大阪樟蔭女子大学健康栄養学科では、大阪樟蔭女子大学附属幼稚園(以下、附属幼稚園)と連携し、栄養士を目指す学生の知識を活かした給食メニュー開発と食育指導を行っています。1月25日(月)には、学生が考案した旬の野菜をふんだんに使った給食メニューが提供されます。また、学生は「お正月」をテーマに食育指導も行います。
本件のポイント
● 栄養士を目指す学生が、季節に合わせたバランスの良い園給食のメニューを開発
● 開発したメニューの食育指導を通して、子どもの成長における食育を学ぶ
● 実際の園児の喫食の場に立ち会い、実践を通した学びを得る
■月1回季節に合わせたバランスの良い給食メニューの開発
健康栄養学科食物栄養専攻の授業「健康栄養研究」(3年生対象・39名)は、栄養士に求められる実践的な知識や技術を習得することを目的に、企業や行政・教育機関と連携して商品やメニューの企画を行っています。この授業の一環として、附属幼稚園で月1回季節に合わせたバランスの良い給食メニューを提供しています。学生は10グループに分かれ(1グループ3~4名)、全10回分の給食メニューを開発します。幼児1人分の予算に基づいたメニューの作成、栄養価計算、試作を繰り返した後、給食会社へ発注するレシピの作成を行います。今年度は、コロナウイルス感染症の影響拡大を懸念し、学内での試作以外のグループ活動はZOOMやLINEを活用しオンラインで打ち合わせを進めました。
■「食育」の重要性を学ぶ実践教育
学生は、保護者への配布物『食育だより』を作成し、献立の紹介、また季節にちなんだ行事や食文化のお話や、栄養を学んだ学生ならではの食事についてのアドバイスを紹介します。また学生は、これらの情報を園児にもわかりやすく伝えられるよう、オリジナルの紙芝居やクイズなど工夫を凝らした教育媒体を作成し、直接給食の時間に足を運んで食育活動を行います。当日は、実際に園児の喫食の場を見て反応をうかがうこともでき、これまでの反省を踏まえながら大きなやりがい、また自らの次の目標に結びつけることができます。この一連の実践教育を経て、学生は子どもの成長における「食育」の重要性を学びます。また園児にとっても、季節に合わせた食事の大切さを学ぶ貴重な機会となっています。
■1月の特別給食 概要
◆提 供 日: 2021年1月25日(月)11:30頃~ 全園児対象
◆場 所: 大阪樟蔭女子大学附属幼稚園(東大阪市菱屋西3-3-7)
◆食育指導: 年中クラス(毎月変わります)
大学生 4名(発表は2クラスに分かれる)
【給食提供メニュー(予定)】
◆ミートボールのトマト煮込み ◆ブロッコリーとカリフラワーのツナサラダ
◆さつま芋の塩バター炒め ◆ロールパン ◆コンソメスープ ◆みかん
今が旬のれんこんやブロッコリーなどの野菜をたくさん使い赤、黄、緑と彩り良く仕上がりました。ミートボールには、食感を楽しめるように細かく刻んだれんこんを入れています。ブロッコリーのサラダは酢を使い、さっぱりと食べられます。
【食育テーマ:『おせちってなあに?』】
1月は、日本の伝統行事「お正月」に親しみを持ってもらうことを目的に、おせちの具材や食材の意味について、正しい知識をクイズ形式で楽しく学びます。また、当日の給食で提供される旬の野菜について確認します。
■学生のコメント:
(1)兼田 未夢さん(健康栄養学科3年)<12月の担当>
12月は、「クリスマス」をテーマに、寒い冬にも負けないよう栄養バランスにも気を配り、季節の野菜をたくさん入れたクリームシチューをメインの献立にしました。りぼん型のパスタを使用したり、にんじんを星型にしたりして、見た目にも園児に楽しんでもらえるよう工夫しました。食育指導では、子どもにも理解しやすい言葉遣いを心がけ、給食を残さないで食べる大切さや食事のバランスについて伝えました。一からメニューを開発し、媒体づくりまで大変でしたが、実際に園児が口の中いっぱいにほおばって美味しそうに食べている姿を見て、頑張ってよかったなと思いました。様々な人たちのことを考え、その人たちに合ったものを作るのは簡単なことではないけれど、美味しいと言って食べてもらえるような献立を考える栄養士になりたいと思いました。
(2)塩見 佳苗さん(健康栄養学科3年)<1月の担当>
1月の献立は、全体の色合いや旬の食材を考えて、子どもが好きそうなミートボールをメインに献立を考えました。はじめは、子どもの1食分の食べる量をつかむのに苦労しました。また、野菜の苦手な子どもがどうしたら食べてくれるのか考えるのが難しかったです。食育指導では、日本の伝統行事である「お正月」をテーマに、おせち料理について紹介し、旬の野菜についても知ってもらえるよう工夫しながら伝えるつもりです。将来は、幅広い年齢層の献立を考えられる栄養士になりたいと思います。
▼本件の詳細
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