リーダー達は、懸念事項として、理解、ビジネス戦略、十分なデータ、規制の準備が欠如しており、データプライバシー、セキュリティ、ガバナンスが主な課題であると気づいています。
ケーリー(ノースカロライナ州),2024年7月9日 /PRNewswire/ -- 生成AIは引き続き存在します。世界中の組織が、このテクノロジーを熱心に利用し投資していますが、GenAI活用を主導しているのはどの地域や国でしょうか?SASがColeman Parkes Research Ltd.に委託して実施した最近のグローバル調査によると、中国がけん引しています。中国ビジネスの意思決定者は、組織の83%がこのテクノロジーを使用していると回答しています。これは英国(70%)、米国(65%)、オーストラリア(63%)を上回っています。ただし、米国の組織は「成熟度」という点で優れており、GenAIテクノロジーを完全に実装している企業は24%で、中国の19%、英国の11%を上回っています。
AIとGenAIの世界経済への影響の観点から、これはどのような意味を持つのでしょうか?マッキンゼーの2023年のレポートによると、GenAIは多様なユースケース全体で年間2兆6,000億ドルから4兆4,000億ドル相当を付加する可能性があると推定されています。これは2021年の英国のGDP全体に匹敵します。この影響により、人工知能の全体的な影響力が15%から40%増加するとも見られています。
SASとColeman Parkesはこのような経済的影響について、主要なグローバル市場の1,600人の意思決定者を対象に調査を行いました。回答者は、銀行、保険、公共部門、ライフサイエンス、ヘルスケア、電気通信、製造、小売、エネルギー・公益事業、専門サービスなど、幅広い産業界で働いています。調査対象となった企業の従業員数は、最も小規模な組織で500〜999人、最も大規模な組織で10,000人を上回っています。
詳細については、調査レポートの全文( (リンク ») )と、インタラクティブなデータダッシュボード( (リンク ») )をご覧ください。
「中国はGenAIの採用率ではリードしていても、採用率が高いことが必ずしも効果的な実装やリターンの向上をもたらすわけではありません」とColeman ParkesのマネージングディレクターであるStephen
Saw氏は述べています。「実際、GenAIを完全に実装している組織は24%であるのに対し、中国では19%となっており、米国が競争をリードしています」
GenAIで前進した世界の各地域
グローバル調査結果によると、様々な地域が既にGenAIを利用しており、それを有意義な方法で採用し始めていますが、その割合は異なります。
「新技術の登場で関心は高まりますが、組織として誇大広告と現実を分離していかなければならず、企業としては実装の複雑さを理解していかなければなりません。当社は生成AIにより、この重要な瞬間を達成しました」とSASのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼CTOであるBryan Harris氏は述べています。「ハイプサイクル(ハイプ曲線)から抜け出すために、GenAIによる再現性と信頼性のあるビジネス成果の意図的な実装と提供が求められます」
生成AIを最大限に利用して組織のプロセスに組み込んでいるのはどの地域だと思いますか?
北米 20%
アジア太平洋: 10%
ラテンアメリカ: 8%
北欧: 7%
南西および東ヨーロッパ: 7%
GenAI使用ポリシーを実装しているのはどの地域だと思いますか?
アジア太平洋: 71%
北米 63%
南西および東ヨーロッパ: 60%
北欧: 58%
ラテンアメリカ: 52%
来年度にGenAIへの投資を計画している人はどの程度の予算を持っていますか?
アジア太平洋: 94%
北欧: 91%
南西および東ヨーロッパ: 91%
北米 89%
ラテンアメリカ: 84%
注:北米は米国とカナダで構成されています。LATAMにはブラジルとメキシコが含まれます。北ヨーロッパには、英国/アイルランド、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークが含まれます。南西および東ヨーロッパは、フランス、ドイツ、イタリア、ベネルクス、スペイン、ポーランドです。APACには、オーストラリア、中国、日本、アラブ首長国連邦/サウジアラビアが含まれます。
産業界や機能部門は、多様な速度でGenAIを受け入れている
Alchemy CrewのCEO兼ベンチャーパートナーであるSabine VanderLinden氏は、GenAIに投資する業界に大きな可能性を見出しています。「ビジネスの未来は生成AIによって再構築されています」と彼女は述べています。「マーケティング分野のダイナミックなプロファイリングから精密な保険金請求に至るまで、GenAIをビジネスプロセスに統合すると、効率性、個別化、戦略的な先見性の面で、比類のない機会がもたらされます。このテクノロジーを採用することは、不確実性が高く予測不可能な競争市場で優位に立つ上で不可欠です」
業界セグメントに分けると、多様な指標を通じてGenAIを日常業務に組み込むという観点で、銀行と保険は他の産業界をリードしていることがわかります。以下で、上記の調査結果の要点をまとめました。
GenAIを完全に実装する、そして通常のビジネスプロセスに完全に実装するという観点では、以下の業界はどの程度を占めていますか?
銀行: 17%
電気通信会社: 15%
保険: 11%
ライフサイエンス:11%
専門サービス: 11%
小売: 10%
公共部門: 9%
健康: 9%
製造業:7%
エネルギー・公益事業: 6%
どの産業界がGenAIを、既にある程度日常的に使用していると思いますか?
電気通信会社: 29%
小売: 27%
銀行: 23%
専門サービス: 23%
保険: 22%
ライフサイエンス: 19%
ヘルスケア: 17%
エネルギー・公益事業: 17%
製造業: 16%
公共部門: 13%
組織内のどの部門がGenAIを使用していますか、または使用を計画していますか?
営業: 86%
マーケティング: 85%
IT: 81%
財務: 75%
製造: 75%
早期採用者(アーリーアダプター)は、GenAIの使用と実装において多くの課題を見つけている
GenAIを日常的に使用する場合に組織が直面する課題リストのナンバーワンに上がるのは、明確なGenAI戦略の欠如です。
調査に回答したリーダーのうち、自社のGenAI導入について「十分理解できている」と回答した人はわずか9%でした。GenAIを完全に実装している組織の回答者のうち、組織のGenAI導入戦略を「十分理解できている」と回答した人はわずか25%でした。導入に先手を打っている組織も含め、テクノロジー投資の意思決定を担当する意思決定者でさえ、AIに精通していないのです。
テクノロジーの意思決定を行う組織の幹部の10人中9人は、GenAIとそのビジネスプロセスへの影響の可能性について「完全には理解していない」ことを認めています。組織のAI導入戦略を「理解している」と回答した経営幹部は、CIOが45%でトップ、しかしながら、最高技術責任者(CTO)のうち、「完全に理解している」と回答したのは36%に過ぎません。
このように、理解度にはギャップがあるものの、ほとんど(75%)の組織が「来年度用のGenAIに投資するための予算を確保した」と回答しています。
組織が抱えている課題として、これ以外には次のようなものがあります。
データ
組織は、GenAIを採用する際、大規模言語モデル(LLM)を微調整するためのデータが不十分であることを認識しています。また、組織は導入に深く関与して初めてAIの実装を成功させるために必要となる適切なツールが不足していることを認識しています。組織のITリーダーが最も懸念していることは、データプライバシー(76%)とデータセキュリティ(75%)についてです。
規制
「将来のAI規制に完全に準拠する準備ができている」と答えた組織は、わずか10分の1でした。完全に導入している組織の3分の1が「規制に準拠することができる」と考えています。GenAIガバナンスの高度なトレーニングを実施している組織はわずか7%です。また、LLMのバイアスおよびプライバシーリスクを測定するための信頼できるシステムを導入しているのはわずか5%です。
障害があるとはいえ、一部のアーリーアダプターは、大きなメリットを既に享受しています。89%が、「従業員体験や満足度が向上した」、82%が「運用コストを節約できている」と回答しています。また、82%が、「顧客維持率が高くなった」と回答しています。
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