コロナ禍に伴う職場環境の変化について、とりわけリモートワークの増加に関しては、各種メディアや公的機関等によってさまざまな考察がなされている。ところが、リーダー、従業員、パートナーの間のライフラインとも言うべき会議やビジネス上の会話をはじめとするリーダーシップへの影響については、考察が不十分であると言えるのではないだろうか。特に日本ではリーダーの適応能力に二極化が見られ、高齢層のビジネスリーダーは従業員との間にますます距離を感じている一方で、若年層のエグゼクティブはリモートワークのメリットを高く評価している傾向にある。また、日本のエグゼクティブの約3分の2が、従業員の「全体像を見る能力」が重要だと考えており、この能力が従業員にとって最も重要な会話スキルであると回答している。
本レポートでは、コロナ禍によってどのように職場の変化が促されたのか、また、そうした変化を日本およびアジア太平洋地域の企業がどのように受け入れているのかについて、コラボレーションや意思決定に対する影響、データの民主化、デジタルを活用するエグゼクティブによる影響力の高まりなども含めて考察している。そこからは、リーダーシップのスタイルと、将来に向けて組織を率いる上での議論やデータの活用方法についてのアプローチが見えてくるに違いない。
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