超小型衛星「KOSEN-3」、JAXAの革新的衛星技術実証5号機の実証テーマに決定

独立行政法人国立高等専門学校機構

From: PR TIMES

2023-03-27 10:46

独立行政法人国立高等専門学校機構 香川高等専門学校(香川県 校長:田中正夫 以下「香川高専」)が提案機関となり8 高専、2大学で開発を進める超小型衛星(以下、KOSEN-3)が、2023年2月8日に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証5号機に搭載する実証テーマの一つに決定しました。2023年4月には新たな開発学生を含めた、参画校全体でのキックオフミーティングを開催いたします。



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 香川高専と明石高専を中心とする 8 高専、2大学が提案する超小型衛星(以下、KOSEN-3)が、2023年2月8日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証5号機に搭載する実証テーマの一つに決定しました。本件は、2022年9月に「革新的衛星技術実証4号機」の実証テーマとして選定されましたが、号機を変更し5号機での実証となりました。2023年4月には、新たに開発メンバーに加わる学生も含めた、参画校全体でのキックオフミーティングを開催いたします。
 高専では、全国に51ある国立高専のスケールメリットを活かし、国立高専主体の超小型衛星の開発に取り組んでいます。これまでに、第1号機にあたる「KOSEN-1」が2021年11月9日にJAXAのイプシロンロケット5号機により打ち上げられ、宇宙技術実証に成功した実績があります。
 高専連携衛星3号機、通称「KOSEN-3」と呼ばれるこの超小型衛星(CubeSat)は、高専が連携して開発する超小型衛星としては3機目となります。先行機にあたる「KOSEN-2」は、2022年10月に打ち上げが試みられましたが、辛くも宇宙に届きませんでした。今回、国立高専及び都立高専8校による共同開発衛星第2号機「KOSEN-2」のプロジェクトチームに愛知工科大学、九州工業大学を新たに加えた上で、KOSEN-3の共同開発が行われています。
 KOSEN-3では、衛星の軌道寿命の長期化を図るための3つの宇宙実証を行います。軌道寿命の延長が実現できれば、長期間の地球観測ミッションを行うことが可能となります。また、超小型衛星「KOSEN-1」、及び「KOSEN-2」の開発ノウハウを継承した上でKOSEN-3の開発を進める中で、自らミッションを立案できるなど、宇宙開発の総合的な視点に立てる人材輩出を目指します。

◆提案代表校◆
  独立行政法人国立高等専門学校機構 香川高等専門学校

◆共同実施校◆
  独立行政法人国立高等専門学校機構 明石工業高等専門学校
  独立行政法人国立高等専門学校機構 米子工業高等専門学校
  独立行政法人国立高等専門学校機構 高知工業高等専門学校
  独立行政法人国立高等専門学校機構 群馬工業高等専門学校
  独立行政法人国立高等専門学校機構 新居浜工業高等専門学校
  独立行政法人国立高等専門学校機構 徳山工業高等専門学校
  東京都立産業技術高等専門学校
  私立愛知工科大学
  国立大学法人 九州工業大学



KOSEN-3について

◆名称◆
 高専連携技術実証衛星「KOSEN-3」

◆テーマ名◆
 「軌道維持用推進システムを搭載した次世代CubeSatの技術実証」

◆軌道上での実証内容と人材育成◆
1.PPT(Pulsed Plasma Thruster)推進システ(※1) による軌道寿命の長期化の技術実証
2.多機能で高性能化が可能な入手性の良い市販マイコンを高度に組み合わせたOBC(※2)の技術実証
3.高密度な次世代CubeSatに不可欠となる新規格の光無線バス(※3)の実証
4.KOSEN-1及びKOSEN-2のノウハウを継承した衛星の運用とミッションの達成に、より多くの高専学生が参画するを通じた、宇宙人材の育成・輩出
(※1)・・・人工衛星用の推進装置の1つであり、「パルスプラズマエンジン」とも呼ばれる。
(※2)・・・オンボードコンピュータの略称。人工衛星を制御するためのコンピュータ。
(※3)・・・赤外線から可視光線までの間の波長の電磁波(光線)を、バス(システムのデータ伝送路)に利用する技術。

◆実施体制◆
<実施責任者>
  香川高専・電気情報工学科 村上 幸一 准教授
<副実施責任者>
  明石高専・電気情報工学科 梶村 好宏 教授
<共同実施者>
  米子高専・電子制御工学科 徳光 政弘 准教授
  高知高専・ソーシャルデザイン工学科 今井 一雅 客員教授・名誉教授
  群馬高専・機械工学科 平社 信人 教授
  新居浜高専・電気情報工学科 若林 誠 准教授
  新居浜高専・電気情報工学科 今井 雅文 助教
  徳山高専・機械電気工学科 池田 光優 教授
  徳山高専・機械電気工学科 片山 光亮 准教授
  都立産技高専・ものづくり工学科 高田 拓 准教授
  愛知工科大学・電子ロボット工学科 西尾 正則 教授
  愛知工科大学・電子ロボット工学科 中谷 淳 准教授
  九州工業大学・宇宙システム工学研究系 北村 健太郎 教授


《参考》 関連するこれまでの取り組み

◆文部科学省・宇宙航空人材育成プログラム◆⇒[ (リンク ») ]

1.高知高専・徳山高専を中心とした8高専による文部科学省・平成26年度実践的若手宇宙人材育成プログラム「国立高専超小型衛星実現に向けての全国高専連携宇宙人材育成事業」(代表者:高知高専・今井一雅)

2.徳山高専・高知高専を中心とした10高専による文部科学省・平成29年度宇宙航空人材育成プログラム「超小型衛星開発を通した高専ネットワーク型宇宙人材育成」(代表者:徳山高専・北村健太郎)

3.新居浜高専を中心とした6高専による文部科学省・令和2年度宇宙航空科学技術推進委託費・宇宙人材育成プログラム「継続的な超小型衛星開発・運用を通した次世代の高専型宇宙人材育成」(代表者:新居浜高専・若林誠)

4.革新的衛星技術実証2号機
テーマ名「2Uキューブサットによる超高精度姿勢制御・超小型LinuxマイコンボードによるOBC・木星電波アンテナ展開技術の実証」(高知工業高等専門学校、群馬工業高等専門学校、代表者:高知高専・今井一雅)

5.革新的衛星技術実証3号機、4号機
テーマ名「超高精度姿勢制御による指向性アンテナを搭載した海洋観測データ収集衛星の技術実証・持続可能な宇宙工学技術者育成とネットワーク型衛星開発スキームの実証」(代表者:米子高専・徳光政弘)


本件に関連するJAXAによる公開情報

・JAXAホームページ:「革新的衛星技術実証4号機のテーマ公募」追加選定結果について⇒[ (リンク ») ]
・JAXA革新的衛星技術実証5号機に搭載する実証テーマ⇒[ (リンク ») ]
・JAXA革新的衛星技術実証プログラム⇒[ (リンク ») ]
・JAXA革新的衛星技術実証プログラム Twitter公式アカウント⇒[ (リンク ») ]



香川高等専門学校について

 国立香川高等専門学校(香川高専)は、ともに長い歴史を持つ高松工業高等専門学校(高松高専)と詫間電波工業高等専門学校(詫間電波高専)が統合して2009年10月に発足し、2021年度の入学生は第12期生となります。本校には、本科7学科として、機械工学科、電気情報工学科、機械電子工学科、建設環境工学科、通信ネットワーク工学科、電子システム工学科、情報工学科、専攻科2専攻として、創造工学専攻と電子情報通信工学専攻を設置しています。高松キャンパスは創造工学系、詫間キャンパスは電子情報通信工学系とキャンパスそれぞれの特徴を活かしながら、両キャンパスの連携を強化することで、香川高専として魅力的な教育プログラムと教育環境を提供しています。


【学校概要】
学校名:独立行政法人国立専門学校機構 香川高等専門学校
所在地:香川県高松市勅使町355(高松キャンパス)、香川県三豊市詫間町香田551(詫間キャンパス)
校長名:田中 正夫
設立:1943年10月
URL: (リンク »)
事業内容:高等専門学校・高等教育機関


【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
香川高等専門学校 総務課 地域連携係
TEL:087-869-8507
e-mail:etiiki@t.kagawa-nct.ac.jp
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