野村不動産株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:宮嶋 誠一)は、従業員10名未満の小規模オフィスマーケットのニーズに対応したオフィスビルブランド「H¹O(エイチワンオー)」(Human First Office)シリーズにおいて主要構造部への木造ハイブリッド構造の導入を開始し、同シリーズ第12号物件である「H¹O 外苑前」(2022年10月開業予定)、での採用を決定したことをお知らせいたします。
また、主要構造部の柱・梁の一部について木造ハイブリット構造を採用している中高層オフィスビルとしては、初*¹の竣工(予定)となります。
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左上:H¹O 外苑前完成予想図、右上:構造概念図、下:(図1)主要構造部のみ比較
■木造ハイブリッド構造によるCO₂削減・固定化
H¹O外苑前は、野村不動産が建築主として事業企画及び設計を、株式会社熊谷組(本社:東京都新宿区/取締役社長:櫻野 泰則)が2017年に業務・資本提携した住友林業株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:光吉 敏郎)の木に関する知見を活用し、共同設計を行います。木質耐火部材の大臣認定を取得したλ-WOOD®*²(ラムダウッド)の使用による中高層オフィスビルの柱・梁一部の木造化によって、建築時のCO2排出量約21tの削減(図1参照)と、木材が成長段階で吸収するCO2約19tの固定を実現します。これまで、耐震・耐火の観点と建築コストの観点から、中高層オフィスビルでは実現しづらかった木造ハイブリッド構造ですが、気候変動・地球温暖化をはじめとする環境問題への社会的関心の高まりを受け、採用が実現しました。今回の木造ハイブリッド構造によるCO2固定量は、計画地(約453m2)と同等の広さの土地に杉を植栽した場合のCO₂吸収量約50年分*³に相当します。
■環境認証の取得
・SGEC/PEFCプロジェクトCoC認証
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国際的な森林認証制度「SGEC/PEFCプロジェクトCoC認証」を、不動産デベロッパー初、またオフィスビル分野で初めてH¹O平河町にて取得しています(2020年12月22日付)。木造ハイブリット構造採用のH¹O外苑前も取得予定です。また木材は林野庁の木材科学データ*⁴にあるように、リラクゼーション効果や知的生産性の向上等の影響があります。木材を豊富に取り入れた空間設計によって、そこで働く人々の「個」のパフォーマンスを最大化し、快適で心地よい空間を提供いたします。
【ご参考】
2021年1月26日 国際森林認証「SGEC/PEFCプロジェクトCoC認証」取得
不動産デベロッパー初・オフィスビル初の取得
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2021年2月18日 「とうきょう森づくり貢献認証」「CASBEEウェルネスオフィス認証」等多数の環境認証の取得 「木の街並み創出」への参画等 “人と社会に優しいオフィス” H¹O平河町 2021年2月19日開業
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■国産木材の使用により活性化する森林サイクル
H¹O外苑前では、多摩産の木材を使用しています。国内で苗木を植え、育て、成熟した木を切り、収穫した木材をオフィス建築に活用し、また苗木を植える。森の新陳代謝を促すこの“森林サイクル”の活性化(下記図2参照)により、CO₂の削減を促すことで、脱炭素社会に向けた取り組みを推進していきます。また、木造技術の継承・更なる技術革新や、地域雇用の創出、建築の木造化の推進など、持続可能な社会づくりに貢献します。
(図2)
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農水省WEBサイトより
【森のサイクル概念図】
※上記図2は、農林水産省の「特集1[木づかい]のススメ(2)」を参考に描き起こしたイメージで、実際とは異なります。
※掲載の写真はイメージで、実際のものとは異なります
■野村不動産グループのサステナビリティおよび環境の取り組み
野村不動産グループは、気候変動、天然資源の枯渇、生物多様性の確保などの環境問題や人権問題など、様々な社会課題に対し企業として社会的責任を負っており、持続可能な開発目標(SDGs)の達成やパリ協定の目標達成に貢献すべく、「環境」「安心・安全」「コミュニティ」「健康・快適」を4つの重点テーマとして掲げています。その中の環境について、野村不動産では、環境法令の遵守はもとより環境認証の取得、建物の環境性能の向上、サプライヤーマネジメントなどに積極的に取り組んでおり、今後も気候変動などの環境問題に対して予防原則的アプローチを支持のうえ社会的責任を果たしてまいります。
当社グループは、事業を通じた社会問題の解決や新しい価値の提供を企業の社会的責任と捉えております。環境については、気候変動や生物多様性に配慮した不動産開発、持続可能性に配慮した適切な資源利用などを実施しています。特に気候変動については、2030年までに2019年度比、温室効果ガス(CO₂)排出総量スコープ1・2およびスコープ3を各々35%削減する目標を設定し、国際的イニシアチブ「SBT(Science Based Targets)」の認定を取得しています。今後も脱炭素社会の実現に向けた取組を進めております。
国産木材の活用は、木材のもつストレス軽減・健康増進効果に留まらず、森林サイクル保全による自然災害防止、気候変動への対応(CO₂削減)など様々な社会課題の解決、そして持続可能な社会へ構築に貢献することができると考えております。今後もオフィスに限らず幅広い分野で活用を推進してまいります。
(SDGs達成への貢献)
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【ご参考】
・当社グループ サステナビリティの取組み: (リンク »)
・当社の木質化に関する取組
2020年 2月27日 日本初木質系構造部材を使用した高層分譲マンション
(リンク »)
2020年10月29日 プラウドをはじめとした集合住宅に国産木材を活用
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■物件概要
物件名:H¹O 外苑前(がいえんまえ)
所在地:東京都渋谷区神宮前三丁目1番5(地番)
貸主:野村不動産株式会社
竣工:2022年8月(予定)
開業:2022年10月(予定)
建物構造/規模:鉄骨造一部木造/地上7階
用途:事務所
設計監理:野村不動産株式会社一級建築士事務所、株式会社熊谷組一級建築士事務所、
施工:株式会社熊谷組首都圏支店
※1:主要構造部の柱・梁の一部について木造ハイブリット構造を採用している中高層賃貸オフィスビルの竣工は不動産デベロッパー初となります。(日刊木材新聞社調べ)
※2:断熱耐火λ-WOOD®(ラムダウッド)(熊谷組)
認定番号 柱:FP060CN-0868、FP120CN-0899、梁:FP060BM-0613、FP120BM-0619
※3:林野庁 民間企業活動による二酸化炭素吸収・固定量の「見える化」実証事業 ガイドライン(独)森林総合研究所 リンク ») をもとに算出" target="_blank"> (リンク ») をもとに算出
※4:林野庁の木質ハンドブック (リンク »)
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