CQCの研究者は、この度発表したプレプリントリポジトリ arXiv( (リンク ») )において、量子コンピューターが学習によって実社会でよくある不確かさに対処できることを示しました。これは人間が大抵直感的に対応しているものです。この度の研究は Marcello Benedetti 博士が筆頭著者として率い、共著者としてBrian Coyle氏、 Michael Lubasch博士、 Matthias Rosenkranz 博士が参加しました。この研究チームは、Mattia Fiorentini博士が責任者を務めるCQCの量子アルゴリズム開発チームに所属しています。
この論文では、シミュレーターとIBM Q量子コンピューターに3つの原理実証を実装し、以下の問題に対する量子的手法による推論を議論しています。
• 教科書的なベイジアンネットワークのランダムインスタンスに関する推論
• シミュレートされた金融時系列の隠れマルコフモデルにおける市場のレジームスイッチングの推測
• 「肺がん」問題として知られる医療診断タスク
原理実証は、量子マシンが高次の表現力を有する推論モデルを使用して、さまざまな分野において、新しい応用を提供できる可能性を示すために行われました。この論文は、今日のノイズのある量子デバイスを用いた機械学習という分野において、複雑な分布からのサンプリングが、量子優位性を示す極めて有望な領域のひとつと考えられるという事実に基づいています。そして、この先駆的な研究は、現在の初期段階でさえ、量子コンピューティングが人間の論理的思考のエミュレーションなど、科学の最も意欲的な課題を研究する効果的なツールであることを示しています。
各種業界の機械学習の科学者と量子ソフトウェアおよびハードウェア開発者は、この度の開発から短期的に最も大きな恩恵を受けることとなるでしょう。
こちらの投稿記事( (リンク ») )はこの度の科学論文に伴うものであり、先駆的研究の背景にある利用可能な原則を提示し、研究チームが実施した原理実証の内容を掲載しています。
量子デバイスは今後数年内にさらなる改善が見込まれます。この度の研究は量子コンピューティングの基礎を築くものとなり、確率論的推論に応用されるとともに、エンジニアリングやビジネスなどの実社会的な問題へ直接適用されることになるでしょう。
こちらのビデオ( (リンク ») )において、量子アルゴリズム開発チーム責任者である Mattia Fiorentini博士は、プロジェクトの成果とそれが与えうる影響に関して、詳細を説明しています。
以上
ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティングについて
ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティング(CQC)は、世界をリードする量子コンピューティング・ソフトウエア企業です。ケンブリッジ(英国)、サンフランシスコ、ロンドン、東京のオフィスに、50人の博士号保有者を含む80人近い科学者を擁し、世界中に大きな影響を与える量子技術の商業化ツールを構築しています。
CQCは、量子ソフトウエアにおいて、とりわけ量子開発プラットフォーム(tket)、量子化学分野のエンタープライズ・アプリケーション(EUMEN)、量子機械学習(QML)、量子自然言語処理(QNLP)及び量子サイバー・セキュリティー・デバイス(IronBridge TM)などを提供する専門知識を有しています。
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