日本ローパー、長時間の撮影データ保存を可能にした高速度カメラ「IDT・Mシリーズ」を発売!

撮影画像の高速データ転送機能により、PC記憶装置に保存可能。生産ラインでの不具合対策や長時間計測を要する検査・研究用として期待高まる

株式会社日本ローパー

2007-11-08 00:00

株式会社日本ローパー(本社:東京都江東区深川2-8-19サクライビル3F、代表取締役:安井英人)は、高画素プログレッシブスキャンCMOSセンサーと、Camera Link(カメラリンク)※による高速データ転送機能を備えた高速度カメラ「IDT・Mシリーズ」を12月10日より発売いたします。「IDT・Mシリーズ」の一番の特長は、Camera Linkによる高速データ転送機能にあり、同機能を搭載した高速度カメラの実用機としては業界初のものとなります。従来、高速度カメラの撮影速度に画像転送速度が追いつかず、高速度カメラにおいてはコンピュータ上の記憶装置に直接画像を保存できない状況でした。今回の「IDT・Mシリーズ」の持つ高速データ転送機能により、撮影画像をリアルタイムでPC記憶装置(ハードディスクドライブやDRAM等)に保存できるため、これまで問題の再現テストが困難であった生産ラインの不具合対策や、長時間の検証が必要な科学分野での画像解析に大いに貢献するものと期待されています。
「IDT・Mシリーズ」の価格は、画素数1280×1024ピクセル、フレームレート520fpsのCMOSセンサーを搭載した「「IDT・M-3」が207万9000円(税込)、画素数2352×1758ピクセル、フレームレート150fpsのCMOSセンサーを搭載した「IDT・M-5」が260万4000円(税込)となります。「IDT・Mシリーズ」の初年度売上5億円を見込んでいます。

■Camera Linkによる高速データ転送機能が実現した、長時間にわたる撮影画像検証
「IDT・Mシリーズ」は、Camera Linkによる高速データ転送機能を備え、ビデオアウトプットモード(Camera Link)は、10タップ各8ビットが採用され、「IDT・M-3」の場合は130万画素にて最高500コマ/秒の撮影が可能です。カメラで撮影された画像データをPCへ転送するには、Camera Link Full Configurationに対応したフレームグラバーボードを介して行われます。このインターフェース(648 Mbytes/s)の持つ通信速度は、ギガビットイーサネット(125Mbytes/s)、IEEE1394a(32Mbytes/s)、USB2.0(60 Mbytes/s)と比較して格段に速く、安定したデータ転送を行うことができます。Camera Linkフレームグラバーボードを介してカメラからPC(WindowsXPもしくはMacOSX)に送られた画像は、コンピュータの記憶装置(DRAMまたはHDD)に直接保存されます。Camera Linkを介してPC上の記憶装置に直接アクセスできることで、メモリ領域を大きくとることが可能となり、転送などの後処理が不必要なため迅速に撮影を行うことも可能となりました。なお、カメラで撮影された画像フォーマットは、汎用性の高いTIFF、BMP、AVI等で保存されます。
従来、高速度カメラの撮影速度に画像転送速度が追いつかず、カメラ本体にDRAMを搭載して撮影画像をいったん蓄え、USB2.0やイーサネットを介して、コンピュータへ画像転送をしていたため、高速度撮影画像を長時間記録することはできませんでした。コンピュータ上の記憶装置に直接画像を保存する高速度カメラは実用機としては今までなく、この点においても、「IDT・Mシリーズ」は信頼性の高い実用機として業界初のものといえます。

■さまざまな過酷な計測状況にも耐えられる堅牢性
「IDT・Mシリーズ」は、従来のカメラに比べて大幅にコンパクト化されて軽量化が達成され、カメラ側面には、F1マシンにも使用されている素材で、高価ではあるが軽量化、高剛性に特徴があるカーボングラファイトが採用されています。これにより、重力加速度(G)や振動を受ける撮影環境に対して非常に高い堅牢性と信頼性を確保できるようになりました。

■生産ラインでの不具合対策や長時間計測する科学分野での活用など、さまざまなデジタルイメージング用に役立つ実用機
「IDT・Mシリーズ」は、小型堅牢、高速撮影、PCダイレクトアクセスによる長時間録画ができるという特徴を活かし、以下に示す分野での活用が期待されています。
・工業/産業施設: 産業機械の不具合対策
・研究施設: 研究分野での高速現象解明
・衝突実験: 自動車、航空機、鉄道などの安全確認試験。安全装置の開発
・PIV (粒子画像速度計測): 流れの可視化研究
・生物学用途: 血流、精子、微生物の研究
・分光学: レーザ、燃焼などの発光現象研究
・天文学: 隕石の衝突、大気の揺らぎ研究

※参考資料
ローパー インダストリーズ社(ニューヨーク証券市場上場会社)は、グループ総売上2,000億円、総従業員数2,500名を有する、産業分野での画像機器のリーディングカンパニーとして知られ、その傘下にRedLake(レッドレイク)MASD社、Princeton Instruments社(高解像度・高階調CCDカメラ)といった画像機器分野の有名メーカーがあります。また、バイオ/医療分野においては、顕微鏡用CCDカメラとして名高いGatanをはじめ、PhotoMetrics、MediaCyabernetics、Qimagingといった複数の有名ブランドにおいて、高機能な映像機と解析ソリューションを提供しています。株式会社日本ローパーは、ローパーグループの日本法人として、ますます充実した製品群とサポート体制を整え、全製品のマーケティング、販売、サポートを行っております。

このプレスリリースの付帯情報

用語解説

※Camera LinkTM: 産業用デジタル・カメラと画像入力ボードを接続する規格仕様。米ナショナルセミコンダクター社が開発した通信技術の“Channel Link”をベースに拡張された通信インターフェースとして、米国のAIA(Automated Imaging Association:自動化イメージング協会)で標準化されたもの。従来のRS-422パラレル・インタフェース等よりも接続線数が少なく、高速、低消費電力でフレキシブルな接続が可能となる。

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