重要なビジネスデータの保護方法として、多くの企業でテープへのバックアップが利用されていますが、エンタープライズ系のシステムでは、サービスの可用性を高めるため、バックアップに割り当てられる時間が年々短縮され、よりスピーディーなリストアが要求される中で、テープシステムのみでは求められるデータ保護要件を満たすことができない場合もあり、ディスクベースのバックアップ(D2D:Disk to Disk Back Up)が広く受け入れられております。ディスクベースでのバックアップでは、オンラインストレージ(HDD)とオフラインストレージ(テープライブラリ)の間に「ニアラインストレージ」と呼ばれる中間のストレージを配置し、オンラインストレージからニアラインストレージへのデータ移動にDisk to Disk Backupを利用する手法と、既存のテープ環境とシームレスな統合が可能な仮想テープライブラリ(VTL:Virtual Tape Libraries)による手法があります。
KELは、NetAppのエンタープライズストレージであるNetApp FASシリーズでの豊富な納入・構築実績をもっており、今回取扱製品ラインアップに同社のエンタープライズデータセンターに最適なハイパフォーマンス・バックアップアプライアンスである仮想テープライブラリ製品「NetApp NearStore VTL」を加えることにより、お客様企業のバックアップ管理者のニーズへの対応力を強化するものです。
NetAppは2005年にストレージ・セキュリティ業界のマーケット・リーダーであったデクルー社を買収しデータのセキュリティ技術も有しています。 KELはデクルー社の販売パートナーであり、「DataFort」に関しても豊富な構築実績をもっており、NearStore VTLとデクルーの「DataFort」をシステムアップすることにより、セキュアなバックアップ・ストレージ環境の構築も合わせて、推進いたします。
2.【 製品概要 】
NetApp NearStore VTLは、異機種混在のストレージ環境やテープライブラリ環境において、既存のバックアップ環境を変更せずに導入が可能な仮想テープライブラリ製品です。NearStore VTLは、FAS3000シリーズのミッドレンジ・ディスク・ストレージ・アレイをベースにしており、データ容量は4.5TB(テラバイト)から最大168TBまで拡張可能です。
【高速データ圧縮技術】
NetApp NearStore VTL300 / VTL700/ VTL1400 システムは、ストレージキャパシティとパフォーマンスを向上可能な高速データ圧縮技術で、50%~ 67%のコスト削減に貢献します。業界で一般的に受け入れられている2:1 の圧縮率では50%の節約が可能ですが、3:1 の圧縮率を用いれば、さらなるコスト削減とパフォーマンスの向上を実現できます。
【Tape Smart Sizing 機能】
NetApp NearStore VTLは、実際のテープ上にデータを転送する際の圧縮率を予測することで、他のベンダーのVTLを介した物理テープ・ストレージ上の容量を最大50%節約できる「Tape Smart Sizing」機能をサポートしております。同機能は、バックアップ・データのサンプリングを行うことで、各仮想テープのサイズをデータ・アーカイブ先である物理テープに合うように調整します。
【ロード・バランシング機能】
NetApp NearStore VTLは、ロード・バランシング機能をサポートしており、バックアップの際に最もパフォーマンスの高いディスクに自動的にバックアップ先を切り替えることができます。また、新しい仮想テープを作成する際には最もパフォーマンスの高いRAIDセットを検知し、バックアップが開始されるたびに、仮想テープをそのRAID上に移動する機能をサポートしております。
【暗号化機能】
NetApp NearStore VTLは、デクルーの「DataFort」アプライアンスとシステムアップすることでデータの暗号化に対応できます。
DataFortは、物理メディアのみならず、NASアレイやSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)、上のデータを256ビットのAES暗号キー使用して、ホスト・サーバーの代わりに暗号化および管理のタスクすべてを処理するアプライアンスです。
※価格は、「NetApp NearStore VTL」標準構成で1,780万円から
3.【 今後の展開 】
KELでは、今後日本版SOX法への対応やCSRへの取り組みなどの顧客企業の経営課題に対する有効なITインフラソリューションやセキュリティソリューションの提供を強化してまいります。10数年にわたるNetApp製品の販売実績(Platinum Eliteチャネルパートナー)とノウハウをもとに、KELのこれまでのインフラソリューションやストレージソリューションと組み合わせ、初年度10システム、5年間で累計200システムの販売計画を見込んでおります。
NetAppの日本法人である日本ネットワーク・アプライアンス株式会社では、弊社に蓄積されたノウハウやベストプラクティスを活用した技術サポートや教育プログラムの提供や、両社共同でのマーケティング・プロモーション活動を通して、KELの「NetApp NearStore VTL」販売目標達成と、顧客企業の課題解決に貢献するデータ管理環境の実現を支援してまいります。
KELコメント
当社は、1997年からNetApp社のユニファイド・ストレージの販売を開始しました。当初は、製造業向けの需要が中心でしたが、最近は、金融・証券・保険・通信メディア・官公庁など幅広い業種向けに需要が急拡大しています。
その背景は、日本版SOX法の施行を目前に控え、データ集約用途の需要が膨らんでいると当社では分析しています。市場では、データ集約が進展する一方で、それらの集約したデータの保護が、運用課題として大きくクローズアップされてきています。当社では、それらの課題を解決するためにNetApp社の仮想テープライブラリ(Virtual Tape Libraries)“NearStore VTL”を取り扱うことを決定いたしました。
当社は、10年以上前からメインフレーム用VTLの開発・製造・販売・保守サポートを行い、金融業を中心に多数のメインフレームユーザーに、VTL技術を活用したデータ保護ソリューションを提供してきた実績があります。
今回、メインフレーム市場で培った当社のVTL構築技術とNetApp社のオープン系VTLの開発技術が融合されることで、オープン系ストレージ市場で最良のデータ保護ソリューションが提供できると確信しております。
兼松エレクトロニクス株式会社
取締役 システム製品・R&D部門担当 小西 静男
NetApp社コメント
日本ネットワーク・アプライアンス(以下、ネットアップ)は、兼松エレクトロニクス株式会社(KEL)が、NetApp製品に関する豊富な経験と実績に基づき、「NetApp NearStore VTL」の提供を開始することを歓迎いたします。KELとネットアップは、柔軟なITインフラを構築するために必要なノウハウやベストプラクティスの共有などを通じて、シンプルで柔軟なデータ管理とデータセキュリティ基盤を提供し、ビジネス環境の変化に柔軟に対応するITシステムの構築をサポートしていきます。今後はさらに協業体制を強化し、お客様のニーズに合ったデータ管理基盤をKELとともに提供してまいります。
日本ネットワーク・アプライアンス株式会社
代表取締役社長 大家 万明
4.【 兼松エレクトロニクス株式会社の概要 】
(1)商号:兼松エレクトロニクス株式会社(英文表記:Kanematsu Electronics Ltd.)
(2)事業内容:IT(情報通信技術)を基盤に企業の情報システムに関する設計・構築、運用サービスおよびシステムコンサルティングとITシステム製品およびソフトウェアの輸出入販売、賃貸・リース、保守および開発・製造、労働者派遣事業
(3)本店所在地:東京都中央区京橋2-17-5
(4)代表者:代表取締役社長 榎本 秀貴
(5)資本金:90億3,125万円
(6)売上高:528億円(平成19年3月期)
(7)従業員:994名(連結)・475名(単体)
(8)URL: (リンク »)
5.【 日本ネットワーク・アプライアンス株式会社の概要 】
(1)本社所在地:東京都港区虎ノ門4-1-8
(2)事業内容:ネットワーク・ストレージ製品・サービスの販売支援
(3)代表者:代表取締役社長 大家 万明
(4)資本金:1,000万円
(5)URL : (リンク »)
*文中の製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です。
【営業に関するお問い合わせ先】
兼松エレクトロニクス株式会社
ストレージシステム室 加藤/増山
TEL:03-5250-6710/FAX:03-5250-6228
e-mailアドレス:na-sales@kel.co.jp
【報道関係からのお問い合わせ先】
兼松エレクトロニクス株式会社 広報課 山川/ 猿渡
TEL:03-5250-6802/FAX:03-5250-6800
e-mailアドレス:info@kel.co.jp
日本ネットワーク・アプライアンス株式会社 広報担当 平井
TEL:03-5404-1200/FAX:03-5404-1288
e-mailアドレス:pr-contact@netapp.co.jp
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