モデルをいつでも確認出来るようにしたことで、全社的な協力体制のもと、プロジェクトを運営することができました。このプロジェクト管理モデルは、システム稼動後も次なる業務改革(継続的なBPR)を行うための新たな基盤となり、今後半永久的に活用されます。また東北計器工業の次なる構想である、顧客・仕入先を含めた包括的なSCM(サプライチェーン・マネジメント)の実現にも同モデルを活用する予定です。

IDSが提案した「プロセス指向によるSAP導入」により、東北計器工業では以下が実現できました。
1. 販売・購買・生産管理、会計(財務会計・管理会計)、固定資産管理、及び人事・給与フルモジュールを短期間でビッグ・バン導入
2. MRP(資材所要量計画)の活用による販売・生産・購買の計画サイクルを、従来の月次から週次へ短縮
3. 社内における部品管理を、従来のセット単位からバラ部品にする事で無駄のない在庫管理と原価管理の実現
4. 標準原価システム導入による、製造・修理事業の原価管理を計画主導へ変革(きめ細やかな原価管理の実現)
5. 統合化データベースによるEUC(エンドユーザー・コンピューティング)の推進により全ユーザが『必要な時に必要なデータを必要なだけリアルタイムに』参照・加工可能

現在IDSシェアーでは、今回実現した『ARISによるプロセス指向のSAP導入』手法を用いて複数のSAP(ERP)導入プロジェクトを推進中です。従来の導入期間やコストの短縮・低減に主眼をおいた『テンプレート主体のSAP導入手法』や、エンドユーザに対して業務をSAPに合わせるよう強要しがちな『完全トップダウン型アプローチ』とは一線を画し、経営層から現場のユーザまでが真のERPの効用を享受できるよう、BPMコンサルティングをさらに拡充・拡販していく予定です。


IDSシェアー・ジャパンについて(www.ids-scheer.co.jp)
IDS Scheer AG は、 Prof. アウグスト・ヴィルヘルム・シェアー博士 によって、1984年にサールランド大学情報システム研究所(IWi)を母体として創設され、今日ではヨーロッパを代表するコンサルティング/ソフトウェア開発企業となっています。 ドイツのサールブリュケンに本拠を置き、ビジネスプロセス エンジニアリングに焦点をおいた製品・サービスを提供しています。 IDS Scheer AG は、包括的なビジネスプロセスマネジメントを実現するために、業務モデル化のための手法(メソッド)、ツール、モデル、アプリケーションを統合したコンセプト“ARIS House of Business Engineering”を開発しました。すべての製品およびサービスは、このコンセプトを生み出した統合情報システムアーキテクチャ (ARIS:ARchitecture of Integrated Information Systems )に基づいており、このプロセス・モデリングを記述するソフトウェアツール"ARIS Platform"を開発、販売しています。 IDS Scheer AG はハイエンドのビジネスプロセス・モデリングツール分野でのリーディングカンパニーです。また、SAP AGのグローバルサービスパートナー13社のうちの1社であり、欧米を始めとするSAP製品導入コンサルティングに幅広い実績があります。現在、従業員数は 2,050 人、世界50ヶ国に支社またはパートナー企業があります。2003年度の売上高は220Million Euro(約286億円)です。1999年5月フランクフルト株式市場に上場。IDSシェアー・ジャパンはその日本法人です。

本文中の社名・商品名は各社の商標、登録商標です。


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