データモニター・プレスリリース

北米および欧州レベルのデジタル画像採用が、世界で実現する見込み

データモニター・ピーエルシー

2007-06-13 00:00

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2007 年5 月3 日ロンドン
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 世界各地で医用画像管理システム(PACS) を中核的技術とみなす医療専門家が増加しています。同技術の普及に伴い、独立市場調査分析機関データモニター社は、欧州、米国における PACS市場は 2011 年までに現在の推定49 億ドルから86 億ドルに成長し、技術ベンダーに大きな機会をもたらすと予測しています。報告書、「デジタル画像:医療ミス軽減と診断の向上」 では、PACS が北米、英国および北欧で成功をみせ、同技術は、単なる放射線中心の技術から進化し、多様な診療科のみならず、教育機関、製薬企業などを含む他の業界でも採用されつつあることが指摘されています。

 この点、とアソシエイトアナリスト、 Justin Davidson は以下のようにコメントしています。
 「業界では、年間、医療フィルム画像の5%から20% が移動中に紛失していると推定されています。」 

 「つまり患者は再びX線撮影を行う必要があり、既往歴記録の紛失によって診断が正確に行われない可能性さえあるのです。一方 PACSが優れているのは、医療記録が失われる可能性がはるかに小さいことです。 さらに、デジタル画像における技術的進展によって、 PACSは今や、循環器科、病理学科、皮膚科における採用も可能となり、単一機関における複数の採用が求められるようになっています。」

 PACS は、医療のみならず幅広い分野でコスト削減、時間効率、患者ケアのレベル向上を実現できます。これが市場成長の原動力となっています

 PACS が導入されれば、医師は瞬時にして大量の既往歴データにアクセスでき、データの比較対照、複雑な症例においても時間の削減が可能になります。放射線科技師は PACS を利用して各患者が撮影に要する時間を短縮し、より効率的なシステムを形成できます。 従来のフィルム利用よりも効率的で 1 日あたり、より多くの患者の診療が可能です。このため同レベルのサービスを提供するのに必要なスタッフ数を削減できます。

 過去には、学術的機関、製薬企業が画像に関する調査を実施する場合、直接画像を入手し、評価する必要があり、標本数は比較的小規模で多大な時間とコストを要したことでしょう。しかしデジタル画像の時代となり、大きく変容しました。学術的機関あるいは製薬企業が過去の例について研究を行うこと、メタデータを画像に添付することも可能です。


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小規模、未成熟市場に進出するためには、
PACS のコストを抑えることが重要
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 大規模な施設では、費用対効果が明らかで、 PACSのコスト面が同システム導入の障害となることはまれであるものの、地方自治体が運営する小規模な病院においては、技術投資の資金調達が困難である場合も多く、懸念材料となりそうです。また、大病院であれば IT 投資の恩恵がより早く現れるのに対し、小規模の病院ではこうしたスケールメリットにも欠けています。これは特に東欧などの市場に該当します。小規模病院は通常初期の資本コストを懸念し、新技術投資への資金調達が特に困難です。 米国では、全般に PACS導入の環境は良好とはいえ、まだ PACS を導入していない病院の大半は小規模の公立病院です。

 未成熟市場におけるPACS の採用は今後も増加しそうです。しかしこうした市場には依然として技術に対する不安感が残っています。PACS の利点に対する不安感ではなく、PACS が非常に高価で手が出ないのではないかという不安です。しかし保管コストの削減分をPACS に充てれば、小規模の病院も大規模病院が享受しているPACS の利点を認識できるため、こうした消極性は弱まりそうです。

 仏、独におけるPACS 導入は他の西側諸国に比べやや遅れているものの、臨床上の効果が証明されるにつれ、2006 年から11 年にかけて年間平均それぞれ、12% 、11% の割合で成長を見せると弊社は予測しています。

 「PACS 技術ベンダーは、医療提供者の多様な優先課題を理解し、特に、技術に対する不安感のある場合には柔軟なアプローチが求められます。高度な特徴よりも製品と価格体系が各ベンダーの競争の焦点となりそうです。進化しつつある当市場で顧客を保持し競争力を維持するには、シナジーと幅広いアプリケーションの提供、ベンダー間のパートナーシップが重要です。」 Justin Davidson はコメントしています。


ソース:データモニター

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関連レポート
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 『 デジタル画像利用による医療ミスの減少および診断の改善(評価報告書)』
(発行日: 2007年2月28日)
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