リアルコムは2月28日、同社が4月初旬より販売を開始するスマートフォンアプリケーションの配布、管理ASP「Smart AirPort」について、13社のスマートフォンアプリ開発ベンダーが採用を決定したと発表した。
Smart AirPortは、企業がスマートフォンを導入して自社アプリケーションを展開する場合に、アプリケーションの配布をApp Storeを介さずにセキュアかつスピーディーに行えるASP型のサービス。ワンタイム認証やSSL証明書を使い、特定のユーザーや端末を指定した、自社アプリのダウンロードや利用制限、バージョンアップ、設定情報配布などを行える。
従来、企業での業務用スマートフォンアプリの利用は、配布後のバージョンアップや新たなアプリケーションの追加などの際に技術者の派遣や端末を回収して作業するなどの必要性から、コストや効率、保守、安全の面で課題を抱えていたという。
今回、Smart AirPortをアプリ配布基盤として採用することを表明した開発ベンダーは、アイ・ティ・ネット、エージェンテック、エムアンドエムリサーチ、サイリン、G.A.モバイル、XEENUTS、デジタルグローバルシステムズ、ビジカ・ビジネスシステム、レキサスの9社に未公表の4社を含む計13社。いずれも企業向けスマートフォンアプリの開発実績があり、これまではApp Storeでの配布やUSB接続によるアドホックな配布を行っていた。
ただし、App Storeでは必要な端末に対してタイムリーな配布が行えなかったり、USB配布では端末の回収が必要といった点で課題を抱えていたという。こうした業務用スマートフォンアプリの開発ベンダーがSmart AirPortを導入することで、これらの課題を解決でき、自社のリソースをアプリの機能強化に集中しつつ、開発から展開までをワンストップで請け負うことが可能になるとしている。
Smart AirPortは、iOS 4.2以上を搭載したiPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4、iPad向けのサービスから開始し、今後Android端末向けにもサービスを拡張していく計画という。