神田外語大学が東京外国語大学との共同開発による動画付き無料ウェブ教材「マレーシア英語会話モジュール」を公開

神田外語大学

From: Digital PR Platform

2021-03-25 02:05




神田外語大学(千葉市美浜区/学長:宮内孝久)が東京外国語大学(東京都府中市/学長:林佳世子)との共同開発による「マレーシア英語会話モジュール」を無料で公開しました。これはウェブ教材「英語会話モジュール」のアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語、カナダ英語、アイルランド英語、シンガポール英語、インド英語、フィリピン英語に続く第10弾のモジュールとなるもので、アジア英語としては第4弾となります。マレーシアでは、英語は準公用語的な役割を担っており、国民の共通語としてはマレーシア語が優勢ですが、英語は特にビジネスや高等教育の専門分野で共通語として広く使われています。マレーシア英語は、発音、語法、語彙のすべての面においてシンガポール英語に似ています。この度の「マレーシア英語会話モジュール」では、マレーシア英語の特徴を押さえながら、丁寧な発音と語彙の解説付きで40の会話シーンを紹介。大学レベルの学習者のみならず、社会人や中高生などの一般人のリスニング強化に寄与する教材となっています。




 「英語会話モジュール」は、神田外語大学と東京外国語大学の研究者の共同開発によるインターネット教材です。これは世界で使用されている英語の様々な社会言語学的変異を含んだ会話を通じて、現代英語の多様性を学習することを目的として開発されました。大学生だけではなく、高校生や社会人も多様な英語を理解できるように工夫がなされています。本プロジェクトは、2012年から日本学術振興会の科学研究費助成事業(※1)の補助金を受領して実現しているため、教材は全て無料で公開しています。

 日本の英語教育では標準アメリカ英語を手本にしていることが多いため、それ以外の国の英語が聞き取りにくいという声が多々聞かれます。そのため、本教材では世界中で使われているさまざまな英語の語彙や発音、文法における国や地域単位での違いを紹介しています。これは、日本の学校教育での学習よりも、むしろ、ビジネスに携わる日本企業人たちの役に立ってほしい、という願いを込めて開発が進められました。

 クアラルンプールのマラヤ大学(University of Malaya)言語学部のStefanie Pillai先生指導のもと、言語学専攻の院生Janice Hervinder Kaurさんが作成しました。本教材の内容として40の会話動画があり、前半の20会話(1. 挨拶する~20. 人を紹介する)では、マレーシア特有の語彙や語法を多く含む会話を収録。後半の20会話(21. 感謝する~40. 助言する)では、基本的には他の英語会話モジュールと同じスクリプトで、 部分的に語彙や表現をマレーシア英語のものに変えています。後半部分を活用することによって異なる英語変種を同列に置いて、特徴を容易に比較できることが、本教材最大の特色です。また、字幕と日本語訳に加え、各英語に特徴的な単語、表現、発音、語法、社会的・文化的背景についての説明を見ることができる点も大きな特色です。


※1科学研究費助成事業について
(1)2012年4月-2016年3月  『社会言語学的変異研究に基づいた英語会話モジュール開発』
 基盤研究(B)、課題番号24320106、研究代表者:関屋康(神田外語大学)
 アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語、カナダ英語、アイルランド英語、
 シンガポール英語の7つの言語を開発
(2)2018年4月-2022年3月  『多様な英語への対応力を育成するウェブ教材を活用した教育手法の研究』
 基盤研究(B)、課題番号18H00695、研究代表者:矢頭典枝(神田外語大学)
 フィリピン英語、インド英語、マレーシア英語、スコットランド英語、ウェールズ英語の5つの言語を開発。
 本件はこちらの科学研究費助成事業にて実現。


■英語モジュールとは
 英語研究の分野では、世界の英語圏のさまざまな英語を''World Englishes''と複数形で捉え、それらの違いに関する研究を英語教育に応用している。このような学術的な傾向を踏まえ、東京外国語大学が長年開発してきた27言語のインターネット教材「TUFS(Tokyo University of Foreign Studies)言語モジュール」で培われた技術と、約70名の英語ネイティブ教員を抱える神田外語大学の「English Language Institute」(ELI)の人的資源が融合し、「世界の英語モジュール」(通称「英語モジュール」)の共同開発に至った。既に「アメリカ英語」「イギリス英語」「オーストラリア英語」「ニュージーランド英語」「カナダ英語」「シンガポール英語」「アイルランド英語」「インド英語」「フィリピン英語」が公開されており、「マレーシア英語」が第10弾となる。2021年度以降には「スコットランド英語」「ウェールズ英語」を開発、順次公開予定。


●研究者
 矢頭 典枝(神田外語大学 外国部学部教授、研究代表者)/関屋 康(神田外語大学 外国語学部教授)
 フィリップ・マーフィー(神田外語大学 外国語学部教授)/川口 裕司(東京外国語大学 大学院総合国際学研究院教授)
 斎藤 弘子(東京外国語大学 大学院総合国際学研究院教授)/吉冨 朝子(東京外国語大学 大学院総合国際学研究院教授)
 小中原 麻友(神田外語大学 外国語学部講師)/梅野 毅(東京外国語大学 助手)
 J.K. Chambers(トロント大学 教授、海外アドバイザー)



【参考記事】
・「インド英語会話モジュール」公開(2019/03/20) 
  (リンク »)
・論文「KANDA×TUFS 英語モジュール―開発の意義と特徴―」
  (リンク »)
・「フィリピン英語モジュール」公開(2019/03/26)
  (リンク »)
・「マレーシア英語会話モジュール」公開」(2021/3/18)
  (リンク »)


▼本件に関する問い合わせ先
学校法人佐野学園 (神田外語グループ) グループコミュニケーション部
渡邉
住所:東京都千代田区内神田2-13-13
TEL:03-3258-5837
FAX:03-5298-4123
メール:media@kandagaigo.ac.jp


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