リアクトルとはコイルの一種であり、高調波電流の阻止、直流電流の平滑、直流電圧の昇圧などの役割を担っています。従来リアクトルのコア材に使われてきた電磁鋼板はリアクトルとしての特性を出すためにコアに隙間(ギャップ)を設ける必要がありました。それに対し当社が開発したアモルファスダストコアはギャップが不要なため、小型・低コスト・低騒音化が可能であり、PHV・EVをはじめとして太陽光・風力発電のパワーコンディショナー、省エネ家電のインバーター向けのリアクトルなどの引き合いが増えています。
当社は平成元年から電解鉄を使ったラインフィルタコイル(雑音除去フィルタコイル、ノイズフィルタコイル)、平成3年からは鉄-シリコン-アルミニウム合金系、平成11年からは鉄-シリコン合金系、平成14年からは鉄-シリコン-ボロン合金系(アモルファスダストコア)のチョークコイル(平滑コイル、昇圧コイル、リアクトル)を次々に自社生産し商品化してきました。さらに、多種のコア・コイルを自社開発・生産できる技術を生かして、ユーザーが求める素材や形状にきめ細かく対応することで、車載分野から家電や産業機械分野まで様々な採用実績を上げてきました。特に車載分野においては、電動パワーステアリングシステムや直噴エンジンインジェクタドライバなどにおいて多く採用されております。
今後は、素材から自社生産できる強みと、車載分野で得た信頼と実績を生かして、市場拡大が見込まれるPHV・EV用リアクトルの需要拡大を背景に拡販を進め、数年後にはコア・コイル事業の売上を現在の約3倍の30億円程度の規模に拡大してまいります。
なお、当社では1月20日(水)から東京ビッグサイトで開催される「EV・HEV駆動システム技術展」に、PHV・EV向けリアクトルのほか、窒化アルミセラミックス、熱電変換材料を出展する予定です。
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