「Fusion Applications」実現に向け2006年は重要なステップの年に

山下竜大(編集部) 2006年03月03日 23時48分

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 日本オラクルが開催している「Oracle OpenWorld Tokyo 2006(OOW 2006)」の最終日となる3月3日、基調講演にOracle Corporationのアプリケーション開発担当 シニアバイスプレジデント、John Wookey氏が登場。「IT投資を守り、進化し続ける情報指向アプリケーション〜Oracle Applicationsの現状と未来」をテーマに講演した。

3月1日付けでOracleのアプリケーションビジネス日本市場担当に就任したDick Wolven氏。

 Wookey氏に先立ち、基調講演のステージに登場したOracle Corporationのアプリケーションビジネス日本市場担当シニアバイスプレジデント&ゼネラルマネージャーであるDick Wolven氏は、まず日本市場におけるアプリケーションビジネス戦略について紹介した。

 Wolven氏は、EMCジャパンの社長を務めた経験を買われ、2006年3月1日付けで日本市場担当に就任している。同氏は、「グローバル化や法制対応など、ビジネス環境の変化が激しい日本市場は、Oracleのアプリケーションビジネスにおいて高いポテンシャルを秘めている」と言う。

 そこでまず、「350名体制のアプリケーションビジネス専門の部門を開設し、高成長のアプリケーションビジネスを育成していく」とWolven氏。さらに同氏は、「ひとつのビジョンを確立し、市場に対し明確なメッセージを展開していく。ひとつの顔でビジネスを展開することで、Oracleのビジョンを顧客に浸透させていきたい」と話している。

 そのためには、パートナー企業との協力は不可欠であり、「いかに顧客企業の価値を最大化できるかが最大のポイントとなる」とWolven氏は話している。

Fusion Applicationsは“いとこ取り”のアプリケーション

 Wolven氏に続きステージに登場したWookey氏は、「Oracleのミッションは、Oracleのアプリケーションを顧客の継続的な競争力向上の原動力にすること」と言う。

 常にビジネスが変化する現在では、部門ごとに最適化され融通のきかなくなったインフラをいかに改善するが企業のシステム部門にとって最大の課題になっている。ガートナーの調査では、IT投資の80%がシステムのメンテナンスに費やされており、いかに新規投資により多くの投資を行えるかが経営課題となっている。

「Fusion Applicationsに向け2006年は重要なステップの年となる」とWookey氏。

 「変化に強いITインフラを実現するためには、ビジネスの可視化と業務要件への高い適応性により、持続可能な競争優位性を実現することが必要であり、Oracleが提供するFusion Applicationsが解決する。これを“フュージョン効果”と呼んでいる」とWookey氏。

 Fusion Applicationsは、「Oracle EBS、Siebel、PeopleSoft、JD Edwardsのベスト・オブ・ベストの機能を統合した“いとこ取り”のアプリケーション」(Wookey氏)であり、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいて、市販の標準開発プラットフォームを使用してモジュールの開発ができるほか、情報系アプリケーションとの連携も可能。Wookey氏は、「TCO(総保有コスト)を削減し、ライフサイクル管理を実現することができる」と話している。

 しかし、Fusion Applicationsの話をする度に、顧客から「“既存のアプリケーションは継続して使用できるのか”“アプリケーションに投資してメリットは得られるのか”“移行時期をユーザー主導で決定できるのか”といった質問をよく受ける」とWookey氏は言う。

 「答えはすべて“Yes”だ。投資を“Protect(保護)”し、既存のアプリケーションを“Extend(拡張)し、さらに将来に向けて“Evolve(進化)”させるのが、Oracleのアプリケーション戦略だ」(Wookey氏)

 Oracleでは、Protect(保護)において、すべてのアプリケーション製品を少なくとも2013年までサポートすることを約束している。また、Extend(拡張)においては、すべてのアプリケーション製品の次期バージョンを提供することを発表している。さらに、Evolve(進化)では、すべてのアプリケーション製品を、次世代ビジネスアプリケーションであるFusion Applicationsへと進化させていく。

2006年から2008年までの「Fusionロードマップ」

 Oracleでは、2008年をめどに「Fusion Applications Suite」を提供する計画だ。この2008年に向け、「2006年は重要なステップの年となる」とWookey氏。2006年より、予定される製品をリリースすることで、2008年のFusion Applications Suiteの提供に向け、段階的な機能拡張を行っていく。

 「目指しているのは、ビジネスにおける新たな価値の創出であり、可視性と操作性の向上、情報マネージメント能力の拡張、ビジネスのモデル化の支援が重要になる」(Wookey氏)

 Fusionコンポーネントの具体的な計画としては、2006年に3つのFusionコンポーネントが提供される予定。まず、XMLベースのFusionレポートライブラリの提供により、共通のレポーティング環境を実現する。次にUDDIに対応したWebサービスリポジトリを提供することで、複数のアプリケーション製品における統合ポイントの標準化を実現する。さらに、ビジネスプロセスフローの提供により、変化するビジネス要件に対し、ビジネスアナリストがプロセスのモデル化と適用を直接実施できる仕組みを提供する計画だ。

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