はじめに
前回に続いて、2010年に公開された論文「Dapper, a Large-Scale Distributed Systems Tracing Infrastructure」に基づいて、Google社内で使用されている分散トレーシングツールDapperを紹介していきます。今回は、Google社内での実際の利用例を紹介します。
システム開発時の活用例
Dapperは、複数のマイクロサービスが連携する際のパフォーマンスのボトルネックを分析することを目的に開発されましたが、Google社内のさまざまなチームが利用を始めると、その他の場面でも役立つことが分かってきました。論文の中では、そのような典型例として、新しいシステムを開発する際にDapperが役立った例が紹介されています。AdWordsの開発チームは、広告レビューシステムの一つをスクラッチで再開発する際に、Dapperで次の様な問題を解決しました。
性能改善
開発中のサービスに対してDapperのトレースを定期的に分析することで、性能改善の効果が大きそうな場所を特定し、開発段階から継続的な性能改善を実現しました。また、本来は並列に処理できるサービスが誤ってシリアルに実行されている箇所などもDapperのトレースから特定できました。
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