『可搬タイプ』は「BB.LiNKシリーズ」の新機種であり、ニュースやイベントのライブ中継などで一時的にデジタルハイビジョン伝送装置を設置したいとのお客様のご要望にお応えし、容易に持ち運びを行えるよう小型、軽量化を図りました。さらに、本体にアンテナ、送受信モジュール、データインタフェースなどを内蔵したオールインワン構造により、設置や撤去時の手間の軽減を実現しました。
新商品の主な特長は以下の通りです。
・持ち運びに便利な小型・軽量オールインワン構造
既発売の固定設置タイプに比べ容積比約35%、重量比約50%と小型・
軽量化したほか、本体にアンテナ、送受信モジュール、データインタ
フェースなどを内蔵しており、持ち運びや設置・撤去が容易に行え
ます。
・アンテナの方向調整が容易
本商品で使用している電波は直進性が高いため、送信側と受信側
双方のアンテナが一直線に向かい合うよう設置する必要があります
が、受信レベルをLED表示にて確認可能なためアンテナの方向調整
を容易に行えます。
・高い指向性と安定した高速大容量伝送を実現
60GHz帯の電波は直進性が高いため、周囲への電波干渉を起すこと
がほとんどありません。また雨や霧などの悪天候に強く、非常に
激しい雨(降雨量50mm/h程度)においても約200mの無線伝送を
可能にしました。
・無線局免許不要
60GHz帯は特定小電力無線局として利用でき、利用にあたっての
無線局免許が不要です。
・低消費電力によりバッテリでの駆動可能
送信機と受信機のそれぞれの消費電力が10W以下(豆電球(常夜灯)
2個分相当)と省電力化を図り、バッテリでの運用が可能です。
新商品の標準価格は300万円(税込価格315万円)であり、BB.LiNKシリーズ全てのモデルを合わせ、今後3年間で約100セットの出荷を見込んでおります。当社では今後、放送局をはじめ、番組制作会社、医療関連施設、教育施設、自治体、企業など幅広い分野のお客様への展開を予定しております。
また当社では、リアルな映像の配信を行うため、BB.LiNKシリーズのカスタマイズを希望されるお客様に向けたソリューション展開に取り組んでおります。既に大規模競技場や放送局向けにハイビジョン走行カメラの無線伝送システムとして納入・活用実績があり、今後もお客様のご要望に沿った商品開発を行うとともに応用ソリューションの展開にも積極的に取り組み、ユビキタス社会の実現に向け最適な伝送手段やコミュニケーション手段を提供して参ります。
なお新商品は、11月16日から18日に幕張メッセで開催される「2005年国際放送機器展(Inter BEE 2005)」のNECブースにて動態展示いたします。
<商品に対するお客様からのお問い合わせ先>
NECエンジニアリング モバイルブロードバンド事業部 営業部
TEL:045-939-0745
e-mail:info@mbb.jp.nec.com
<プレスリリースに対する報道関係からのお問合せ先>
NECエンジニアリング 経営企画部
TEL: 03-5445-4411
このプレスリリースの付帯情報
用語解説
※1 BB.LiNKシリーズ
国内で唯一デジタルハイビジョン信号の圧縮を行わずに無線伝送
可能なミリ波ブロードバンドトランシーバ。60GHz帯を使用する
ことで最大1.5Gbps の高速・大容量無線通信によりデジタルハイ
ビジョン信号の非圧縮無線伝送を実現した。
(ご参考)ミリ波ブロードバンドトランシーバ「BB.LiNKシリーズ」
の製品紹介
URL (リンク »)
※2 デジタルハイビジョン信号の圧縮
デジタルハイビジョン信号は情報量が大きく、無線伝送で送受信を
行うにはデータの圧縮・伸張のプロセスが必要であるが、有線伝送
ではこのプロセスが不要なため、無線伝送した信号と有線伝送された
信号に時間差が生じ、2つの画像を切り替える際、有線側画像を遅延
させる装置の導入などの対応が必要であった。
※3 ミリ波
30~300GHzの周波数を持つ電波で、これは1波長が10ミリメートル
(30GHz)~1ミリメートル(300GHz)であることから「ミリ波」と呼ばれ
ている。60GHz帯は、30~300GHzという周波数の中でも免許が不要で
利用でき、新たな通信手段として注目されている。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。