三井不動産、日本ユニシス パーソナルデータが、本人の意思に基づき、安心・安全に流通するプラットフォーム「Dot to Dot」を共同開発。柏の葉スマートシティにて活用開始

三井不動産株式会社

From: Digital PR Platform

2020-11-26 17:20


三井不動産株式会社(代表取締役社長 菰田正信)、日本ユニシス株式会社(代表取締役社長 平岡昭良)は、生活者が所有するパーソナルデータ※1を、本人の意思に基づき、安心・安全に業種・業界を横断して流通させることを可能とするプラットフォーム「Dot to Dot」を共同で開発しました。「Dot to Dot」は、インターネット上の安全なデータ流通を確保することで、企業やさまざまな分野の研究機関等が相互にデータ連携することを実現し、既存サービスの価値向上、新サービスの開発、研究開発活動等を促進させることができるプラットフォームです。

2020年11月26日より、柏の葉スマートシティにて提供開始し、一般社団法人UDCKタウンマネジメント(代表理事:山下和則)が日本ユニシスと共同で管理・運用を行います。

三井不動産、日本ユニシス、UDCKタウンマネジメントは、各社の技術・街づくりノウハウを活かし、経済活動・研究開発活動の活性化を図り、人々のより豊かな生活、産業技術の発展に貢献します。

※1:パーソナルデータ
法律で明確に定義されている個人情報に加え、個人情報との境界があいまいなものを含む、個人と関係性が見出される広範囲の情報を指す。(個人の属性情報、移動・行動・購買履歴、ウェアラブル機器からのデータなど個人情報を含むものや、特定の個人を識別できないように加工された 人流情報、商品情報などが含まれる。)

【背景】
人工知能やセンサー技術の進歩により、個人情報を含むさまざまなデータがもつ価値には大きな期待が寄せられています。しかし現状では、特定の企業内での利用や、特定の企業間だけの連携など、データ利活用の範囲は限定されています。そのため、生活者はデータ利活用の恩恵を十分に受けているとは言えません。業種・業界を越えたデータ連携を可能にする「Dot to Dot」を活用し、利用者目線に立った事業者間連携による新しいデータ活用モデルの創出を目指します。

 データの利活用は、全産業の発展、全生活者の利便向上、または全ての技術者・研究者等による科学技術の進化のためには必要不可欠となるものです。三井不動産と日本ユニシスは不動産業、システムサービス業という業種の枠を超えて「Dot to Dot」を提供し、それを街づくりに関わる全ての皆さまが社会インフラの一部としてご利用できる環境を整えます。多くの事業者・研究機関が協力し、新しい価値を創造することが、これからの社会の発展に必要なことであると考えています。これにより経済活動・研究開発活動の活性化を図り、人々のより豊かな生活、産業技術、学問の発展に貢献していきます。

【Dot to Dotの特徴】

(リンク »)

「Dot to Dot」は、生活者が所有するパーソナルデータの活用の意思決定権利は個人にあるという「データの個人主権」と、事業者が責任をもって自社サービスのデータ管理を行い、必要なときのみ他の事業者とデータを連携する「分散型データ管理」の2つの理念に基づき開発されたプラットフォームです。

【「Dot to Dot」の名前に込められた思い】
「Dot to Dot」とは、“点つなぎの絵”を意味します。個人個人が中心となり、自身のパーソナルデータを自分の趣味嗜好・関心に基づいてつなぎ合わせる“点つなぎのエコノミー”、本人主権の社会創造を目指して命名しました。

■個人主権によるデータ連携
生活者がパーソナルデータの活用先を選択することで、企業や団体、研究機関が各々で管理する生活者の個人情報、非個人情報などのパーソナルデータを「Dot to Dot」を介してデータ連携ができるようになります。

・利用者は流通・利用される自身のパーソナルデータの内容や目的を理解し、価値を感じた利用ケースのみに同意することができます。同意の要件は個人情報保護法に準拠しています。
・利用者は一度同意した内容に対し、同意期限の変更や取り消しを行うことができます。
また、自身のデータがいつ・どこに連携されたか確認できます。

■分散管理によるセキュアなデータ連携
データ連携は、登録された事業者のみが接続できる安全性の高いネットワーク環境で行われます。パーソナルデータは、プラットフォームに参画する事業者で管理され、必要な時にのみデータを連携します。「Dot to Dot」は事業者間で連携するパーソナルデータを蓄積・保有しません。これにより、データを集約して管理することによるセキュリティリスクを回避しています。

・事業者間のデータ連携時は、データ送信元の身元やデータの正しさが「Dot to Dot」により保証され、安全性の高いデータ連携を実現します。
・データ連携は事業者間で直接行われるため、「Dot to Dot」が流通するデータを取得することはありません。
事業者間のデータ連携においては、日本ユニシスが大型汎用機時代から培ってきた異業種分散環境下におけるトランザクション・コンピューティング手法を用い、セキュアなデータ連携を短期・低コストでの接続を実現しています。

■「データの個人主権」と「分散管理」に基づいて開発した理由
この2つの理念により個人、事業者、プラットフォームにとってそれぞれ次のようなメリットが生まれると考え、採用しました。

・個人は自身のデータの活用先を選ぶことで付加価値の高いサービスを享受できる。
・事業者は他のサービスで得られるデータを、自社のサービス開発に活用することで価値の創出ができる。新サービスにより得られるデータはさらに他の事業者による活用ができる。
・プラットフォームは事業者と個人の価値創出の連鎖により、利用する事業者が増える。

【データ連携により期待される効果】
これまでは個別保有していたデータを「Dot to Dot」を介してデータ連携することで、業種・業界を越えた多様なデータの組み合わせによる新しい価値の創出を実現します。今後は企業だけでなく大学や医療機関、研究機関、行政施設などとの連携も計画しています。

■サービス開発の推進
事業者間で共同開発をすることにより価値を創出する新しいヘルスケアソリューションの開発を目指します。

・ウェアラブルデバイスなどから取得するバイタルデータや健康診断情報を新たに開発するヘルスケアサービスで活用することによる、個人にカスタマイズされた食事提案や保険商品の提供

<参考リリース>
生活をより豊かにするためのポータルサイト「スマートライフパス柏の葉」11月26日より開始
(リンク »)

■研究開発の促進
医療機関や研究機関、複数の企業のデータを連携することにより、バイタルデータと医療データの連携による新たな治療方法の研究に活用することを目指します。

■街の利便・安全性の向上
三井不動産の街づくりノウハウを活かし、混雑情報や、気象データ、AIカメラによる映像解析などの街のデータなどとの連携したサービス開発を目指します。

・街の混雑情報をリアルタイムで連携をして密を避ける行動提案
・位置情報と目的地、交通情報を連携した適切な交通手段の提供

【運用体制】
このプラットフォームを運用するうえで重要なことは、「個人、事業者、プラットフォーム運用者間の信頼関係」「システムそのもののセキュリティなどの信頼性」です。運用はUDCKタウンマネジメント※2と日本ユニシスが共同で行います。
UDCKタウンマネジメントが運用することにより、柏の葉でこれまで公・民・学連携で推進してきた「社会の課題を解決するための街づくり」の精神を活かし、街づくりに関わる皆様との共創、安全性・透明性の確保をしていきます。そのためのUDCKタウンマネジメントによる具体的な取り組み内容は次のとおりです。

・リビングラボの設置・開催による事業者および住民の皆様との対話
・データ倫理審査会設置による安全性・透明性確保の確認
・公・民・学連携組織における「データの公共空間」と「リアルの公共空間」の一元的管理
 これに日本ユニシスが加わることで次のようにシステム面の安全性も強化します。
・堅牢なシステムセキュリティ対策
・システム運用者による内部不正対策
・不適切な事業者参入の防止
・セキュリティガイドラインを用いた内部監査
・定期的なセキュリティ診断

※2 住民の生活利便性の向上や高質な公共空間を維持することを目的に公・民・学連携で立ち上げた一般社団法人

【今後の展開】
三井不動産においては、グループ長期経営方針「VISION2025」に掲げた「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」の推進施策の一つとして位置付けています。
三井不動産が推進する柏の葉スマートシティのデジタルインフラの一部として「Dot to Dot」を展開し個人同意に基づくパーソナルデータの流通を促進し、個人にとって価値のあるサービスを開発・提供していきます。民間企業、医療機関、研究機関などの多様な事業者の参画が見込まれており、価値創造のための事業者同士の共創と健全な競争が活発に行われる場を柏の葉スマートシティで提供し、他の街づくりにも展開していきます。

日本ユニシスグループは、中期経営計画「Foresight in sight 2020」の重点施策のひとつに「スマートタウン = 生活者ファーストの共感型社会の創出」を掲げています。地域が抱える社会課題の解決には、生活者/地域住民の目線に立ったサービスの提供が不可欠であると考えます。それらの実現に向けて、個人が所有する情報や、IoTなどで獲得する情報など、データを触媒としたさまざまなサービスの創出を狙い、ビジネスエコシステムの形成を目指します。「Dot to Dot」はそのエコシステムの触媒となり、企業と企業の共創はもとより、生活者と企業との共創を強力に後押しし、社会課題解決を目指していきます。

三井不動産株式会社
([WEB]柏の葉スマートシティ: (リンク »)  )
街づくりを通じて社会課題の解決に挑戦し、新たな価値を創っていく総合デベロッパー。柏の葉スマートシティにおいては、AI/IoTなど新技術の導入によるデータ駆動型のスマート・コンパクトシティの形成を目指しており、国土交通省「Society5.0」の実現に向けたスマートシティモデル事業の先行モデルプロジェクトに選定されました。今後、健康・医療に係る医療機関サービスのスマート化に取り組んでいきます。また、三井不動産グループは、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進することで、日本政府が提唱する「Society5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。

日本ユニシス株式会社( (リンク ») )
日本ユニシスグループは、日本初の商用コンピューターによって今日の情報社会を拓き、
以来 60 年以上にわたりシステムインテグレーターとして顧客課題を解決し、社会や産業を支えるシステムを構築してきました。この経験と実績をバックボーンに、業種・業態の垣根を越えさまざまな企業をつなぐビジネスエコシステムの中核となり、顧客・パートナーと共に、社会を豊かにする新しい価値の創造と社会課題の解決に取り組んでいます。

一般社団法人UDCKタウンマネジメント( (リンク ») )
柏の葉の街づくりを推進する公・民・学連携組織「柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)」を母体とし、公共空間の管理運営を担う法人組織を設立。「都市再生推進法人」の指定を受け、UDCK全体の活動との一体性を保ちながら、必要な独自事業を担い、柏の葉の街づくりを支えています。

■関連リンク
・三井不動産 「Society5.0」の実現に向けた国土交通省のスマートシティモデル事業に選定 柏の葉スマートシティはデータ駆動型のスマート・コンパクトシティへ進化
―AI/IoTなどの新技術と民間データ・公共データを活用し、社会課題の解決へ―
  (リンク »)
・日本ユニシス スマートタウンの取り組み
  (リンク »)

※Dot to Dot、Foresight in sightは、日本ユニシス株式会社の登録商標または商標です。
※その他記載の会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※掲載のニュースリリース情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

■三井不動産グループのSDGsへの貢献について
(リンク »)
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しております。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。
*なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における4つの目標に貢献しています。

目標8  働きがいも経済成長も
目標9  産業と技術革新の基盤をつくろう
目標11  住み続けられるまちづくりを
目標17  パートナーシップで目標を達成しよう
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