全国外大連合に所属する、関西外国語大学、神田外語大学、京都外国語大学、神戸市外国語大学、長崎外国語大学、名古屋外国語大学の学生86名が、2月19日~26日に北海道札幌市・帯広市で開催された「2017冬季アジア札幌大会」に通訳ボランティアとして参加した。これは、同連合が発足してから初めて合同で支援するスポーツイベント。参加した学生たちは、各国のチームや大会役員付の通訳、運営局のサポート、練習・試合後の選手たちのケア、日常生活のサポートなど幅広く業務を行った。同大会への参加は、2018平昌冬季オリンピック・パラリンピックや2019ラグビーワールドカップなどの国際的なスポーツイベントや各種国際会議、今後日本で開催予定の国際的な競技大会の支援に向けた第一歩目の取り組みとなった。
神田外語大学(千葉市美浜区/学長:酒井邦弥)を幹事校とする全国外大連合は、学生たちに日頃学んでいる語学や異文化理解力を活かす実践の場を設けるため、2015年5月頃から「2017冬季アジア札幌大会」を運営する札幌アジア冬季競技大会組織委員会と協力を開始。2015年8月に全国外大連合合同で行われた「第1回通訳ボランティア育成セミナー」終了後に、組織委員会の事務局より同大会への学生通訳ボランティア人材の支援依頼があった。
このたびの「2017冬季アジア札幌大会」において学生たちは、全日程参加組、前半組(2月11日~)、後半組(2月19日~)の3組に分かれて会場入りし、各担当に割り振られボランティア業務に参加。選手団の入国から大会終了後の帰国まで幅広いサポートと事務局の運営を支援した。日頃、各大学で学ぶ語学学習の成果や異文化理解力を深めるため、大会に参加する際の交通費や宿泊費などは自費で参加することで、自ら社会貢献を行う自覚とボランティア意識の向上に繋がった。
今後、同連合の学生たちは2018平昌冬季オリンピック・パラリンピック競技大会や2019年ラグビーワールドカップなどの国際的なスポーツイベントや国際会議での活躍が期待されており、幹事校の神田外語大学では、来年2月に韓国・平昌で開催される冬季オリンピック・パラリンピック競技大会の準備に特化した通訳ボランティア育成セミナーが開催される予定(時期未定)。
◆全国外大連合について
「全国外大連合」は、世界諸地域の言語と文化・社会に関する専門学術を教授研究し、国際社会の一員として世界に貢献しうる人材を育成することを共通の基本理念として2014年6月26日に結成された。
外大連合憲章の理念を具現化する活動の一つとして2015年2月27日には「全国外大連合通訳ボランティア支援事務局」を発足し、取り組みの第一弾として、2015年8月24~27日に7外大合同で初となる「第1回通訳ボランティア育成セミナー」を開催。その後、2017年2月までの間に3回の通訳ボランティア育成セミナーを開催した。同連合は、今後日本で開催が予定される世界競技大会や各種国際会議など、全外大で27の専攻言語を有する外国語大学ならではの強みを活かし、日本国内におけるボランティアリーダーの育成に向けた活動を推進している。
この活動は世界共通語の英語のみならず、世界諸地域で話されているさまざまな言語を文化・社会とともに理解した「多言語グローバル人材」を輩出していくことを目的としている。4日間のセミナーを修了した学生は、「全国外大連合通訳ボランティア人材バンク」に登録することができ、その後、同事務局が紹介する各種スポーツ大会や国際イベントでの通訳ボランティア活動に参加していく。
◆2017冬季アジア札幌大会 概要
【日 時】 2017年2月19日(日)~2月26日(日)
【場 所】
北海道札幌市・帯広市各競技会場
( (リンク ») )
【競技内容】
アルペンスキー、クロスカントリー、スキージャンプ、フリースタイル、スノーボード、スピードスケート、ショートトラックスピードスケート、フィギュアスケート、バイアスロン、アイスホッケー、カーリング
【参加国・地域】
中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、ホンコン・チャイナ、インド、インドネシア、イラン・イスラム共和国、日本、カザフスタン、大韓民国、ヨルダン、キルギス、レバノン、マカオ・チャイナ、マレーシア、モンゴル、ネパール、パキスタン、フィリピン、カタール、シンガポール、スリランカ、チャイニーズ・タイペイ、タジキスタン、タイ、東ティモール民主共和国、トルクメニスタン、アラブ首長国連邦、ウズベキスタン、ベトナム、個人資格参加(クウェート)(アルファベット順)(32の国・地域)
【参加学生】(通訳ボランティア)
・関西外国語大学:14名
・神田外語大学:42名
・京都外国語大学:8名
・神戸市外国語大学:4名
・長崎外国語大学:7名
・名古屋外国語大学:11名
■参加学生の声
・神田外語大学 国際コミュニケーション学科3年 須藤一流(スドウ イチル)さん
本大会で3回目の通訳ボランティアになります。今回は2月11日(土)~19日(日)の前半組として参加しました。韓国チーム付通訳として、私が窓口となり洗濯、食事、交通手段の手配など、選手団の生活に必要なことは通訳業務を通して全てサポートを行いました。選手単独での要望よりも、韓国のNOC(※)からの依頼を元に業務を行いました。
通訳ボランティアの仕事には、外国人選手の方々が普段の生活で何を気にするのかなどを推測していく能力が求められます。これは言葉だけでなく、韓国の文化や生活習慣を理解しようとしないとできないことだと思っています。例えば、外国人選手団は食事の際、母国の食べ物を食堂に持ち込む場合が多いです。ホテルによっては、食事の持ち込みが禁止されている場所もあり、私がいない時に韓国語が通じないホテルの担当者に選手団が注意されて、嫌な気持ちにならないよう、先回りして確認しておくという気遣いも大切だと思います。
外国人選手は一度信頼関係を築くと、家族のように受け入れてくれます。日本に来ていただいて気持ちよく生活をしてもらいたいという想いもありますが、日本にいる以上、外国の文化を通し続けることはできません。私は通訳として、日韓両国が良い関係を築けるように配慮し、選手たちに最高のパフォーマンスを発揮してもらえるように調整をすることが、一番のやりがいになっています。
※国内オリンピック委員会(NOC)
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■事務局担当者の声
・第8回札幌アジア冬季競技大会組織委員会 総務部 式典課 ボランティア係長 小野寺智哉 氏
学生たちは担当したNOCに寄り添い、信頼関係を築きながらすばらしい活躍をしてくれました。全国外大連合の学生たちには語学力の高さを期待し、依頼をさせていただきました。各国のNOCからの評価も高く、頼りになるアシスタントとして活躍してもらい、期待に十二分に応えてくれたと思っています。今後も、学生たちにはいろいろな場面で経験を積んで、活躍の場を広げていってほしいと思っています。
【参 考】
・全国7外大連合憲章調印式
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・全国外大連携プログラム 通訳ボランティア育成セミナー
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・2017冬季アジア札幌大会
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※本リリースは文部科学記者会、日本体育協会東京運動記者クラブ、PR Wire、千葉県政記者クラブ、千葉市政記者会にも配信されております。
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