NTT・クボタ・ドコモ、山間部でもロボット農機の遠隔操作を可能にする通信技術を実証 ~モバイル通信と衛星通信の連携と映像制御により全国エリアでスマート農業を可能に~

NTT株式会社

From: Digital PR Platform

2026-05-25 15:07


発表のポイント:

未来の農業を支えるロボット農機に必要な通信について、モバイル通信と衛星通信を組み合わせることで山間部におけるほ場内やほ場間での通信の安定化を実現しました。
ロボット農機の走行に必要な部分の映像品質を確保しつつ、通信可能帯域に応じて映像を圧縮することで遠隔操作・遠隔監視時の映像伝送の継続性を確保しました。
本実証技術を活用し、ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視での課題である通信・映像伝送の実用性を高め、将来的な完全無人化の実現につなげていきます。また、データ活用による農業の国内外での社会実装に取り組み、持続可能な農業の実現をめざします。


 NTT株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下 NTT)、株式会社クボタ(本社:大阪市北区、代表取締役社長:花田 晋吾、以下 クボタ)および株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:前田 義晃、以下 ドコモ)は、山間部におけるロボット農機の遠隔操作・遠隔監視時の通信安定化、および映像伝送の継続性を実現する共同実証実験(以下、本実証)を実施しました。本実証ではロボット農機の走行に必要な映像伝送をモバイル通信と衛星通信を組み合わせて最適制御を行うとともに、映像制御技術を適用しました。これにより、通信品質が変動する環境下でも映像の視認性を維持できることを確認し、ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視を支える通信基盤としての有効性を示しました。
 なお、本実証の内容については2026年5月27日(水)、28日(木)に開催予定の「つくばフォーラム2026※1」にNTTから展示予定です。

1.背景
 この先の未来も持続可能な農業を実現するには、人手不足を解消する農作業の自動化やデータを活用した効率的な営農の推進が必要不可欠な状況です。日本政府においてもロボット農機の公道での走行について、遠隔監視による安全性の確保を前提とした規制緩和に向けた制度の整備が進められています。
 これまでNTTとクボタは、ICTを活用し、農業経営の見える化や作業効率化・自動化、高品質農業の実現など、農業生産者のイノベーションにつながる研究開発やサービス開発に取り組んできました※2。
 しかしながら日本の耕地面積の約4割を占める中山間地域では、地形や遮蔽物によりモバイル通信環境の変動が生じやすく、ほ場内やほ場間でのロボット農機の通信において遅延や切断が発生する可能性があります。ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視において、通信の不安定さは安全性に直結することから、実用化に向けては必要な映像やデータの安定した伝送が課題となります。

2.取り組みの内容
 本実証では、通信状況に応じてモバイル通信と衛星通信の複数回線によるマルチパスの制御を行い、山間部におけるほ場内やほ場間などのモバイル通信回線の品質が低下しやすい区間において、衛星通信回線を併用することで安定性が確保できることを確認しました。あわせて、通信状況に応じた映像圧縮の自動調整や、進路や農作物が映る重要領域の映像品質を優先的に確保する映像制御技術を適用することで、映像伝送の安定性と視認性の両立が可能になりました。


(リンク »)
図1.ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視における通信・映像制御の将来イメージ


3.技術のポイント
(1) モバイル通信回線と衛星通信回線の併用技術
 各回線の通信品質にもとづく複数回線の制御技術により、モバイル通信回線と衛星通信回線を組み合わせた最適制御を実現。モバイル通信回線と衛星通信回線で相互に補完することにより、山間部においても安定した通信が可能となります。

(2) 重要領域の映像品質を確保しつつ映像を圧縮する映像制御技術
 予測した通信帯域に応じ、重要な領域(ロボット農機の進路など)の映像品質を確保する一方、それ以外の領域の映像を圧縮することで、安定した映像伝送を実現。


(リンク »)
図2.実験構成


4.各社の役割
(1) NTT
 無線品質予測技術「Cradio」、品質予測にもとづく複数回線の最適制御技術「協調型インフラ基盤」の提供および実証実施

(2) クボタ
 ロボット農機および実証フィールドの提供

(3) NTTドコモ
 重要領域の映像品質を確保しつつ、無線品質予測技術と連動しながら重要領域以外のデータを圧縮する映像制御技術の提供

5.今後の展開
 本実証で得られた通信安定化および視認性確保の技術を活用し、ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視での課題である通信・映像伝送の実用性を高め、将来的な完全無人化の実現につなげていきます。また、データ活用による農業の国内外での社会実装に取り組み持続可能な農業の実現をめざします。さらに、NTTでは引き続き、「NTT C89※3」ブランドのもとで衛星を活用し、社会課題の解決を進めていきます。

【参考】
※1:つくばフォーラム2026
 URL: (リンク »)

※2:2016年 6月7日 「農業・水・環境インフラ分野におけるICTイノベーション創出に向けた連携協定の締結について〜ICT活用による農業の競争力強化、快適な生活環境の実現〜」
 URL: (リンク »)

※3:「NTT C89」は、NTT株式会社の商標です。「NTT CONSTELLATION 89 PROJECT」の略称であり、社会へのソリューション提供を通じて宇宙関連事業の拡大および宇宙産業全体の発展に貢献していく取り組みです。
 URL: (リンク »)



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