この課題に対する有効な解決策として、F5は、Office 365へのトラフィックを他のインターネットトラフィックと分離することを提案しました。トラフィックを分離する手法の1つとして、ExpressRouteのような閉域網でOffice 365と接続するというアプローチがありますが、閉域網は利用料金が高額になりやすく、コスト削減というOffice 365導入の本来の目的に適していませんでした。低コストで対応するには、物理的な回線を共用しながら、IPアドレスやFQDN(Fully Qualified Domain Name)に基づき、論理的にトラフィックを分離・制御する方法が適しています。しかし、Office 365が使用するFQDNは増減することがあり、FQDNに対応するIPアドレスも頻繁に変化するため、これに自動対応しながら帯域制御が行える仕組みが必要でした。
このような背景をもとに今回採用されたのが、テクマトリックス社が提供する「Office 365トラフィック制御サービス」です。本サービスは、テクマトリックス社が開発した「o365 traffic controller」と、「テクマクラウド」(Microsoft社からOffice 365 アドレスリストを取得し、その内容を解析・加工した上で提供するクラウドサービス)を組み合わせたソリューションです。「o365 traffic controller」は、トラフィック制御を行うiAppsアプリケーションであり、接続先に応じた経路制御を実現できます。今回構築したシステムでは、佐賀県が契約するIDC(インターネットデータセンター)に「o365 traffic controller」が稼働するBIG-IPを設置し、庁舎内からのインターネットアクセスを一度BIG-IPで受け、Office 365向けのものはIDCから出ている回線、その他は庁舎内から出ている回線を利用するように振り分けています。
新システムによって、Office 365へのアクセスとその他のインターネットアクセスのトラフィックを分離し、安定したパフォーマンスを実現しました。今年4月の人事異動の際も、パフォーマンスの問題は発生しませんでした。また、トラフィック制御に必要なFQDNとIPアドレスの情報は、「テクマクラウド」から「o365 traffic controller」へ配信され、これに基づく設定も自動的に行われるため、運用負担の増大も回避することができました。
佐賀県 総務部 情報課の川口 弘行氏は、次のように述べています。
「4月の人事異動を問題なくクリアできたので、当面はパフォーマンスを心配することなく運用できると思います。BIG-IPには他にもさまざまな機能があるので、今後発生する課題への対応の幅も広がると考えています」
こちらの事例の詳細は、下記URLをご参照ください。
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