Salesforce1 Platformで一変するモバイル化の生産性
スマートデバイスのようなモバイルデバイスは種類が雑多なうえに、進化も早い。ゆえに、それらのデバイスに対応させたアプリケーションは、機能の追加・変更がきわめて頻繁に繰り返される可能性が高くなる。また、たとえ、対応するモバイルデバイスを1つに限定したとしても、ユーザーの新たな要求が次々に生まれ、結果として頻繁な更新作業が求められるのも、モバイル・アプリケーションの常であろう。
このような課題がある中で、スマートデバイス活用に対する、経営/ビジネス・サイドの要求を満たしていくには、モバイル・アプリケーション開発のあり方を抜本的に変革する必要がある。それを実現するプラットフォームが、Salesforce1 Platformにほかならないと関氏は言う。
Salesforce1 Platformでのモバイル・アプリケーション開発のアプローチは、「特殊な開発環境を用いて、一からアプリケーションを作り上げる」といった種類のものではない。
Salesforce1 Platformの究極的なゴールは、真の意味での「アプリケーションのマルチデバイス化」にある。つまり、Salesforce1 Platformで作ったアプリケーション/サービスならば、PCにもスマートデバイスにも、最適化されたかたちで自動的に対応する」--それが、セールスフォースが目指すソリューションであるということだ。
迅速な開発とメンテナンスを実現するアプリケーション基盤
Salesforce1 Platformでは、前述したような考え方にもとづいて「Salesforce1 アプリ」というモバイル・アプリケーション基盤が用意されている。
この基盤は、モバイル・アプリケーションの開発プロセス、あるいはアプリケーションのモバイル化を徹底的に合理化するための仕組みだ。
Salesforce1モバイルアプリでは、標準の画面レイアウトやアプリケーション・メニューなどが提供されており、併せて、セールスフォースの「Force.com」アプリケーションやCRMアプリケーション、および、パートナー(ISV)の「AppExchange」アプリケーションなども取り込むことが可能となっている。
必要部分のカスタマイズ(作り込み)についても、標準的な言語(HTML5やJavaScript/CSSなど)を通じて容易に行うことができる。しかも、Salesforce1 モバイルアプリには、市場で人気を博す「Line」や「Facebook」に代表されるスマートデバイス・アプリケーションの「画面遷移」も「ベストプラクティス」として組み込まれている。開発サイドは、そのフローに個別のユーザーインタフェース(UI)や処理を肉づけするだけで、多くのエンドユーザーにとって親しみやすいUIを完成させることができるのである。基幹アプリケーションに対してのソリューションとしては、さまざまな基幹アプリケーションのフロントエンドとしSalesforce1 モバイルアプリが活用できるように、Force.com Canvasといった技術も用意されている。
また、Salesforce1モバイルアプリでの迅速な開発を実現させるだけでなく、Salesforce1プラットフォームの豊富なAPIを活用することで、より自由度の高いUIでのカスタムアプリも開発できる。これらのAPIを活用するための「モバイルSDK」も用意させている。