レーザープリンターの出荷台数は、図に示すように2002年から2003年第2四半期にかけて、前年同期比で減少を続けてきましたが、2003年第3四半期に上昇に転じました。2006年第3四半期は前年同期の実績を上回っており、企業内でのレーザープリンターのリプレイス需要は底固いとIDCでは分析しています。
また、カラーレーザープリンターは、2006年第1四半期、第2四半期に出荷台数が前年同期を割っていましたが、2006年第3四半期は前年同期を上回りました。カラーレーザープリンターは、モノクロレーザープリンターとの価格差が縮小しています。しかしながら、企業内においてはカラー文書需要が拡大しているものの、カラー印刷とモノクロ印刷におけるランニングコスト差が依然大きいことから、カラーレーザープリンターで既存のモノクロレーザープリンターを置き換えることに企業が躊躇しているとIDCではみています。
IDC Japanプリンター シニアマーケットアナリストの坂田 信之は、「企業内で使用されてきたレーザープリンターはリプレイス期を迎えており、堅調に推移している。足元の景気も落ち着いており、2007年前半まではこの傾向が保たれるとみているが、レーザープリンター全体におけるカラーレーザープリンターの出荷台数比率は、2007年には大きな伸びを期待できない」と分析しています。
なお、今回の発表は、IDC Japanが四半期ごとに実施している出荷調査に基づき、発行されたレポート「国内プリンター市場 2006年第3四半期の分析と2006~2010年の予測」(J6120304)にその詳細が報告されています。本調査では、国内プリンター市場のテクノロジーごとの出荷台数、出荷金額、平均出荷単価について、ベンダー別、販売チャネル別、ユーザーセグメント別などの切り口から、実績と予測のデータを提供しています。
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