仏ESIグループ、電磁波解析統合ソリューション「CEM Solution 2013」を発表

電気機器設計技術者を支援

在日フランス大使館 貿易投資庁

2013-09-10 00:00

製造業向けバーチャルプロトタイピングのパイオニアであり、ソリューションプロバイダーの世界大手であるESIグループは、電磁波解析統合ソリューション「CEM Solution 2013」のリリースを発表しました。 CEM Solutions 2013は、統一したGUI環境を備えた、電磁気現象シミュレーション(計算電磁気学 Computational Electromagnetics: CEM)に特化したソフトウェアソリューションで、電磁波関連機器・部品の製品設計に携わるすべての技術者および専門家を対象にしています。
自動車・航空機・レジャー産業をはじめとする全業種における電子システム・電子製品の増加に伴い、メーカー各社にとって電磁両立性は、ますます満たすことが難しい問題となっています。コスト削減と納期短縮の圧力のみならず、国際的な電磁両立性(EMC)規制も強化される環境下にあり、メーカー各社は製品設計の初期段階から電磁両立性に関する問題点を明確にすることの重要性を認識しています。こうした背景の下、問題点を予測し、早期解明することが可能な適切なシミュレーションツールを導入にすることによって、電磁波関連機器・部品の製品設計の工程を大幅に簡便化することが期待できます。

ESIの提案するCEM Solutions 2013は、さまざまなCEMの問題に合わせた解析手法をカップリングし計算することを重視した統合ソリューションです。このソリューションは、多くの業種のEMC専門技術者 (内部配線や搭載機器)のニーズ、自動車分野、レジャー用電子機器におけるアクティブセーフティ、航空機・防衛分野におけるステルス性およびレーダー等による遠隔探知回避性能を満たせるように設計されています。

CEM Solution 2013には、有限差分時間領域法(FDTD法)に基づく多数の電磁波現象の迅速かつ正確な解析を強みとするPAM-CEMと、複数の解法を組み合わせたハイブリッドモデリングを可能とするEfield Solution が含まれています。PAM-CEMの適用範囲は、電磁両立性(EMC)はもとより、電子装置内に発生するおそれのある電磁干渉(EMI)、電子製品からのスプリアス放射、外的な作用に対する電磁感受性(EMS)まで広範囲に及んでいます。PAM-CEMは独自のカップリング計算機能を搭載しており、中周波数から超高周波数まで、非常に幅広いスペクトルでの多種多様なスケールの寄与要因間の相互作用の解析が可能です。また、Efield Solutionsは、アンテナの設計、自動車、航空機への組み込み、マイクロ波構成要素の設計、軍用車・軍用艦のレーダーシグネチャー、ステルス化、堅牢化、電磁遮蔽など、時間領域・周波数領域両用において多様な用途に対応できます。

FOI(スウェーデン国防研究所)の航空機ステルスグループの責任者、Adam Zdunek博士は、開発プロセスの早い段階から設計ミスをなくすために、ESIのバーチャルエンジニアリングソリューションを使用することのメリットを次のように述べています。「実際のプロトタイプで行った妥当性確認試験と非常に高精度で一致する結果が得られています。このことから、多くの場合、実際のプロトタイプによる包括的な実験が計算ツールで代用できることが明らかになっています。」(中略)「当方ではステルス性(レーダー秘匿性について2種類の計算を用いています。ひとつは既存機体の改善に関するもの、もうひとつは新規設計に関するものです。Efieldを使うと、レーダー信号がどのように航空機体のさまざまな部分と相互作用するかを評価することができます。このシミュレーションにより、反射信号を除去するための対策を適用することができます。」

新バージョンであるCEM Solutions 2013には、MLFMM(マルチレベル高速多重極法)コードの並列処理など、航空宇宙・防衛向けの戦略的な改善点が盛り込まれています。これにより、特に、複雑で大型の機体・兵器の場合には、レーダーシグネチャーや、アンテナ相互間のカップリング計算の、計算時間が大幅に短縮されています。新バージョンでは、航空機用アンテナアレイの精密なモデリング、高周波における効率向上のための自動メッシュ法(ソルバーに組み込み)、シールドケーブル・オーバーシールドケーブルの反映も可能になっています。

今後は、レーダー電波を吸収する薄膜コーティングの反映によるステルス性の改善も予定しています。自動車分野では、車載電子機器からの電波雑音を評価するためのさまざまな新機能が利用できるようになります。アクティブセーフティについては、ハイブリッドソリューションにより、現在の機能を長距離レーダー(衝突防止レーダー)にも拡張できるようになります。

CEM Solutions 2013の詳細については、www.esi-group.com/electromagnetics/をご覧ください。

ESIグループについて
ESIは、ものづくりにおいて、「材料の物理特性」を重視した高度なシミュレーションソフトウェアと技術支援を提供する、世界的なリーディングカンパニーです。ESIの提供するソリューションは、end-to-endバーチャルプロトタイピングのコンセプトのもと、物理的なプロトタイプに替わる革新的な製造プロセスと、正しく迅速な意思決定をサポートし、ものづくりに最適な環境を提唱します。また、3D立体視でのシミュレーションを可能にするバーチャルリアリティを含む最新テクノロジーを提供しています。ESIグループは、世界中に950名を超えるハイレベルな専門技術者を擁し、30か国以上に製品・サービスを提供する上場企業です。(NYSEEuronext 証券取引所 パリ市場C 区画)詳細は、www.esi-group.comをご覧ください。

連絡先
日本イーエスアイ株式会社
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-14-1 新宿グリーンタワービル16F
TEL: 03-6381-8486
ESIグループのウェブサイトwww.esi-group.com/newsroom のPresseの項もご覧ください。
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]