血友病B(血液凝固第IX因子欠損症)の遺伝子治療についてチャタム・セラピューティックス社と提携

バクスター株式会社

From: Digital PR Platform

2012-06-12 15:00


この資料は、米バクスターインターナショナルインクが2012年6月4日に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。

2012年6月4日、米国イリノイ州ディアフィールド発

バクスターインターナショナルインク(NYSE:BAX)は、アスクレピオス・バイオファーマシューティカルInc(Asklepios BioPharmaceutical, Inc. (AskBio))の関連会社であるチャタム・セラピューティックスLLC(Chatham Therapeutics, LLC)と、チャタム社の遺伝子治療技術を活用した、血友病Bの治療法の開発と製品化について、独占契約を締結したことを本日発表しました。

この提携により、バクスターはチャタム社の生物学的ナノ粒子「Biological Nano Particles(TM) (BNP)」を用いた研究が可能となります。「BNP」は、遺伝子組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)による高度の遺伝子治療技術であり、早期臨床試験において治療上の有用性が示唆されています。チャタム社の本技術を用いた、患者6人を対象とした小規模試験の結果は、2011年の「The New England Journal of Medicine」誌に掲載されました(1)。今般の契約には、本遺伝子治療技術の次世代型も含まれており、今後、バクスターとチャタム社は、その開発を目的に血友病Bを対象とした米国臨床試験を行います。バクスターは、この新たな治療法の全世界における製品化および販売の権利を所有します。

「チャタム社との提携は、血友病治療向上に向けたイノベーションへのバクスターのコミットメントを反映するものです。この取り組みにより、バクスターの血友病領域の広範なポートフォリオを補完し、血友病領域のアンメットニーズに対応することができるでしょう」と、バクスターのバイオサイエンス事業部プレジデントであるルードヴィッヒ・ハンソン(Ludwig Hantson, Ph,D.)は述べています。

バクスターは、早期臨床試験を通した研究開発に対して前金2,500万ドルを支払っており、これを進行中の研究開発費として2012年第2四半期の税引前特別費用項目に計上する予定です。また、今後数年間、開発および販売の特定の節目において、バクスターがさらなる支払いを行う可能性があります。

「今般の契約により、長期的な血友病の治療パラダイムを前進させる、バクスターとの共同臨床研究を開始します。バクスターとの提携は、世界中の血友病患者さんに持続可能な治療法を提供するための最適な道筋であり、今後バクスターとともに取り組むことを期待しています」と、アスクレピオス社のバイスプレジデントであり、チャタム社の共同創業者であるジェイド・サムルスキー(Jade Samulski)は述べています。

血友病Bは、血友病Aに次いで患者数の多い血友病であり、出血を抑制する血液中のたん白である血液凝固第IX因子が欠乏している疾患です(2)。血友病Bの罹患率は男性約25,000人に対し1人に相当し、米国では現在、約4,000人が診断されています(3)。日本には、971人の血友病B患者がいると報告されています(5)。血友病は、出血症状や血友病性関節症(関節内出血)などの合併症をともなう慢性疾患で、しばしば衰弱をともない、また、入院が必要となる場合もあります(4)。

バクスターは、血友病領域において多数の研究開発を進めています。現在、血友病B治療用の遺伝子組換え型血液凝固第IX因子「BAX 326」の第I/III相臨床試験を実施しており、2012年中に米国における承認申請を予定しています。


■バクスターインターナショナルインクについて

バクスターインターナショナルインクは、その子会社を通して、血友病や免疫不全症、がん、感染症、腎疾患、外傷などに対する医薬品・医療機器を開発および製造販売し、患者さんの救命や生命維持に貢献しています。多様性に富んだグローバルヘルスケア企業として、医薬品、医療機器、およびバイオテクノロジーの専門技術を活用し、世界の医療の向上に寄与する製品を創出します。


■チャタム・セラピューティックスLLCについて

チャタム・セラピューティックスLLCは、臨床開発を専門とする非上場のバイオテクノロジー企業であり、血友病の治癒を目的とした新規の遺伝子治療の開発を行っています。現在、血友病AおよびBを対象とした遺伝子治療の開発に取り組んでいます。チャタム・セラピューティックスLLCは、アスクレピオス・バイオファーマシューティカルInc(AskBio)の関連会社です。アスクレピオスは現在、心臓、中枢神経、筋、眼、肝組織の疾患を対象とした、独自の遺伝子導入技術による治療法を開発中です。詳細については、アスクレピオスのウェブサイト( (リンク ») )をご覧ください。


■バクスター株式会社について
(リンク »)
バクスター株式会社は、腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。医薬品、医療機器、バイオサイエンステクノロジーを中心とした医療サービスを患者さんや医療現場に提供し、医療に新たな価値を創造します。


This release includes forward-looking statements concerning a collaboration agreement between Baxter and Chatham Therapeutics, LLC as well as Baxter’s existing recombinant Factor IX program. The statements are based on assumptions about many important factors, including the following, which could cause actual results to differ materially from those in the forward-looking statements: satisfaction of regulatory and other requirements; actions of regulatory bodies and other governmental authorities; clinical results validating the use of BAX326 to treat patients with hemophilia B; changes in laws and regulations; product quality or patient safety issues; and other risks identified in Baxter's most recent filing on Form 10-K and other SEC filings, all of which are available on Baxter’s website. Baxter does not undertake to update its forward-looking statements.


1. Nathwani, et al. Adenovirus-Associated Viral Vector-Mediated Gene Transfer in Hemophilia B. N Engl Jrnl Med, 2011;365:2357-2365.
2. Frequently Asked Questions About Hemophilia. World Federation of Hemophilia. Accessed on April 20, 2012 Available at: (リンク »)
3. World Hemophilia Foundation. Annual Global Survey 2009.
4. Lee, C. A. (2011) Hemophilia Care in the Modern World, in Current and Future Issues in Hemophilia Care (eds E.-C. Rodríguez-Merchán and L. A. Valentino), Wiley-Blackwell, Oxford, UK. Accessed on April 20, 2012. Screen shot of page available (リンク »)
5. 2011年度厚生労働省委託事業「血液凝固異常症全国調査」

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