「クールジャパン」の評価まだまだ、イランは米国に好イメージ

株式会社日経リサーチ

From: Digital PR Platform

2017-03-15 11:09


 株式会社日経リサーチ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三宅 誠一、以下 日経リサーチ)は中東のサウジアラビアとイランで消費者調査を実施しました。この調査は各国の大都市で暮らす一般市民に、耐久消費財の保有・購入状況や主要国のカントリーイメージなど、消費や生活に関連した事項を質問し、データを収集するのが目的で、これまでは過去3回の実績があるミャンマーをはじめ東南アジア各国で展開してきましたが、中東地域では初めてとなります。今回の調査は2016年12月~17年1月に、サウジアラビア第2の都市ジッダと、イランの首都テヘランで、20~54歳の一般男女各200人を対象に、調査員が対象者宅を訪問して実施しました。

 今回の調査結果のハイライトは次の通りです。

■カントリーイメージ(サウジアラビアは日米中韓独、イランは日米中韓印での比較)
(1)サウジアラビアの対日イメージは、家電・ITなど工業製品に関する項目のスコアが高い反面、グルメやファッション、音楽など「クールジャパン」と言われる文化面のソフト領域への評価は低水準に留まる。米国はテレビ番組・映画のスコアが他国を大きく引き離しており、音楽、マンガ・アニメなども高評価。

(2)イランの対日イメージもサウジと同様の傾向が見られ、特にテレビ・映画が低評価。再び関係悪化の懸念がある米国は「一流国」「存在感がある」「この国が好き」「旅行したい」などの項目で最高評価。交流に障壁はあるものの、イメージは総体的に良い。韓国はテレビ・映画の評価が米国と並んで高い。

■耐久消費財・サービスの購入・利用状況
(3)今後購入したい耐久消費財は両国ともスマートフォンが30%台でトップ。ただ、サウジアラビアはこれに続く20%台の製品がなかったのに対し、イランは薄型テレビ、新車、中古車など11項目が20%台で並び、旺盛な購入意向が感じられる。サウジはイランに比べ、「モノ消費」が落ち着きつつあるようだ。

(4)サービスの利用状況では、サウジアラビアは遊園地・テーマパークが1位で国内旅行が2位。イランは国内旅行がトップで、映画が2位。両国とも3位に美容サロンが入り、ネイルサロンの利用率もサウジで20%を超すなど、中東でも女性がおしゃれを楽しむ様子がうかがえる。サウジは映画が低スコア。

■製品に対する志向
(5)製品に対する志向はサウジアラビア、イランとも「デザイン」より「機能性」、「低価格」より「品質」、「必要な機能だけ」より「多機能」が重要とする傾向が強い。中でも、「機能性」はイランで96.0%、サウジで90.8%が「デザイン」より重要と答え、サウジは「とても重要」との回答者が74.9%を占めた。

■今後、お金を掛けたい事
(6)今後お金を掛けたい事の上位3項目は、サウジアラビアがインテリア、家、教育、イランが車、家、貯蓄の順となった。両国に共通する「家」を除く各項目はいずれも相手国のスコアを20ポイント以上上回っている。サウジの女性は旅行、ファッションが1位と2位。また、40代で健康診断のスコアが高い。

 今回、サウジアラビアとイランの2カ国では、ここでご紹介した定量調査のほかに、日本から当社のリサーチャーが現地の一般家庭を訪れ、暮らし向きなどを詳細に聴取し、記録する家庭訪問調査も実施しています。調査の詳しい内容についてご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
 また、日経リサーチは世界58カ国・地域で海外調査の実績を持っています。海外調査をご検討の方、海外調査について詳しくお知りになりたい方も、担当者にご相談ください。

詳しくはこちらをご覧ください。
(リンク »)

画像1 Q:今後購入したい耐久消費財は?
画像2 Q:製品選びで重要なのはA?B?

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