ケーブルテレビ初、ひろしまケーブルテレビがコミュニティチャンネルで地震速報を文字スーパーで瞬時に配信

気象庁の緊急地震速報発報から1秒以内にテレビ画面に表示/データ放送と連携させ地域密着の詳細情報を提供

株式会社メディアキャスト

2011-07-21 11:30

株式会社ひろしまケーブルテレビは、メディアキャストおよびネクストキャディックスの製品/サービスを導入し、ケーブルテレビ局としては初めて、コミュニティチャンネル「HICATチャネル」で、文字スーパーにより瞬時に緊急地震速報を配信するサービスを2011年8月1日から開始します。また、データ放送も新たに開始し、緊急地震速報配信サービスと連動させて、災害に関する各種警報や詳細な情報をタイムリーに提供します。
株式会社ひろしまケーブルテレビ(本社:広島県広島市、代表取締役社長 横田 徹、以下 HICAT)は、地域情報を中心に放送するコミュニティチャンネル「HICATチャネル」で、文字スーパーにより瞬時に緊急地震速報を配信するサービスと、行政情報や生活関連情報の提供に注力したデータ放送サービスを、2011年8月1日から開始します。文字スーパーによる緊急地震速報の配信は、ケーブルテレビ局としては初の取り組みであり、さらに、データ放送と緊急地震速報配信サービスを連動させることにより、災害に関する各種警報や詳細な情報をタイムリーに提供することが可能となるため、二次的被害の抑制が期待されます。


今回開始する緊急地震速報サービスでは、気象庁から発報される緊急地震速報を受信し、震度や到達時間などの演算処理のために、ネクストキャディックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 豊田 崇克)の「緊急地震速報システム」を採用。緊急地震速報システムで演算された情報を元に瞬時に文字スーパーを生成し送出するシステムとして、株式会社メディアキャスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役 杉本 孝浩) の文字スーパー送出装置「SparkMUX (スパーク・マックス)」を採用しました。両システムの連携により、気象庁から緊急地震速報が発信されてから1秒以内で、視聴者のテレビ画面に文字スーパー表示を可能となります。

 
文字スーパーは緊急性の高い情報を遅延なく配信するのに有効な方法ですが、従来は送出システムが高価で、地方局やケーブルテレビ局では導入が困難でした。これに対して、「SparkMUX」は、文字スーパー送出に必要な機能を低価格かつ簡単に提供できるよう今年3月にメディアキャストが発売したばかりの製品で、これによりHICATは、ケーブルテレビとして初めて文字スーパーによる緊急地震速報を提供可能になりました。


データ放送開始に当たっては、コンテンツ制作、送出・運用までデータ放送に必要なすべての機能を搭載したメディアキャストの統合型データ放送ソリューション「DataCaster M3(データキャスター エムスリー)」を採用しました。
データ放送の主なコンテンツとしては、気象情報や道路交通渋滞情報だけでなく、広島市の協力による行政情報や生活関連情報など、コミュニティチャンネルを通じた地域情報の充実にも注力しています。
今回のHICATのデータ放送では、広島市や広島県警からの防災 / 防犯メールを自動的にデータ放送へ配信する仕組みを取り入れたほか、APC(自動送出装置)とデータ放送の連動や、オーバレイ手法による本線映像への時刻・気象アイコン表示(APC連動)など、メディアキャストの技術協力により、ケーブルテレビに相応しいデータ放送として、多くの新しい取り組みを実現してまいります。


◆HICATチャネルの新サービスの概要


(1) 緊急地震速報
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広島市中心部に震度3以上の地震の到来が予測される場合、チャイム音とともに「強い揺れに警戒してください」等の警告情報がテレビ画面に表示されます。


(2) データ放送
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リモコンの「dボタン」を押すと、被災後の各種警報や詳細な情報を見ることができます。
また、以下のコンテンツにより常に最新の情報を提供します。
・気象情報
・道路渋滞情報(一般道・高速道)
・鉄道運行情報
・行政情報(広島市からのお知らせ等)
・災害情報
・防犯情報(広島県警メール等)



◆新サービス開始の背景

◇ 緊急地震速報の文字スーパー送出
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従来の地上デジタル放送による地震速報は、アナログ放送と異なり、符号化などの信号処理に時間を要するため数秒の遅延が生じ、地上波テレビ放送の完全デジタル化移行に伴い高速化が強く求められてきました。
その解決方法として、NHKや在京キー局では、既に文字スーパーによる送出を順次進めていますが、地方局やケーブルテレビでは、文字スーパー送出は高価であることから実施が困難とされてきました。更に、今回の東日本大震災においても、NHKや民放各社の速報や報道と比較して、ケーブルテレビでの対応が十分でないという多くの指摘もあり、ケーブルテレビ業界では対処に苦慮している状況でした。
また、従来は、ケーブル網経由で緊急地震速報を配信し、家庭内に設置した専用端末で情報を受け取り、音声で告知していましたが、専用端末を導入していない、あるいは導入していても電源がオフになっていると緊急情報が伝わらないという課題がありました。
今回、今までケーブル業界における緊急地震速報で多くの実績を持つネクストキャディックス社の「緊急地震速報サービス」と、メディアキャスト社が新開発した安価で瞬時に文字スーパーを生成し送出可能な「SparkMUX」を組み合わることで、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルでも、低価格で容易に文字スーパーによる緊急地震速報を実現することができました。


※ネクストキャディックスの緊急地震速報の詳細は以下をご参照ください。
(リンク »)


◇ 緊急災害速報(文字スーパー)とデータ放送の連携
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緊急災害速報を、家庭内で一番大きなモニターであり、高齢者を含め老若男女問わず見ることができるテレビに配信することは最も効果的と言えます。 秒単位での緊急性を要求される地震速報などは、第一報として限りなく遅延を少なくし瞬時に表示させる必要がありますが、従来は、画面にテロップを合成処理した後で符号化や送出処理を行う「映像スーパー」という手法で行われていたため、大きな遅延がありました。これに対して、「文字スーパー」手法では、合成処理や符号化処理を行わず直接MUX装置(多重化送出装置)に出力するため、瞬時に送出することが可能です。
一方、文字スーパーは情報量が限られており、視聴者が見逃したり、後から見直すことができないという難点がありますが、それを補う効果的な方法として、データ放送との連携することにより、視聴者は津波や避難場所、安否確認など被災後の詳細な情報を後から何度でも見直すことができます。
今回のHICATの新サービスは、文字スーパー出力と同時にイベントメッセージというデータ放送を制御する信号を出力することで、文字スーパーによる緊急速報の送出と同時に、自動的にデータ放送を起動させ、視聴者に被災後の情報をデータ放送で随時提供することができます。

※メディアキャストの「SparkMUX」「DataCaster M3」の詳細は以下をご参照ください。
(リンク »)
(リンク »)



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■株式会社ひろしまケーブルテレビについて 
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(リンク »)
株式会社ひろしまケーブルテレビ(本社:広島県広島市)は、広島市・廿日市市・呉市・安芸郡府中町、海田町、熊野町、坂町の各一部をサービスエリアとするケーブルテレビ事業者です。1992年7月1日に開局し,来年には20周年を迎えます。主な株主は、中国電力株式会社、株式会社テレビ新広島、株式会社中國新聞社、ひろぎんリース株式会社、株式会社広島銀行、広島市、安芸郡府中町(上位5社および行政)です。

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■ネクストキャディックス株式会社について 
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ネクストキャディックス株式会社(本社:東京都港区)は、CATV・通信・放送産業の各分野のお客様に、独自開発を続けるCAD・CG技術、グラフィック処理秘術とIT技術を融合したソリューションを提供しています。業界実績No.1の「Cadixシリーズ」は通信インフラの設計・管理に多くの実績を持ち、培ったノウハウを緊急地震速報等の安全安心事業や無線ブロードバンド事業等に応用する事でケーブル業界の新しいビジネスソリューションを幅広くご提供しています。

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■株式会社メディアキャストについて 
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株式会社メディアキャスト(本社: 東京都渋谷区)は、デジタルデータ放送分野に特化したソフトウェア開発・販売、受託開発を行う業界唯一のデータ放送専門会社です。BML(Broadcast Markup Language)技術を始め、コンテンツ制作技術や運用システムなど、デジタルデータ放送に求められる専門分野で多くの経験と実績を有し、メディアキャストのデータ放送製品群は、NHK(日本放送協会)、民放各局、地方局、CATV局、ならびにコンテンツ制作会社などで多数採用され、デジタルデータ放送業界のデファクトスタンダード製品として位置付けられています。

このプレスリリースの付帯情報

文字スーパーとデータ放送の連携

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