2010年4月より施行される省エネルギー法の改正にともない、企業はオフィスにおける環境対策への取り組みを迫られています。このような背景の中、企業では省エネ型空調やLED照明への入れ替えなどの対策は進められていますが、コンセント利用機器に関する対策はあまり進んでいないのが現状です。コンセント利用については、オフィス内での電力使用の約3分の1を占める(出典:財団法人省エネルギーセンター:「オフィスビルの省エネルギー」パンフレット2009年3月発行: (リンク ») )とされており、コンセント利用機器の主役であるPCなどIT機器への省電力化対策が、重要な課題となっています。
今回OKIシステムセンターが導入した「CoolClover」は、OKIの研究開発センタで技術開発した、「Green by IT」*1と呼ばれる省エネソリューションの一つです。オフィス内で使われるPCなどの電源設定を、ネットワーク経由で統合的に制御し、エネルギー消費量などを従業員に「見える化」することによりIT機器の省エネ化を図るシステムです。
OKIシステムセンターでは、省エネ・省資源活動を中心とした環境対策を推進しており、その一環としてPCの電力消費削減を実施することとし、2009年10月から「CoolClover」を段階的に導入しました。導入前からOSの電源設定による省エネ対策を推進しており、8%程度は省エネができていましたが、本システムを導入した結果、「見える化」により従業員の省エネ意識が高まり、自発的な省エネ活動が行われることで、さらにPCの電力消費を10%削減することができました。従って、省エネ対策を行っていない状態との比較では、約18%の省エネを達成していることになります。
OKIでは、今後、PC以外のコンセント利用のIT機器も含めたビル全体のエネルギー消費を「見える化」することで従業員の省エネ意識をより高め、さらなる省エネ活動に取り組むべく、IT技術を活用したシステムを開発していきます。さらに、今回の導入実績を踏まえ、ここで得られたノウハウを「CoolClover」へフィードバックしていく予定です。
【「CoolClover」の主な機能】
1. 省エネ制御
本システムは、PCに専用ソフトウェアをインストールし、電源設定などを利用者の働き方に合わせてネットワーク経由で統合的に制御することにより、利便性を低下させることなく省エネ化を実現します。また、離席時には利用者のPCに表示される「クールボタン」をクリックすることで、手軽にPCを省エネモードに切り替えることができます。
2. 見える化
各PCの消費電力やCO2排出量などの情報をもとに、Web画面で簡単に省エネ貢献度をランキング形式で表示することができます。オフィス全体での省エネ対策とエネルギー使用量の削減効果を「見える化」することで、省エネに関する利用者同士のコミュニケーションや、省エネ意識変革のきっかけとなり、利用者の自発的な省エネ活動を促進します。
3. 分析機能
収集したデータを元に、無駄や省エネ活動の分析や、「改正省エネルギー法」対策に向けた省エネ計画の策定などに活用することもできます。
「CoolClover」紹介サイト: (リンク »)
【用語解説】
*1:Green by IT
ITを活用して効率化することにより地球に優しい環境を作る技術やソリューションのこと。同様の技術として、IT自体をより地球に優しいものにする「Green of IT」がある。「Green of IT」と「Green by IT」の二つの技術を総称して「Green IT(グリーンIT)」と呼ぶ。
概要: 沖電気工業株式会社
OKIは米国でグラハム・ベルが電話機を発明したわずか5年後の1881年に創業した、日本で最初に電話機を製造した情報通信機器メーカーです。先見性と勇気をもって果敢に挑戦・行動するという、創業以来の「進取の精神」を連綿と受け継ぎ、ブランドスローガン「Open up your dreams」のもと事業展開しています。現在、「金融システム」「通信システム」「情報システム」「プリンタ」「電子部品・モジュール他」の5つの分野において、OKIグループは社会の発展に寄与する最先端技術の商品・サービスをお客様にお届けし、世界の人々の快適で豊かな生活の実現に貢献しています。詳細はこちらからご覧ください。 (リンク »)
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
OKI 広報部 山本
電話: 03-5403-1247
e-mail: press@oki.com
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。