■ SharePointのサイト管理・運用管理に関するベストプラクティス
他のツールと同様、SharePointのサイト管理・運用管理には独特の癖やコツがあります。これまではSharePointユーザー各社が試行錯誤を繰り返しつつ、また限られた技術情報を参考にして、独自の方法論を導き出してきたというのが現状です。
しかしSharePointは製品特性上、システム全体の設計やサイト管理、ユーザーID管理といった「下位レイヤ」(システム層)の運用が「上位レイヤ」(ユーザーとインターフェースする層)と直結しており、直接的な影響があるため、ユーザー要件に合ったサイト管理・運用管理を設計することが欠かせません。
そこでBP研究会では、有力会員企業に対するヒアリング調査を実施し、リアルコム独自の知見を加味して体系化して「SharePointのサイト管理・運用管理に関するGSP(※)」としてとりまとめを行いました。このGSPは以下のような項目から構成されており、SharePoint運用に通常必要とされる考慮点をほぼ網羅しています。
【SharePointのサイト管理・運用管理に関するGSPの項目】
1.システム全体設計・運用:
・ファーム構成
・Webアプリケーション構成
・サービスレベル定義
2.サイト管理:
・サイトコレクションの割り振り
・ガバナンスモデル
・ナビゲーション
・配布モデル
・管理項目
・課金モデル
・製品の制限への対策
3.ユーザーID・権限管理:
・アクセス許可レベルの設定
・SharePointで利用するグループの作成・管理
・アクセス許可レベル-SharePoint1グループ-コンテンツのマッピング
・全社ポータルとチームサイトの権限付与例
■ ベストプラクティスの一例:アクセス許可レベルの設定 (3. ユーザーID・権限管理)
SharePointはエンドユーザーに、ある程度の管理権限を委譲することでユーザーが自分のニーズにあわせて設定をカスタマイズできる、いわゆるエンドユーザー・コンピューティング(EUC)が大きなメリットのひとつですが、一方で管理権限を与えすぎると、勝手に企業ポリシーに反するアクセス権を他のユーザーに付与できるなどの問題が発生します。製品のデフォルト設定ではこの「アクセス許可レベル」問題に対応できないため、企業は管理権限を「ユーザーには一切委譲しない」か、逆に「丸投げしてリスクを取る」かのどちらかを選んでいるというのが現状でした。
※添付ファイル参照
そこでBP研究会では、きめ細かいアクセス許可レベルの設定を行っている大手企業にヒアリング調査を行い、各社の工夫している点を抽出・体系化して、「アクセス許可レベル体系のベストプラクティス」を編み出しました。これはピラミッド状に整理した6段階のアクセス許可に、それとは独立した「承認」および「アクセス権管理」という2つのアクセス許可を組み合わせることで、現場ニーズにあった権限付与を可能にするというものです。
※GSP:Good SharePoint Practice(グッド・シェアポイント・プラクティス)。SharePointの効果的な使い方を体系化したリアルコムの方法論。
■ BP研究会 次回以降のテーマ
BP研究会ではこうしたベンチマーキング活動を通じて、この「SharePointのサイト管理・運用管理」のようなSharePointユーザーに共通のテーマとそれらに対応するGSPを提示し、SharePointユーザーが使いこなしの改善に取り組む際のロードマップ/チェックリストを提供していくことを目指しています。次回、第3回(2010年5月21日を予定)のテーマは「SharePointでワークスタイル改革」を予定しています。
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