メディアキャスト、地デジ・ワンセグ用 動画エンコードツールを開発 Adobe Premiere用プラグインソフトウェアとして販売開始

最も普及しているノンリニア編集ソフトでワンセグ映像を安価かつ容易に制作可能に 6月11日~13日 IMC Tokyo 2008 にて Tooとアドビシステムズの共同ブースで初公開

株式会社メディアキャスト

2008-06-11 12:00

株式会社メディアキャスト(本社: 東京都渋谷区、代表取締役 杉本孝浩)は、地上デジタルワンセグ放送規格に準拠した動画データの圧縮符号化が可能な米Adobe社のノンリニア編集ソフトウェア「Adobe Premiere」用プラグインソフトウェア「メディアキャスト ワンセグエンコーダ」を発表しました。 価格は298,000円で、2008年6月末から販売開始し、7月末に出荷開始の予定です。
ワンセグ放送用の映像を制作するためには、高圧縮を実現するH.264/MPEG-4 AVC符号化技術「H.264」をベースに、社団法人電波産業会(ARIB)の規定する地上デジタル放送規格(ARIB TR-B14 C-Profile)に準拠したエンコードを行い、更に関連する各種設定情報などと共にトランスポートストリーム(TS)として生成・出力する必要があります。そのため、これまでは専用の高価な放送用機材が必要となっていました。
これに対して、メディアキャストが開発した「メディアキャスト ワンセグエンコーダ」により、従来は高価な放送機器でしか生成できなかったワンセグ映像を、世界中で広く使われているノンリニア編集ソフトウェアであるAdobe Premiere上で編集し、安価に生成することが可能となります。

メディアキャストは、放送局、および携帯電話やカーナビなどのワンセグ受信機メーカー各社に対してテスト映像制作用に販売します。
また、今後、新制度の施行により、各種イベントや地方自治体をはじめとする各種施設・団体によるエリア限定ワンセグ放送の活用が活発化すると期待しており、同分野における映像制作用として、イベント映像制作会社、広告代理店などを対象に幅広く販売展開する計画です。

尚、メディアキャストでは、6月11日(水)~13日(金) 幕張メッセで開催される「IMC Tokyo 2008」において、株式会社Tooとアドビシステムズ株式会社の共同ブース(HALL5 5C28 デジタルメディアベンチャーズ)で「メディアキャスト ワンセグエンコーダ」を初公開致します。

■機能概要
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・ワンセグ放送向けH.264/AACのMPEG2-TSまたはES形式ファイルの出力
・デジタルラジオ向けAACファイルの出力(ただしステレオ256Kbpsまで)
・データ放送モノメディア用AACファイルの出力

■H.264エンコード部
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・画面サイズ:320x180または320x240ピクセルで出力
・フレームレート:14.985フレーム/秒または11.988フレーム/秒で出力
・ビットレート:128~384Kbps(任意に設定が可能)

■AACエンコード部
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・サンプリングレート:48・32・24・16KHz
・ステレオまたはモノラル対応
・HE-AAC v1準拠(SBR対応)
・ビットレート:32~256Kbps

このプレスリリースの付帯情報

メディアキャスト ワンセグエンコーダGUI

用語解説

○ARIB(Association of Radio Industries and Businesses):
社団法人電波産業会に略称で、電波法で規定される「電波有効利用促進センター」として総務大臣より指定を受けた機関。通信・放送分野における電波の有効利用に関する調査研究、研究開発、および標準化機関と連携した技術的検討などの事業を行なっている。

○H.264:
2003年5月にITU(国際電気通信連合)によって勧告された、動画データの圧縮符号化方式の標準の一つ。ISO(国際標準化機構)によって動画圧縮標準MPEG-4の一部(MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding)としても勧告されている。このため、一般的には「H.264/MPEG-4 AVC」「H.264/AVC」のように両者の呼称を併記する場合が多い。H.264は、地上デジタル放送の携帯電話向け放送「ワンセグ」や、ソニーの携帯ゲーム機「PSP」、次世代DVDの「HD DVD」や「Blu-ray Disc」、Apple社の携帯音楽プレーヤー「iPod」やマルチメディアソフト「QuickTime」などで標準動画形式として採用されている。

○TS(Transport Stream):
多重信号形式の1つで、映像や音声、データなどの個別のストリームをアプリケーションや伝送路の種類によらずに共通の信号形式で扱い、1つのストリームとして伝送できるシステムのことで、デジタル放送の多重化信号として採用されている。

○ES(Elementary Stream):
符号化された映像や音声など、各々のストリームの単位

○AAC(Advanced Audio Coding):
映像圧縮規格MPEG-2またはMPEG-4で使われる音声圧縮方式。1997年4月にISO 13818-7として標準化された。最大サンプリング周波数は96kHzで、使用できるチャンネル数は最大48チャンネルである。MPEG-1に採用された音声圧縮方式であるMP3よりも1.4倍ほど圧縮効率が高く、音質はほぼ同じである。

○SBR(Spectral Band Replication):
Coding Technologies社が開発した音声圧縮技術で、従来MPEGで採用されてきたAAC方式を組み合わせた方式であるHE-AACは、AACの約半分の容量で同等の音質を再現できる。128kbpsで5.1chサラウンドを再現でき、48kbpsでCD並みの音質を再現できるという。

○HE-AAC(High Efficiency-AAC):
動画圧縮形式MPEG-4で使われる音声圧縮方式の一つ。2003年3月にMPEGによって標準化された。従来MPEGで採用されてきたAAC方式と、Coding Technologies社が開発した「SBR」(Spectral Band Replication)技術を組み合わせた方式で、AACの約半分の容量で同等の音質を再現できる。128kbpsで5.1chサラウンドを再現でき、48kbpsでCD並みの音質を再現できるという。

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