モンタビスタ、多様なインテリジェンス機器に対応するMontaVista Linux Professional Edition 5.0をリリース

ネイティブ組込みLinuxにリアルタイム性能と最適化したメモリフットプリントを提供

モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社

2007-04-04 13:00

2007年4月4日(現地時間)米カリフォルニア州サンタクララ発-
テレコム、モバイルおよび組込み市場向け組込みLinuxのリーディング プロバイダであるMontaVista Software Inc.,(以下、モンタビスタ)は、業界で最も採用されている商用Linuxであり開発プラットフォームである製品の最新バージョンMontaVista Linux Professional Edition5.0をリリースしたことを発表しました。このリリースで、従来のリアルタイムOSに匹敵する性能を持つ、最も先進のネイティブLinuxのリアルタイム機能を業界で初めて提供します。さらに、モンタビスタは、5世代目に当たるこのバージョン5.0において、メモリサイズを大幅に削減し、機器開発メーカに対して初めて、最小のコネクティドデバイスに対しても高性能で機能豊富なソリューションを利用できるようにしました。これら2つの主要な改善により、エンドツーエンドのLinux採用を支援し、マルチメディアに最適化したインテリジェント機器およびそれをサポートするインフラストラクチャの新世代製品の開発を可能にします。モンタビスタのリアルタイム応答と使用リソースに対する投資は、音声品質、ストリーミングビデオ、ネットワーク回線容量、サービスの全体的な品質において目覚しい利益を生み、MontaVista Linuxはメディアコンバージェンス対応の究極のプラットフォームとなります。

MontaVista Linux Professional Edition 5.0は、リアルタイム性能に対してLinuxで初めて採用される多くの機能を構築しています。モンタビスタが以前のバージョンで開拓してきた優れたリアルタイム性能上に開発されたMontaVista Linux Professional Edition 5.0 は、リアルタイムテクノロジの最新の向上を搭載した最初のLinuxです。これらの先進の機能にはハイレゾリューションタイマーやLinuxカーネルの管理者であるIngo Molnarによって先導されているその他のネイティブLinuxリアルタイム拡張を含んでおり、より信頼性が高く、高品質なエンドユーザ体験ができる製品の開発を可能にします。

このMontaVista Linux Professional Editionの最新バージョンでは、平均応答時間(スケジューリング・プリエンプション遅延)が5マイクロ秒の範囲です。これにより、従来リアルタイムOSでしか対応できなかった複数の機器におけるリアルタイム要求に初めてLinuxが応えることができます。MontaVista Linux Professional Edition 5.0 は、Linuxはリアルタイム性を要する組込みアプリケーションには向いていないという通念を解消します。
さらに、MontaVista Linux Professional Edition 5.0 は、Linuxは従来の組込みOSに比べてサイズが非常に大きいという概念の誤りも正します。RAMやフラッシュメモリの価格は低下しているものの、OSのフットプリントのサイズは変わらずOEMメーカにとって主要な懸念点です。それに対応し、MontaVista Linux Professional Edition 5.0は、一般的なLinuxプラットフォームの中で最も小さいフットプリントを提供します。また、モンタビスタは、2つの極めて最適化されたコンフィギュレーション、一つは標準glibc ライブラリをベースにしたものと、もう一つはサイズについて考えられたuClibc ライブラリ上に構築されたものを提供します。uClibc と共に構築することにより、最終的なシステムのフットプリントを3メガバイト未満に抑えることができ、従来の組込みLinuxプラットフォームと比較すると75%の削減になります。この「適正なサイズの」プラットフォームで、機器開発メーカは貴重なメモリをシステムコードにはより少なく使用し、製品の差別化のためにより多く確保しておくことができ、多くの人が不可能だと信じていたアプリケーションにLinuxを採用することができます。

「集中して接続されるインテリジェント機器は新しい可能性を創造しますが、単機能のRTOSをベースにした製品展開のレガシーは、そのような機器の可能性の妨げとなります。」とモンタビスタのCTO兼創立者のJim Readyは述べています。「Linuxは、より広範囲な接続性とコンバージェンスのエコシステムを促進する、安定した、信頼できるコスト効率のよいプラットフォームを提供し、状況を変えていきます。新しいリアルタイム性能が加わることで、組込みLinuxの可能性は無限大です。」

MontaVista Linux Professional Edition 5.0には、広範囲に使用されるアプリケーション開発ソリューションの主要なアップデートである、新Application Developer Kit (ADK)が導入されています。ADK5.0は、直感的で、インタラクティブであり、業界をリードするオープンソースの統合開発環境(IDE)であるEclipseに不可欠なプラグインを提供し、組込みLinuxの開発を合理化し自動化します。このリリースは、強力な分析ツール、バーチャルターゲット実行環境も提供しており、開発者の生産性を大幅に高め、OEMがより短い開発期間でより多くの機能を追加した製品を開発できるように導きます。
通信、家電、およびメディア業界が、小さなインテリジェント機器を通して、ますます豊富なメディアコンテンツやより強力なユーザ体験を提供するようになり、OEMメーカはインフラストラクチャからクライアント機器までを網羅する標準プラットフォームを必要としています。

Yankee Groupの技術開発エンタープライズグループのリサーチフェローでありアナリストでもあるLaura DiDioは、「MontaVista Professional Edition 5.0とそのネイティブなリアルタイム性能は、組込み業界の堅牢な環境で必要とされる多くのリアルタイムサービスの要求に対応します。Yankee Groupは、この製品やその先進的な機能に対する潜在的な要求が強く存在すると予測しています。」と述べています。リアルタイム性能、削減されたサイズ、そして革新的なツールにより、MontaVista Linux Professional Edition5.0はこのメディアコンバージェンス業界における標準的なプラットフォームの明白な選択肢となります。

製品機能:
 ・アップデートされたカーネル-Linux 2.6.18をベースとし、Linuxカーネル
  開発の指導的な貢献者であるIngo Molnarによる最新のリアルタイムパッチ、
  ユーザ空間でのリアルタイム拡張、その他多くのパフォーマンスやスケー
  ラビリティ、そしてセキュリティの拡張を統合
 ・リアルタイム性能:ハイレゾリューション・タイマー(hrtimers)、
  プリエンプトRT、RT PI フューテックス、スレデッドIRQ、スレデッド
  Soft IRQ、堅牢なフューテックス、ユーザー空間 RT PI ミューテックス、
  BKL ミューテックス
 ・ucLibcはライブラリサイズの削減をサポートし、アプリケーションの
  フットプリントを75%削減します。
 ・IPv6-過去のバージョンに比較し、優れた性能やセキュリティ、管理性と
  共にIPv6のサポートを追加
 ・USB “On-The-Go”(OTG)-PCの存在しない環境におけるダイレクトな
  コミュニケーションを実現することで携帯機器の相互接続の必要性に対応
 ・GCC4.2.0-アップデートされたGNU C/C++コンパイラ バージョン4.2、
  中間処理の最適化、自動ベクトル化、およびロケーションリストの利用に
  よるデバッグ機能の強化による性能向上
 ・静的なプロファイリング-Oprofileは、カーネルからアプリケーションまで
  の広範なLinux機能に対応した性能プロファイラであり、いつでもデータの
  収集が可能。
 ・トレース-LTTは開発者に対しトレース期間に動作していたプロセスの詳細
  な情報を提供します。情報には、コンテキストスイッチの発生タイミング、
  プロセスのブロック率、そしてプロセスの実行時間とブロックされた時間
  も含まれます。
 ・メモリデバッグ-MPatrolは実行メモリのエラーやリークを検出します。
  また、ダイナミックメモリ確保の管理やトレースを行うためのライブラリ
  としても動作します。
 ・DevRocket5.0-統合開発環境(IDE)であり、標準のEclipseプラグインと
  して提供されます。高度な解析のための直感的でインタラクティブな
  インタフェースを提供し、ビルドやリモートデバッグ作業を合理的化、
  自動化します。


モンタビスタソフトウエアについて
モンタビスタは、通信、モバイルおよび組込み市場に対応した組込みLinuxのリーディングプロバイダです。モンタビスタでは、システム設計者が多岐にわたるネットワーク対応のインテリジェント機器、通信用インフラストラクチャの革新的な開発ができるよう、柔軟性が高く、オープンで完全なオペレーティングシステムを提供しています。
モンタビスタは、米カリフォルニア州サンタクララに本社を置き、15カ国に拠点を置いています。詳しくは、 www.mvista.com をご覧ください。

モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社は、MontaVista Software Inc. の100%日本法人として2000年7月に設立され、日本市場に対して組込みLinux、およびそれに関わるあらゆるサービスを提供しています。
詳しくは、www.montavista.co.jpをご覧ください。


Linux は Linus Torvalds の登録商標です。MontaVistaは、MontaVista Software Inc.の登録商標です。その他のすべての名称は、各社の商標、登録商標、またはサービス マークです。

【問い合わせ先】
モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社
info@montavista.co.jp
TEL: 03-5469-8840  FAX: 03-5469-8801
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社の関連情報

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]