ノボザイムズ社とモンサント・カンパニーの提携事業体、研究開発パイプラインの最新情報を発表

日本モンサント株式会社

From: 共同通信PRワイヤー

2018-01-24 15:00

2018年1月24日

日本モンサント株式会社

BioAg Allianceが農作物の収量増に役立つ新たな種子コーティングを準備

BioAg Allianceが農作物の収量増に役立つ新たな種子コーティングを準備

農業用微生物製剤の強固な研究開発パイプラインは作物の収量増と害虫防除を焦点に

本文書の正式言語は英語であり、その内容につきましては英語を優先します。原文は本社のウェブサイト (リンク ») をご参照下さい。
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デンマーク、コペンハーゲン及びミズーリ州セントルイス(2018年1月4日) - 自然界に存在する微生物を利用した製品を通して農作物の収量向上を目指すノボザイムズ社とモンサント・カンパニーの提携事業体BioAg Allianceは、本日、研究開発パイプラインの最新情報を発表しました。

今回の発表の主要点の一つは、Corn BioYield 2プロジェクトがBioAg Allianceの研究開発パイプラインのフェーズ4(商品化前)への進展で、規制当局による承認後、Acceleron B-360 STとして商標登録される予定です。Acceleron B-360 STは微生物とトウモロコシの共生を促進することで根系を強化し、作物がより多くの養分を取り込めるようにする製品で、既に成功を収めているAcceleron B-300 SATと組み合わせて使われます。Acceleron B-300 SATは2017年に導入され、初年度には米国の農業生産者に400万エーカー(およそ161万ヘクタール)以上のトウモロコシ耕作地で使用されました。Acceleron B-300 SATは2018年に800万~1,000万エーカー(およそ323万~404万ヘクタール)で利用されることが見込まれており、Acceleron B-360 STは2019年に商品化される予定です。

Acceleron B-300 SATのような農業用生物製剤による種子処理は、作物が健康な根系を築くのを助けることで、より効率的な養分の吸収を可能にします。農作物に取り込まれる養分が増加するということは、水資源への流出や大気への排出により環境に放出される養分が減少することになります。作物のバイオマスが増加することは、炭素を土壌、特に根の発達を促進する微生物内に隔離することに役立ちます。その結果、二酸化炭素を大気中から取り込み、土壌に蓄えることになるのです。

BioAg Allianceはまた、Corn BioYield 3プロジェクトで重要な節目に達したことも発表しました。私たちの研究チームは過去4年間にわたり、最大限の収量向上をもたらす微生物を特定するために様々な土地の何千もの微生物を調べてきましたが、商用としての評価と開発に進む数種が選抜されました。

モンサントのグローバル・バイオテクノロジー担当副社長であるトム・アダムス(Tom Adams)は、「BioAg Allianceでは成功の基準をとても高く設定しています。例えば私たちが実施するほ場試験プログラムは、現実的な条件の下で、数年間にわたり多様な環境において、何千もの他の微生物よりも常に優れた結果を出した微生物を選抜するという、難易度が高く且つ独自のものです。私たちのほ場試験プログラムは、新製品の開発につながるだけではなく、微生物と環境との関係についての知見も提供しています。それにより将来、精密農業による解決策につながる一助となるのです」と述べています。

ダイズパイプラインのプロジェクトでも進展がありました。Soy BioYield 2プロジェクトは、北米市場向けと南米市場向け製品の商品化に至る見込みです。両製品はどちらも、ダイズが取り込む窒素量を増やすことができる細菌を含有しており、この細菌の働きによって作物の健康と収量増につながります。また、Soy BioNematicideプロジェクトでは、ダイズシスト線虫を防除するための新たな生物学的手段について研究しています。ダイズシスト線虫とは、ダイズの根を襲う寄生性の線虫で、作物の生長を阻害し大幅な収量減の原因となるため、世界各地で壊滅的な被害を与えている害虫です。当プロジェクトは4年連続で効果が確認されています。

ノボザイムズ社のBioAgリサーチ担当副社長であるイェナー・ベック・ジェンセン(Ejner Bech Jensen)は、「自然界に存在する有益な細菌や真菌を活用することで、農作物の栽培に必要となる肥料や他の化学物質を減らしながら、より健康な作物を生産し収量を増やすことができます。微生物やそれらの作物との共生関係に対する私たちの理解は急速に深まっており、今後数年間のうちにバイオイールド(収量増をもたらす微生物製剤)とバイオコントロール(生物的防除)の両分野で市場に素晴らしい製品を提供できるでしょう」と述べています。

BioAg Allianceはパイプラインの最新情報に加え、欧州市場への拡大を準備していることを発表しました。現在BioAg Alliance製品は主に北南米市場で販売されていますが、2019年から2020年には欧州市場のトウモロコシ、ナタネ及びコムギを栽培する農業生産者に向けた製品の販売を開始することが計画されています。これらの製品は主にAcceleron B-300 SAT及びAcceleron B-360 STの技術に基づいたものとなる予定です。

BioAg Allianceの農業用生物製剤は自然界に存在する細菌や真菌といった微生物由来の製品です。BioAg Allianceは作物が養分を取り込むのを助けるバイオイールド製品や作物を害虫や病気の脅威から守るバイオコントロール製品を作ることを目指しています。これらの製品は作付前の種子、畝間の土壌、あるいは生長中の作物のどれに対してでも利用することができます。また、トウモロコシやダイズのような広大な農地で栽培される作物及び果物や野菜にも使うことができます。農業用微生物製剤は作物の収量を増加させ、化学農薬や肥料を補完あるいは代替しつつ、農地から排出される二酸化炭素の量を削減することができます。

BioAg Allianceの2018年パイプライン最新情報は、モンサント・カンパニーの年次パイプライン最新情報の一部として発表されました。詳しくは以下のサイトをご参照ください。www.monsanto.com/pipeline (リンク »)

パイプラインのハイライト

• 規制当局による承認後、Acceleron B-360 STとして商標登録される予定のCorn BioYield 2は、土壌真菌と作物との共生関係にみられるような作物と微生物との有益な相互作用を促進するシグナル分子LCO(lipo-chitooligosaccharide)を利用しています。有益な土壌真菌は作物の根に定着し、作物が養分や水を取り込む力を高めます。当プロジェクトはBioAg Alliance研究開発パイプラインのフェーズ4(商品化前)に進みました。

• Soy BioYield 2プロジェクトは、有益な土壌細菌bradyrhizobiumを基にしています。この細菌とダイズ植物体は、作物の養分摂取量の向上や収量増につながる共生関係となります。当プロジェクトはBioAg Alliance研究開発パイプラインのフェーズ3(後期開発段階)に進みました。

• Soy BioNematicideプロジェクトでは、作物に害を与える微細な寄生虫である線虫を防除するための追加手段を農業生産者に提供することが期待されています。既にダイズシスト線虫を含む複数の線虫類に対して活性を示しています。BioAg Allianceではほ場試験を続け、他の化学物質や生物製剤を用いた多岐にわたる種子処理との組み合わせにおける有効性を確認していきます。当プロジェクトはBioAg Alliance研究開発パイプラインのフェーズ3(後期開発段階)に進みました。

• Corn BioYield 3プロジェクト: BioAg Allianceはトウモロコシの新たな種子処理剤として複数の微生物株の研究を行っています。Corn BioYield 3プロジェクトはBioAg Allianceが発見から商品化まで、その考案と開発のすべてを手がける最初の製品となることが期待されます。

BioAg Allianceについて
2013年12月に初めて発表されたBioAg Allianceは、ノボザイムズ社のもつ微生物の発見、開発、生産における事業活動能力と、モンサントのもつ微生物の発見、先進生物学、ほ場試験、販売能力とを結び付ける業界でも独自の提携事業体です。その結果、総合的な発見、開発、および販売の提携関係が生まれ、世界の農業生産者が持続可能な方法で、より少ない資源でより多くの作物を生産するという目標を支援し、そのことが農業、消費者、環境、そして社会全体の利益となることを目指しています。

ノボザイムズ社について
ノボザイムズは、バイオソリューションの分野において世界を牽引する企業です。顧客やパートナー、国際社会と協力して業界の実績を向上させる一方で、地球資源を保全し、より良い暮らしを築くための支援を提供しています。酵素や微生物技術を提供する世界最大の企業として、ノボザイムズのバイオイノベーションは、農業生産力の向上や低温洗浄、エネルギー効率の良い生産、再生可能燃料を可能にし、さらには現在や未来の私たちに不可欠な多くの利益をもたらしてくれます。私たちはこうしたアプローチを「Rethink Tomorrow(明日について見直す)」と呼んでいます。 www.novozymes.com (リンク »)  

モンサント・カンパニーについて
モンサント・カンパニーは、人口が増え続ける世界の人々に必要な食料を供給するために役立つ広範囲なソリューションを提供することに取り組んでいます。当社は、果物や野菜からトウモロコシ、ダイズやワタといった主要穀物まで、農業生産者が十分な量の栄養のある食料を生産するのに役立つ様々な種子を生産しています。当社は、農業生産者が、天然資源を保全し、農業を改善するためのデータを用い、水や他の重要な資源をより効率的に使用し、そして作物を害虫や病気から守るために役立つ持続可能な農業ソリューションを提供するため尽力しています。プログラムやパートナーシップを通じ、当社は、農業生産者、研究者、非営利団体、大学など、世界的な課題に取り組む人々と協力し合っています。モンサント・カンパニーとその取り組み、および問題解決のため献身的に取り組んでいる20,000人を超える従業員についての詳細は、当社ウェブサイト (リンク ») をご覧ください。ツイッター (リンク ») やフェイスブック (リンク ») もご覧いただけます。

将来予想に関する情報に関する注意書き
このプレスリリースに含まれる一部の記述は、「将来予想に関する記述」です。具体的には、当社の予想される財務業績、現在および将来の製品実績、規制承認、事業計画および財務計画、その他過去に例のない事実、さらにはBayer AG(以後「バイエル」)との進行中の取引などに関する記述がこれにあたります。これらの記述は現時点での予想および現在入手可能な情報にもとづくものです。しかしながら、リスクや不確実性を含む事実にもとづいた記述であるため、当社の実際の年次業績や成績が「将来予想に関する記述」で明示的または黙示的に示されたものと著しく異なる場合もあります。このような相違の主因または要因となりうる要素としては、例を挙げれば、当社とバイエルとの進行中の取引に関連するリスク(当該取引に必要とされる規制承認が予想期間または時間内に、あるいはまったく取得できないリスク、取引の完了に必要なその他条件が満たされないリスク、進行中の取引に関連する混乱または不明点が当社の業務、業績および第三者との関係性のいずれか、またはそのすべてに悪影響を及ぼすリスク、取引の進行中に特定の契約上の制限が当社の商機または戦略的経済活動に悪影響を及ぼすリスクなど);種子・形質・農薬における継続的な競争;知的財産権保護や規制コンプライアンス、承認が得られる速度、当社のバイオテクノロジーやその他の農業製品に対する一般の理解と受容などの様々な不測の事態への遭遇;当社の研究開発活動の成否;バイエルとの進行中の取引に関連する訴訟の可能性などの重要な訴訟の結果;為替や経済の推移;穀物価格の変動;当社の製造に影響する規制コンプライアンス;流通在庫量に関する当社の予測の正確度;債務;継続的な資本および融資の利用可能性および格付け機関の行動;当社の短期的財務ニーズへの資金確保の可否、および販売した製品の支払いの領収の可否;気象条件・自然災害・事故・サイバー犯罪を含む安全侵害が農業ビジネスまたは当社の施設に与える影響;および当社の最新のSECへの定期報告に詳述されているその他のリスクや要因が考えられます。「将来予想に関する記述」はあくまでこのプレスリリースの日付の時点のものであり、これに過剰に依存するべきではありません。当社はいかなる「将来予想に関する記述」または実際の結果に影響しうるいかなる要因についても、これを更新する現在の意図または義務を放棄します。
農薬のラベルに表示された注意書きを必ずお読みいただき、その指示に従ってください。Acceleron(R)、Harness(R)、Nemastrike™は、Monsanto Technology LLCの登録商標です。(C)2018 Monsanto Company.

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