ビジネスの“これから”は、ITとセキュリティが牽引する

ITが歩んだ25年から描き出したトレンドマイクロの見据える未来の物語


トレンドマイクロ株式会社
大三川彰彦 取締役副社長

 2013年は、トレンドマイクロにとって創業25周年となる節目の年。大三川彰彦取締役副社長の挨拶で始まった同イベント、オープニングセッションで登場したのは同社創業者のひとりであり、長年支え続けてきたエバ・チェン氏。"物語"をキーに置き、同社が今まで歩んできた25年を振り返りながら、これからのITとビジネスが歩んで行くであろう25年を語った。25年前、同氏が来日した際、日本にはさまざまなDOSシステムをはじめ、多彩な企業が提供しているシステムが使われていたと言う。やや混迷を極めていた過去から、現在へと至る過程で、システムの統合がなされ、日本にもグローバル化の波が到来したと続けた。また、モバイルの登場で国境の枠とともに、個人同士もインターネット上でつながるようになるなど、25年の間にITは集約と革新を繰り返し、人々を支えてきたと語る。

 ITの登場に加え、モバイルやクラウドの概念が誕生したことで、人々の働きかたにも革新が起きた。反面、セキュリティ性の確保に悩む企業が増加。モバイルやタブレットの登場でIT担当者の管理対象が増えてしまったこと、ソーシャルメディアの盛り上がりでサイバー犯罪者との接触点が増えてしまったこと、クラウドによりデータの置き場所が明確に把握できなくなってしまったこと、ITの進化はこうした新たな悩みを生んでしまったとチェン氏は続けた。

 この問題を解消するには、モバイルからクラウド、アプリケーションまで多重かつリアルタイムな防御をエンドユーザーに意識させずに実現する"Smart"。必要に応じて自由に拡大縮小ができるものの、集中管理体制、自動化を実現した"Simple"。そして、業種や業態、市場、エコシステムに適した防御策を実現し、未知の脅威にも即座に対応できる"Security that fit"、3要素が重要だと言う。同社はこの三要素を実現するため、「スマートプロテクション戦略」を掲げ、ビッグデータをはじめ、脅威の知見を増やし製品強化、また情報提供に注力し、これからの25年間を描いていくと締めくくった。

セキュリティによる経済優位性ITの力で変化した企業の競争因子

U.S. Cyber Consequences Unit
理事長兼主席 エコノミスト
スコット・ボーグ氏

 続いて登壇したのは、U.S. Cyber Consequences Unitの理事長兼主席エコノミストのスコット・ボーグ氏。同氏は経済の観点から、サイバー犯罪の脅威、ITの利点を語った。「サイバー犯罪は、新聞の見出しを変えうる」と脅威を如実に言い表し、「だからこそセキュリティは、経済成長を促し、他国、他社との優位点にもなりうる」と続けた。サイバー攻撃は、生産の阻害、事業の破壊、信頼の失墜には有効だが、イノベーションやエコシステムの構築には繋がらない。そして、イノベーティブな商品情報を盗み、他社の名前で販売する、それでは将来の経済の核を生み出すことはできないとボーグ氏は力強く語った。

 サイバーセキュリティを意識し、自社や国家の情報資産を守ること。これは、信頼や利益を失わない以上に、イノベーションにより生まれた"将来のビジネス"、そして、それに付随した経済を守ることにも繋がって行くとボーグ氏は続け、「(経済面で優位な立場にある)日本とアメリカはサイバーセキュリティを強化していかなければならない」と締めくくった。


日本交通株式会社 執行役員
野口勝己氏

 キーノートセッションの最後には、日本交通の執行役員である野口勝己氏が登壇。ITを駆使した日本交通の試みを語る。同社は2011年にスマートフォンからタクシーが呼べるアプリ「日本交通タクシー配車」を提供。当初は東京23区と武蔵野市、三鷹市だけで提供していたが、ソーシャルメディアをはじめ、各所から要望が集まり全国版の開発に着手したそうだ。

 「スマートフォンでタクシーを呼べたら便利ではないか」、そのようなアイデアを実現したのはITだった。そして、完成した製品を進化させるきっかけもまたITによるものだったことを野口氏は強調。配車アプリは今後も拡大を続けて行くと語った上で、「今後は、位置情報や決済システムなど、お客様のパーソナライズ化を進めたい。お客様を守り、配車アプリをより盛り上げていくためにもセキュリティに力を入れていく」と語り、トレンドマイクロと協力関係を築いていくと語った。

登場した数々の注目IT技術をバーチャルEXPOで追体験!

 ゼネラルセッションでは、制御系システムをはじめ、仮想デスクトップ、モバイル、クラウドなど注目を集めるIT技術、ソリューションを網羅。中でも、ゼネラルセッションの時間帯に各5回ずつ実施された、VMware、Amazon Data Serviceとトレンドマイクロによるハンズオンセッションは、予約制ながら全てのセッションがすぐに満席になってしまうほど、盛り上がりを見せた。この参加者の数は、そのまま仮想デスクトップ、クラウドへの注目度の高さを物語っているとも言えるのではないだろうか。

 また、国内の大手企業によるセッションでは、自社が如何にして仮想デスクトップを導入したのかを主軸に置き、利便性をフル活用するための"セキュリティ"で押さえるべきポイントについて語った。ITがビジネスへもたらす恩恵を実感した上で、実現するためにセキュリティの存在は不可欠、双方の相関関係が把握できる構成にとなっていた。

 なお、同イベントは2013年12月13日までPC上から参加できるバーチャルEXPOも実施。同EXPO特設サイトでは、動画や音声を使ったITにより、時代の変化、"これから"のビジネスが解説されているほか、登壇した企業のセッション資料や製品紹介資料、導入事例の詳細資料などを配布している。また、「Trend Micro DIRECTION 2013」の数々の講演も同サイト上で閲覧することができるため、参加者が現場で体感した"次代のビジネス"が追体験できるだろう。

お知らせ
Trend Micro DIRECTION
提供:トレンドマイクロ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2014年1月31日
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