セイコーホールディングス株式会社
6月10日は「時の記念日」
現代人にとっての時間の価値
10代~60代の男女1,200人に聞く、「セイコー時間白書2017」
6月10日は「時の記念日」です。セイコーホールディングス株式会社(代表取締役会長兼グループCEO:服部真二、本社:東京都中央区)は、「時の記念日」にちなんで、生活者の時間についての意識や実態を探る調査を行いました。
<主な調査結果>
時間の価値
●最も時間に追われているのは「社会人」ではなく「学生」
●時間の価値 オンタイムは3,669円、オフタイムは6,298円
●最も大切にしている時間は「金曜日の22時」、次いで「月曜日の5時」、「月曜日の6時」の朝時間
時間と気持ち
●「ひとりの時間」を大切にしているけど「誰かといる時間」も増やしたい
●会えない時間の気持ちをつなぐデジタルコミュニケーション
<調査概要>
実施時期:2017年5月12日(金)~5月13日(土)
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国の10代から60代の男女1,200人
(男女各600人ずつ 各年代別に男女各100人ずつ 10代は15歳以上)
最も時間に追われているのは「社会人」ではなく「学生」
何かと忙しく時間に追われがちな現代人。わたしたちは、「時間」という存在をどのように感じているのでしょうか?
まずは、時間の価値について調べてみました。
現代人の7割が「時間に追われている」と感じ、その比率は社会人より学生の方が高くなっています。
時間を意識して行動するかという問いには、全体の9割(88.8%)が意識して行動していると答えています。[図1] また、時間に追われているかという問いには、7割(69.1%)がそう感じ、「社会人」(71.4%)よりも「学生」(83.6%)の方がその感覚が強くなっています。[図2]
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時間に追われる現代人は、時間を効率的に使うための“時間マネジメント”に積極的です。
時間に関する具体的な意識や行動について聞くと、約7割が「おおよその目安の時間を計算して行動」(68.3%)し、「効率的に進められるよう工夫をする」(66.5%)と答え、半数以上が「事前にスケジュールを決めて行動」(55.9%)しています。また、「ひとつの事に集中せずに、複数の事を同時に行なう」(46.0%)マルチタスクや、「1日を有意義に過ごすために朝の時間を大切にする」(46.1%)ことに取り組んでいる人は約半数にのぼります。[図3]
現代人は、時間を効率的に使う“時間マネジメント”に積極的に取り組んでいると言えます。
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1時間の価値 オンタイムは3,669円、オフタイムは6,298円
オン/オフの差が大きい男性、差が小さい女性。若年層はオフの価値が高く、50代以上ではオンの価値の方が高くなっています。
“時間マネジメント”を推進している現代人に、自分の1時間の価値がいくらか値付けをしてもらった結果[図4]、仕事や家事・勉強をするオンタイムは3,669円/時間、プライベートなオフタイムは6,298円/時間と、オフタイムの方が1.7倍高くなっています。性別にみると、男性のオフタイムは9,123円とオンタイム(4,435円)の約2倍という値付けになっているのに対し、女性はオン/オフの差があまりありません。
また、10代・20代では圧倒的にオフタイムが高くなっていますが、年代が高くなるとオン/オフの差が縮まり、50代で逆転し、オンタイムの価値の方が高くなっています。値付けの根拠は、オンタイムを時給で換算した人が年代問わず多く、オフタイムについては「仕事の時間より価値がある」(男性20代)という若年層の意見に対して、50代以上では「仕事の半額」(男性60代)など、オンタイムよりオフタイムの価値を低く捉える傾向がありました。
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最も大切にしている時間は「金曜日の22時」 次いで「月曜日の5時」、「月曜日の6時」の朝時間
男性は「月曜早朝」のオンタイム前、女性は「金曜夜」のオフタイムを最も重要視。社会人より時間に追われている学生も、一週間が始まる「月曜朝」を大切にしています。
一週間の中で最も大切にしている時間帯を選んでもらった結果が[図5-1]です。最も大切にしているのは、赤・オレンジの部分(回答者が30人以上/20~29人)の「金曜の夜」「月曜の朝」「土曜の夜」、次いで黄色の部分(回答者が10~19人)で、「土曜」は午前中に、「日曜」はまんべんなくどの時間帯も大切にされています。
最も大切にしている時間帯である「金曜日22時台」を選んだ理由を聞くと、「一週間の仕事が終わってほっとして、休みに入れる時間帯だから」(男性40代)、「週末の1人ゆっくり時間」(女性20代)などがあげられました。2位、3位の「月曜日5時台」「月曜日6時台」を選んだ理由には、「一週間の始まりだから」(男性20代)、「一週間の始まりがきちんとスタートすればその週は時間に追われない」(男性30代)など、オフモードからオンモードへの切り替えタイムとして大切にされているようです。男性のトップ3はすべて月曜日の朝時間という結果になり、オンモードへの助走を重視するのに対し、女性のトップ3は金土の夜時間と、オフタイムの休息を重視するようです。
また先述の[図2]の通り、時間に追われているのは社会人よりも学生に多いことが明らかになりましたが、社会人が全体としてオフタイムを重視するのに対し、学生はオンタイムが始まる前の時間を大切にしています。学生にその理由を聞くと「週の始まりで気持ちをオンにする時間だから」(男性・学生)、「一週間の始まりである月曜日の朝は、今週も頑張るぞという気持ちで一週間頑張っていきたいから」(女性・学生)など、多忙な一週間を乗り越えるために、「月曜日の朝」を大切にしているようです。
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「ひとりの時間」を大切にしているけど「誰かといる時間」も増やしたい
足りてないからこそ大切にしたい、現代人に欠かせない三大貴重時間は、「睡眠・休憩の時間」、「趣味・遊びの時間」、「ひとりで過ごす時間」。
時間の貴重性を把握するために、どんな時間を重視しているのか調べました。まず足りていないと思う時間の種類を聞くと、トップ3は「睡眠・休憩の時間」(61.7%)、「趣味・遊びの時間」(60.8%)、「ひとりで過ごす時間」(52.7%)となり[図6-1]、大切にしている時間トップ3は「ひとりで過ごす時間」(67.7%)、「趣味・遊びの時間」(67.5%)、「睡眠・休憩の時間」(66.9%)と、同じ種類の時間がランクインしています。[図6-2]
睡眠・休憩のためののんびり時間、趣味を楽しむ遊び時間、誰にも邪魔されないおひとりさま時間は、足りていないからこそ大切にしたい時間となっているようです。
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大切にしている「ひとりの時間」、増やしたいのは「ひとりで」よりも「誰かと」が多い結果に。
最も大切にしている時間は「ひとりで過ごす時間」(67.7%)となっています。[図6-2]
しかし、増やしたい時間を聞くと、「ひとりで過ごす時間」(60.0%)よりも「誰かと一緒に過ごす時間」(62.8%)が多い結果となりました。[図6-3]
ひとり時間は大切だけれども、誰かと過ごす時間も増やしたいという、現代人の時間の使い方と気持ちの複雑な関係性がみてとれるようです。
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会えない時間の気持ちをつなぐデジタルコミュニケーション
デジタルコミュニケーション頻度が高いと、相手をより身近に感じます。
現代社会は、メールやSNSなどのデジタルコミュニケーションが日常的です。そこで、相手別にデジタルコミュニケーションの頻度を聞き、週1日以上(ほとんど毎日~週1日)コミュニケーションする場合を「高頻度」、週1日以下(月2.3回~2.3ヶ月に1回以下)を「低頻度」と2つのグループに分け、そのうえで、相手別にどの程度身近に感じるかを聞いた結果が[図7]です。
「配偶者」となると親近感の違いはほとんどありませんが、「仲の良い友人」では、高頻度51.7%に対し低頻度20.2%と31.5ポイントもの差があり、デジタルコミュニケーションが高頻度なほど相手に親近感を感じる傾向があることがわかりました。
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大切な人とのコミュニケーション時間を増やしている10代・20代は、SNSでのコミュニケーションもリアルな体験として楽しんでいます。
大切な人と直接会ったりSNSでやり取りするコミュニケーション時間は「変わらない」(45.3%)が多いものの、3人に1人は「増えた」(37.8%)と感じ、10代(58.0%)・20代(48.5%)は多くなっています。[図8]
また、TVを見ながらLINE等SNSで内容を共有することで、一緒に楽しんでいるような感覚があるかどうかについて聞くと、全体では4人に1人(24.1%)が感じていますが、10代(40.0%)、20代(38.0%)ではより高く、SNSでのコミュニケーションをよりリアルなコミュニケーションとして楽しんでいる様子がうかがえます。[図9]リアルやデジタルに関わらず相手とのコミュニケーションを楽しむ若年層は、限りある時間を濃密に過ごす意識も高くなっています。
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<時の記念日コラム>
歴史の教科書でおなじみの中大兄皇子(後の天智天皇)は、西暦660年に漏刻(ろうこく)を造り、671年に日本で初めて民に鐘や太鼓で時刻を知らせました。この日が今の暦で6月10日にあたるため、大正9(1920)年に6月10日を時の記念日に制定しました。漏刻とは水時計のことですが、現代日本人の自宅にはどんな時計があるのか調べてみました。
自宅にある時計の種類を聞くと、「腕時計」(74.6%)、「置時計」(75.3%)、「掛時計」(68.8%)の順となっています。腕時計の所有を見ると、10代(71.5%)・20代(77.0%)の若年層でも7割以上が所有しており、年代差はさほどありません。腕時計の価値は幅広い世代にとって不変のようです。
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