モンタビスタ、ネイティブなハード リアルタイム Linuxの課題を克服

2.6.10コミュニティ カーネルに対し100倍の割り込み応答時間で、Linuxの応答時間が予測可能に

モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社

2005-08-04 13:30

2005年8月2日(現地時間)米カリフォルニア州サニーベール発-
テレコム市場向けLinuxのリーディング プロバイダであるMontaVista Software Inc.(以下、モンタビスタ)は、本日、Linuxカーネルに対するネイティブなハード リアルタイムの開発について発表しました。
これにより、従来、専用のプロプライエタリな商用リアルタイムOSの特性とされる割り込み応答性をLinuxで達成するという目標へとモンタビスタはさらに近づきました。

モンタビスタが新たに取り組んだハード リアルタイム開発では、Linuxコード約600万行をおおよそ100のクリティカルな割り込みコードセグメントにまで分割し、レスポンス性能を向上しています。ユーザは、このコードを利用することで、プロプライエタリなリアルタイムOSで開発されたアプリケーションを、選択肢と柔軟性をいずれも備えたLinuxプラットフォームへと容易に移行できるようになります。

携帯端末やネットワーク機器のメーカーは、自社独特の新ソリューションやサービスを提供しなければならないというプレッシャーを感じています。こうした要求は、従来のリアルタイムOSでは対応できないソフトウェア要求となり、その結果Linuxは、次世代通信インフラ、モバイル/ワイヤレス機器構築のための戦略的なエンド ツー エンド プラットフォームとなりつつあります。

モンタビスタのエンジニアリング担当バイス プレジデント、ケビン・モーガン(Kevin Morgan)は、次のように述べています。
「本日発表したネイティブなリアルタイム テクノロジの躍進に、モンタビスタは大変な興奮を覚えています。ベンチマークでも明確に示されているとおり、一連の新たな開発を通じ、従来、プロプライエタリなRTOS製品だけが達成できたリアルタイムの割り込み応答時間をLinuxもサポートするようになったのです。」
「これは、起こるべくして成し遂げられたテクノロジの発展です。自社のオペレーティング システムにMontaVista Linuxを選択する開発者は増加しつつあり、こうした開発者がLinuxのリアルタイム テクノロジを求めているからです。その要求に応えるために、モンタビスタはオープンソース コミュニティとともに、ネイティブなハード リアルタイム テクノロジの発展に積極的に取り組み、社内の人材や資産を投入してきました。」

モンタビスタは、2004年10月に『オープンソース リアルタイムLinuxプロジェクト』を立ち上げ、リアルタイムLinuxの分野でリファレンスの構築に取り組んでまいりました。それ以来、コミュニティのインプットは、オリジナルのリファレンス コンセプトに取り込まれ、完全なリアルタイム カーネルの完成へと至りました。現在、携帯端末市場やテレコム市場のハイ エンドなマルチメディアをはじめ、タイム クリティカルな組込みアプリケーション向けに最適な状態となっています。

モンタビスタの近年の取組みは、コミュニティが確立したリアルタイム基盤をさらに強化し、Linuxカーネルの性能や予測性の向上を図るものです。モンタビスタは、FRD(Fast Real-time Domain)ベンチマークを利用し、Community 2.6.12.3カーネルに対して、カーネルのプリエンプションと割り込みのワーストケースのレイテンシーを比較しました。その結果、MontaVista Linuxは、総合的なリアルタイム性において30倍高いパフォーマンスを備えていると実証されました。今日のリアルタイム性に関するマイルストーンは、応答時間を予測可能なカーネルに進化させることです。これは、ハード リアルタイムLinuxカーネルを発展させる上で最後のハードルの1つとなります。

Linuxのオープンソース コミュニティと共同開発されたネイティブなハード リアルタイム開発の成果は、次世代のモンタビスタ製品に標準装備されます。詳細は、 (リンク ») をご覧ください。


モンタビスタソフトウエアについて
モンタビスタは、オープン ソース プラットフォームの提供を通じて、システム設計者による多岐にわたるネットワーク対応のインテリジェント機器、通信用インフラストラクチャの革新を可能にします。商用レベルのLinux ベース オペレーティング システムをソフトウェア開発者に提供します。MontaVista Linuxは、ユニバーサルな開発プラットフォームで、お客様の製品の差別化を可能にし、より低い総開発コストで、より早い製品化を実現します。MontaVista Linuxは、世界的な大企業により採用されています。
リアルタイム オペレーティング システムの先駆者ジェームス・レディ(James Ready)により1999年に設立され、米カリフォルニア州サニーベールに本社を置きます。モンタビスタは、主要投資企業や戦略的な投資家より出資を受けた株式非公開企業です。詳しくは、 (リンク ») をご覧ください。

モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社は、MontaVista Software Inc. の100%日本法人として2000年7月に設立され、日本市場に対して組込みLinux、およびそれに関わるあらゆるサービスを提供しています。
詳しくは、 (リンク ») をご覧ください。


Linux は Linus Torvalds の登録商標です。MontaVistaは、MontaVista Software Inc.の登録商標です。その他のすべての名称は、各社の商標、登録商標、またはサービス マークです。

【問い合わせ先】
モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社
マーケティング部:安田 佳世子
TEL: 03-5469-8840  FAX: 03-5469-8801
Email: kayoko_yasuda@montavista.co.jp
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社の関連情報

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]