マーサー「2018年世界生活環境調査(Quality of Living Survey) ‐都市ランキング」を発表

マーサー ジャパン株式会社 2018年03月20日

・ウィーンが9年連続「世界生活環境ランキング」の首位 ・日本の主要都市の順位は、東京 (50位)、神戸 (50位)、横浜 (55位)、大阪 (59位)、名古屋 (64位) (東アジアの上位5都市) ・新興都市は生活水準向上により世界の人材を誘致 ・ 「都市の衛生ランキング」ではホノルルが首位

マーサーは「2018年世界生活環境調査(Quality of Living Survey) ‐ 都市ランキング」 を発表した。今年で20 年目になるマーサーの世界生活環境調査によると、ヨーロッパではイギリスのEU離脱による不確実性の高まりにより経済が不安定となり、一部の国では政情不安が続いているものの、引き続き多くのヨーロッパ都市が高い生活環境を維持し、海外駐在員にとって魅力ある赴任地となっている。新興市場の都市においては、政治的・経済的な混乱といった難題を抱えながらも、人材や多国籍企業誘致のためのインフラやレクリエーション施設、住宅への長年の投資の成果により、その生活環境はランキング上位の都市に追いつこうとしている。

ウィーンは9年連続でランキングトップとなり、これにチューリッヒ (2位)、オークランドとミュンヘン (ともに 3位)が続いた。5位はバンクーバーで、北米での最高位となった。シンガポール (25位)とモンテビデオ (77位)がそれぞれアジアと中南米での最高位2都市となった。

「さらなるグローバル化と人材配置の変化が進む中で、適切な人材の採用・引き留めがこの先5年間の企業の重要課題の一つとなるでしょう」とマーサーのシニアパートナーでキャリア部門代表のイリヤ・ボニックは述べている。「多様化する労働力は、より流動的でデジタル化が進んでおり、キャリアやライフスタイル、ひいては働く場所や働き方について極めて多岐にわたる要求や希望を持ち合わせています。企業は現地従業員・駐在員を問わず、社員への価値提案においてこうした要素を考慮する必要があります。」

マーサーの世界生活調査は世界でも有数の総合調査として信頼されており、多国籍企業などが海外派遣にあたり社員の報酬を公平に決定できるよう毎年実施されている。生活環境を相対評価した有益なデータであるとともに、世界450 都市以上のハードシップ手当について提言しており、うち231 都市を今年のランキング対象としている。

今回の調査では、駐在員と企業の双方にとって都市の魅力を決定づける上で重要な要素である廃棄物処理、排水・下水施設、感染症の発生水準、大気汚染、水道の整備状況や水質などを各都市において評価した、「都市の衛生ランキング」も発表している。衛生ランキングの首位はホノルルで、ヘルシンキとオタワが共に2位に続き、ダッカ (230位)とポルトープランス (231位)が最下位2都市となった。

「海外派遣の成功は、駐在員の公私にわたる満足感とその家族の健康にかかっていると言えます。」とマーサーのプリンシパルであり本調査の責任者であるスラジン・パラカティルは述べている。「生活環境の悪さは、企業や人材にとってその都市の魅力を損なう重大な要因であるとともに、駐在員のライフスタイルに大きく影響します。若い世代、とりわけミレニアル世代などは、ライフスタイルやレジャー、娯楽の機会に大きな期待を抱いており、海外に社員を派遣している企業は、生活水準で劣るところがあれば適切な補償ができるよう、現地の状況の全容を把握しておく必要があります。」

「同様に企業は新たな拠点の開設を検討する際に、現地のインフラを短期・中期・長期的に評価するべきです。グローバル化の進展により、都市は人材や企業を誘致するために情報を提供し、革新を進め、競争力をつけていく必要があるという認識が、企業の意思決定者に浸透しつつあります。それがその都市の未来のカギを握っているからです。」とパラカティルは付け加えた。

【地域別分析】
◆ヨーロッパ
<総合ランキング>
ウィーンはヨーロッパおよび総合ランキングでもトップを維持しており、駐在員を含む居住者に対して高い安全性、充実した公共交通網、さまざまな文化娯楽施設を提供している。また、ハイテク設備への継続的な投資や文化施設の充実による、人材と企業を誘致するための一体となった取り組みを進めてきたミュンヘンが3位に上昇した。テロ事件のあったストックホルム (23位)は3つ順位が下がったが、オスロ (25位)は6つ、リスボン (38位)は5つ、それぞれ順位が上がった。ロンドンは交通渋滞や大気汚染の問題が解消されず下位のままで、前回より1つ順位が下がり41位となった。

<都市の衛生ランキング>
都市の衛生ランキングのトップ10には複数の北欧の都市が入る結果となった。ヘルシンキが2位、コペンハーゲン、オスロ、ストックホルムがともに8位となった。

◆南北アメリカ
<総合ランキング>
北米では、カナダ各都市が上位にランクインする結果となった。今回もバンクーバー (5位)が最高位となった。米国ではサンフランシスコ (30位)が最高位となり、ボストン (35位)、ホノルル (36位)、シアトル (44位)、ニューヨーク (45位)が続いた。犯罪率の上昇によりロサンゼルス (64位)は6つ順位が下がった。2つ順位が下がったモンテレイ (112位)がメキシコの最高位となったが、首都メキシコシティは順位が1つ下がって 129位となった。 南米では、モンテビデオ (77位)が最高位となり、ブエノスアイレス (91位)とサンチアゴ (92位)がこれに続いた。 カラカス (193位)とポルトー・プランス (228位)が南米での最下位2都市となった。21位下がったサンファン (96位)が総合ランキングで最も順位が下がった都市となった。

<都市の衛生ランキング>
都市の衛生ランキングでは、ホノルル (1位)が南北アメリカ地域、全世界ともに最高位となり、オタワ (2位)がこれに続いた。モンテビデオ (71位)が南米では最高位となった。

◆中東・アフリカ
<総合ランキング>
ドバイ (74位)が引き続き中東の最高位となり、この後には2つ順位が上がったアブダビ (77位)が続いた。ダマスカス (225位)、サヌア (229位)、バグダッド (231位)が中東の最下位3都市となった。アフリカの都市ではポートルイス (83位) が最高位となり、これにダーバン (89位)、ケープタウン (94位)、ヨハネスブルグ (95位)が続いた。ンジャメナ (226位)、ハルツーム (227位)、バンギ (230位)は変わらずアフリカ地域の最下位3都市となった。その背景には、長引く政情不安や貧困、過酷な気候、適切なインフラ投資の欠如などがある。

<都市の衛生ランキング>
都市の衛生ランキングでは、ともに65位のアブダビとドバイが中東の最高位となった。この他に中東で上位100都市に入ったのはマスカット (70位)、テルアビブ (87位)、マナーマ (93位)、クウェートシティ (99位)の4都市のみとなった。アフリカでは、ビクトリア (58位)が最高位となり、ダーバン (73位)とポートルイス (80位)がこれに続いた。一方で、ブラザビル (225位)とアンタナナリボ (226位)が最下位2都市となった。

◆アジア・太平洋
<総合ランキング>
シンガポールが25位でアジア・太平洋地域の最高位を維持している一方で、ダッカは216位となっており、地域内の大きな生活環境の差が表れている。東南アジアのその他の主要都市では、クアラルンプール (85位)、バンコク (132位)、マニラ (137位)、ジャカルタ (142位)がシンガポールに続いた。東アジアの上位5都市は東京 (50位)、神戸 (50位)、横浜 (55位)、大阪 (59位)、名古屋 (64位)と、いずれも日本の都市となった。 その他のアジア主要都市の順位は香港 (71位)、ソウル (79位)、台北 (84位)、上海 (103位)、北京 (119位)となった。ニュージーランドとオーストラリアは今回も総合ランキングの上位となっており、オークランド (3位)、シドニー (10位)、ウェリントン (15位)、メルボルン (16位)のいずれも上位20都市に入っている。

<都市の衛生ランキング>
都市の衛生ランキングにおいてもアジア・太平洋地域内では大きく差があり、神戸 (8位)が最高位、ダッカ (230位)が最下位となった。ニュージーランドとオーストラリアの都市は衛生ランキングでも上位に入っており、オークランドが 5位、アデレードが 7位となった。

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※ランキング表を含むリリース全文は、以下よりご参照ください
(リンク »)
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「マーサー 2018年世界生活環境調査‐都市ランキング」

【総合ランキング】
<上位10都市>
1 ウィーン (オーストリア)
2 チューリッヒ (スイス)
3 オークランド (ニュージーランド)
4 ミュンヘン (ドイツ)
5 バンクーバー (カナダ)
6 デュッセルドルフ (ドイツ)
7 フランクフルト (ドイツ)
8 ジュネーブ (スイス)
9 コペンハーゲン (デンマーク)
10 バーゼル (スイス)
10 シドニー (オーストラリア)

<下位10都市>
231 バグダッド (イラク)
230 バンギ (中央アフリカ共和国)
229 サヌア (イエメン)
228 ポルトープランス (ハイチ)
227 ハルツーム (スーダン)
226 ンジャメナ (チャド)
225 ダマスカス (シリア)
224 ブラザヴィル (コンゴ共和国)
223 キンシャサ (コンゴ民主共和国)
222 コナクリ (ギニア)

【衛生ランキング】
<上位10都市>
1 ホノルル (アメリカ)
2 ヘルシンキ (フィンランド)
2 オタワ (カナダ)
4 ミネアポリス (アメリカ)
5 オークランド (ニュージーランド)
6 ウェリントン (ニュージーランド)
7 アデレード (オーストラリア)
8 カルガリー (カナダ)
8 コペンハーゲン (デンマーク)
8 神戸 (日本)
8 オスロ (ノルウェー)
8 ストックホルム (スウェーデン)
8 チューリッヒ (スイス)

<下位10都市>
231 ポルトープランス (ハイチ)
230 ダッカ (バングラデシュ)
229 バクー (アゼルバイジャン)
228 ニューデリー (インド)
227 コルカタ (インド)
226 アンタナナリボ (マダガスカル)
225 ブラザヴィル (コンゴ共和国)
224 バグダッド (イラク)
223 ムンバイ (インド)
222 ハラレ (ジンバブエ)
221 アディスアベバ (エチオピア)

* 「衛生ランキング」は、廃棄物処理、排水・下水施設、感染症の発生水準、大気汚染、水道の整備状況や水質などを評価。
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付記: 2018年世界生活環境調査(Quality of Living Survey)について

「世界生活環境ランキング(Quality of Living Survey)」は、マーサーがグローバルで実施する世界生活環境調査の最新の結果に基づき毎年作成されています。マーサーでは調査対象の都市ごとに個別レポートを作成しています。全都市を対象としたサマリーレポートは作成しておりません。複数都市比較も可能です。本データは主に2017年9月から11月にかけてマーサーが収集したもので、特に重要な政治、経済、 環境開発等の状況の変化に対応して定期的に更新されています。
生活環境が厳しい地域で勤務する海外駐在員への適切な報酬とインセンティブ

企業は合理的で一 貫性のある海外駐在員の報酬制度を構築する必要があります。海外、特に生活環境が厳しい地域で勤務する社員とその家族には、一定のインセンティブを支給することが一般的となっています。一般的なインセンティブとして、「ハードシップ手当」と「海外勤務手当(モビリティープレミアム)」があります。

・ハードシップ手当は、派遣元と派遣先の生活環境差に対する補償として支払われます
・海外勤務手当(モビリティープレミアム)は、本国を離れて海外で勤務することに対する奨励として支払われます

通常ハードシップ手当は赴任先によって異なりますが、海外勤務手当は赴任先によって金額が変わるものではありません。多国籍企業の中にはこれらの手当を合算して支給している企業もありますが、ほとんどの企業では別々に支給しています。
生活環境の質: 都市のベンチマーキング

マーサーの世界生活環境調査(Quality of Living Survey)は、自治体が各都市の世界生活環境ランキングを向上させることが出来る要因を評価する一助となります。グローバル環境において、企業や組織が人材を派遣し、新たなビジネスを立ち上げる拠点の選択肢は豊富にあります。したがって都市の生活環境水準は、企業や組織が考慮する重要な変数であると言えます。

多くの都市の行政は、市民の生活環境に影響を与え、ランキングに作用する具体的な要因の追求に努めています。マーサーは独自の評価基準により、各都市の多国籍企業と海外駐在員誘致に関する要素改善に対し包括的な助言を行っています。
マーサーが推奨するハードシップ手当

マーサーの調査では、世界450都市において生活環境査定に必要な39の重要項目について評価を実施しており、以下の10カテゴリーに分類されています。

1. 政治・社会環境(政情、治安、法秩序等)
2. 経済環境(現地通貨の交換規制、銀行サービス等)
3. 社会文化環境(メディアの利用、検閲、個人の自由の制限等)
4. 健康・衛生(医療サービス、伝染病、下水道設備、廃棄物処理、大気汚染等)
5. 学校および教育(水準、およびインターナショナルスクールの有無等)
6. 公共サービスおよび交通(電気、水道、公共交通機関、交通渋滞等)
7. レクリエーション(レストラン、劇場、映画館、スポーツ・レジャー施設等)
8. 消費財(食料/日常消費財の調達状況、自動車等)
9. 住宅(住宅、家電、家具、住居維持サービス関連等)
10. 自然環境(気候、自然災害の記録)

上記の項目スコアは 2都市間で比較することが可能です。「生活環境指数」は、2都市間の相対的差異を比較するための指数となっています。生活環境指数を実際に適用していただくために、マーサーでは生活環境指数の結果からハードシップ手当相当額を算出するための割合を参照いただける表(grid)をご提供しております。

詳細および、レポートのお申込みにつきましては、プロダクト・ソリューションズ (電話:03 6775 6520)もしくは mobility.japan@mercer.com までご連絡下さい。

* 「世界生活環境レポート」(以下、レポート)に含まれるデータは情報提供を目的としたものであり、多国籍企業や政府機関が使用することを前提としています。対外投資や観光産業の基盤として使用されることを目的とはしていません。マーサーは、レポートに基づいて取られたいかなる決定や行為およびそれに伴う結果についても責任を負いません。レポートは信頼性があり正確だと考えられる情報やシステムに基づいて作成されていますが、現状有姿で提供されるものであり、レポートの編集に使われた出典やデータの妥当性、正確性などについてマーサーが法的責任を負うものではありません。マーサーとその関連会社はレポートに関する説明および保証を一切せず、特定の目的に対する品質、精度、適時性、完全性、市場性、および適合性を含むいかなるものに対しても、特別な黙示の法的保証をいたしません。

国際人世界生活環境レポート
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日本人世界生活環境レポート (Quality of Living)
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よくある質問集:世界生活環境レポート
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マーサー ジャパン - サービス概要:プロダクト・ソリューションズ
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Quality of Living City Rankings 2018 (Global Site)
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全ランキング(都市ランキング)は下記フォームへの入力後ダウンロード可能です。

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